中盤で1手パスの手を指す

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形で、お互いに穴熊に囲って後手が△9四歩と突いた局面。ソフトの評価値+1048で先手優勢。

飛車と角の交換で、先手玉が金銀4枚で囲っているのに対して、後手は金銀2枚で、先手が、持ち駒に飛車を持っているのが大きいようです。

後手の△8五銀が浮いていますが、その駒が働く展開になるかが、ポイントになりそうです。

本譜は以下、▲2二歩△9五歩で、ソフトの評価値+722で先手有利。

▲2二歩は、△同角なら▲2四飛が狙いですが、当然取らずに△9五歩で、いつでも△9六歩からの端攻めを見せられて、だいぶ損をしました。

▲2一飛成と飛車で桂を取れるところを、わざわざ歩切れになっての▲2二歩は、1手パスのような手で、全く意味がなかったです。それに比べて後手の△9五歩は、価値の高い手です。

▲2二歩では、▲5八飛が良かったようです。ソフトの評価値+1070で先手優勢。

▲5八飛は全く気付きませんでしたが、▲5六飛を狙って、▲5三の垂れ歩や、場合によっては、▲5五歩で後手の角道を止めることができます。

▲5八飛からは、△5三金▲2一飛成△7六歩▲5六飛△5四歩の展開も、先手十分です。ソフトの評価値1096で先手優勢。

▲2八飛は、2筋でなく5筋で活用するのが、急所だったようでした。

重い受け方で苦労する

上図は、角交換振り飛車で後手が△4二飛と△2二飛から移動した局面。ソフトの評価値+286で互角。後手の狙いは△4五歩ですが、先手の次の一手が悩みました。

▲5六銀だと、△5五歩▲同銀△4五歩で後手に捌かれそうです。また、▲5八金だと、桂の交換後に、△3七角と打たれる手が気になります。

▲4八金だと△3七角は防いでいるのですが、▲3七桂がいないと、△3九角▲3八飛△4八角成▲同飛△3七金の筋が気になります。

本譜は以下、▲4八金△4五歩▲同歩△同桂▲同桂△同飛▲3七角で、ソフトの評価値-212で互角。

指しているときは、あまりいい手ではないとは思っていましたが、やはり、重たい差し方だったようです。

以下、△6四歩▲2四歩の展開になりました。先手は、角を使いづらいのが難点です。

▲4八金では、▲2四歩があったようです。

この手は、△1五角や△同歩▲同飛△1五角のような筋でだめと、全く考えてなかったです。

▲2四歩に△1五角は、▲2七飛がありました。ソフトの評価値+246で互角。

以下、△2四歩なら▲1六歩で角がつかまるので、△2四同角ですが、そこで▲5八金と上がります。

後手は1歩得ですが、△2四角が使いづらく、△2四角が動くと▲2三飛成の筋があります。先手は軽い形で、持ち駒に角を持っているので、まずまずかと思います。

また、▲2四歩に△同歩▲同飛△1五角には、▲2三飛成△3七角成▲5六銀△4三金▲2一龍のような感じです。先に駒損しますが、龍ができれば先手も戦えそうです。

先入観でなく、読みを入れるのは大事だと分かった1局でした。

飛車交換になる展開を逃す

上図は、横歩取り青野流から、後手が角と金の交換して△9七歩▲同香に△8六金と打った局面。ソフトの評価値+265で互角。

△8七金以下飛車を成る展開になると、先手は守りが薄く、3筋が壁になっており大変なので、ここは勝負所です。

本譜は以下、▲6五桂△8七金▲同歩△同飛成で、ソフトの評価値-213で互角。

▲6五桂△8七金の後に、▲同歩でなく▲5三桂成△同玉▲5五飛の方がよかったですが、▲6五桂に△6二銀で大変そうです。ソフトの評価値-61で互角。

△6二銀は、▲5三桂成に△同銀で、形よく守ることができます。

それで、△8七金とか△9七金を間に合わせます。それだと、先手が忙しい展開となり、持ち歩を使える筋があまりないので、苦しそうです。

▲6五桂では、平凡に角を逃げる▲6五角が良かったようです。

以下、△9七金に▲8五飛で、ソフトの評価値+102で互角。

飛車交換に桂馬を活用する筋が見えておらず、以下△同飛▲同桂△8八金▲7九歩といった感じです。

△8八金で△7五飛なら、▲2一角が厳しそうです。

▲6五角と逃げるのは、全く見えなかったですが、このような手もあると、勉強になった1局でした。

一枚使わせて受けに回る

上図は、先後逆で相振り飛車の終盤戦で、△7九飛に▲4九香と打った局面。ソフトの評価値-50で互角。

仕掛けの局面から、ずっと形勢が良くないと思っていたせいか、この局面もまだ、後手が良くないと思っていました。

本譜は以下、△5七成桂▲同金△4八銀▲6四角△6三金で、ソフトの評価値+862で先手優勢。

△4八銀に▲同香なら△1九飛成▲同玉△1八金ですが、当然、銀は取らずに、▲6四角で▲5三角成を防ぐ△6三金では、だいぶ後手が損をしました。

以下、▲8六角△4九銀不成となりましたが、後手が勝てない流れになりました。

終盤の勝負所でミスをすると、形勢が大きく傾きます。

△5七成桂では、△5八銀が良かったようです。

以下▲6四角なら、△4七銀成が△3八成銀からの詰めろになっています。これは後手がいいので、△5八銀には▲4八金打とするのですが、そこで△6三金打で、ソフトの評価値+54で互角。

この局面もまだ難しいのですが、後手の楽しみは、△8九飛成から△2四桂の筋で、△1六桂や△3六桂を狙います。それを防いで、▲2五銀と受けに使わせれば、後手玉がまだ安全になります。

後手は、△5八銀で▲4八金打と金を1枚使わせて、後手玉が少し緩和されてから、△6三金と受けに回る指し方が大事だと分かった1局でした。

中盤で玉の早逃げ

上図は、先後逆で相振り飛車の戦い。先手は金無双に後手は穴熊で、先手が端攻めから▲9八香打とした局面。ソフトの評価値-28で互角。

実戦は、ここから△2六歩と攻め合いに行ったのですが、うまくいかず、いなされた感じでした。

△2六歩は、別に悪い手ではないようですが、私の場合は、一旦攻めに出ると、それから受けに回るというのが、気持ち的にしづらいのか、間違いが起きやすい感じがします。

△2六歩では、受けに回る△8二玉があったようです。ソフトの評価値-28で互角。

△8二玉は、端攻めからの早逃げです。先手から▲9四香から攻められても、玉の危険度は、△9一玉とそんなに変わらないのかと思って、△8二玉は上がらなかったのですが、そうでもなかったようです。

以下、△8二玉▲9四香△同銀▲同香△5四桂▲5五角△9三歩で、ソフトの評価値-111で互角。

この局面は、先手からも▲9三香成や▲7五歩など、いやな手はあるのですが、後手も受けながらも、△2六歩からの反撃がいつでもあります。

それなら、先手も神経を使う将棋なので、攻めをいなされるような展開には、ならなかったように思えます。

攻める前に、もう一手、玉の整備に手をかけてから、攻めに出た方がいいと分かった1局でした。

相穴熊での銀交換

上図は、相穴熊で後手の△6五銀に▲同銀△同歩と銀交換をした局面。ソフトの評価値+449で先手有利。

銀交換すると、このような局面がよく出るのですが、ソフトは+449で先手有利とは、少し驚きました。

本譜は以下、▲8六角△5二金左▲5五歩△8五銀で、ソフトの評価値+219で互角。

▲8六角から▲5三角成を狙うのは、普通かと思っていたのですが、ソフトはあまりいい感触ではないようです。

△8五銀が単独の銀なので、打ちにくいかと思っていたのですが、△4五歩から△5五角と出て、△7六銀という形になれば、穴熊もいやな形です。

本譜は以下、▲7五角△4五歩▲2四歩△同歩▲5四歩から、飛車と角の交換で、先手有利となりましたが、飛車と角の交換を避けるような指し手であれば、互角だったようです。

▲8六角では、▲3六歩の方が良かったようです。ソフトの評価値+457で先手有利。

このタイミングでの▲3六歩は、気づきませんでした。

▲3六歩に△7一金なら、▲2四歩△同歩▲3五歩で、△同歩なら▲3四銀△2二角▲2四飛。

▲2四歩に△同角なら、▲2五銀で先手有利です。

また▲3六歩に△6六歩なら、▲同角△6五銀▲7五角△5二金左▲2四歩△同歩▲3五歩△4五歩のような感じです。

これは、後手の角が先手の玉を狙っているので、怖い形ではありますが、まだ後手の攻めが細いので、これをしのげば、先手有利が拡大されます。

▲8六角と出たときに、△8五銀はあるというのと、▲3六歩は、何気に次に▲3五歩を狙っていると、分かった1局でした。

急所の局面で間違う

上図は、先後逆の相振り飛車の戦いで、先手が▲7三歩と焦点の歩を打った局面。ソフトの評価値+130で互角。

少し攻め込まれていますが、先手は歩切れで、▲2八銀の壁銀なので、いい勝負かと思っていました。ここでの対応を間違えたようです。

以下、△7三同銀▲同桂成△同金直で、ソフトの評価値+617で先手有利。

以下、▲5五角から、駒損を重ねる展開でだめになりました。▲5五角は、△4六歩▲同歩△5四桂を事前に受けた手です。

やはり、攻めの桂と守りの銀の交換は、攻めの方がいいので、後手が悪かったようです。。

△7三同銀では、△7三同桂がありました。△7三同桂だと9筋が弱くなるので、全く考えてなかったのです。

以下△7三同桂▲9三桂成△同銀▲9四歩△8四銀▲9三歩成△7五銀で、ソフトの評価値+56で互角。

この展開だと、▲8八角には△6六桂がありますので、9筋から攻められるのは、反動がきついです。よって、▲9三桂成では、▲4八金直や▲1六歩と辛抱するかもしれませんが、それならこれからの将棋です。

切れ負け将棋とはいえ、急所の局面では、先入観だけでなく、少しは読みを入れないといけないと分かった1局でした。

居飛車の単騎桂跳ねの受け

上図は、先後逆の局面で、先手が▲4五桂と跳ねた局面。居飛車の急戦では、少しタイミングが早いような感じがしますが、どのように受けるかが迷います。ソフトの評価値+50で互角。

桂先の銀定跡なりという格言があるので、△4四銀が自然です。ソフトの評価値+50で互角。次の狙いは△4五銀です。

桂損を防ぐ▲4六歩なら△6四角で▲4七銀なら△4五銀があるので、▲3七角でこれで1局の将棋です。 ソフトの評価値+50で互角。

▲4六歩で▲2四歩なら、△同歩▲同飛△2三歩▲3四飛△4五銀▲3五飛△3三桂です。

△4四銀で思わしくなければ、△2二銀になります。後で△4四歩と桂を狙う手がありますが、壁銀となるので一長一短です。

ちょっとした駒組みの違いや、受け損なったりすると、すぐに手にされることがあるので、神経を使います。

中盤の指し手が単調になる

上図は、相掛かりの将棋がら後手が△2八角と打った局面。ソフトの評価値+503で先手有利。

ソフトでは先手有利となっていますが、対局時は▲1九香が取られる形になっており、後手の△6五桂も急所にいるので、先手忙しいと思っていました。

本譜は以下、▲8六歩△8四飛▲7二角でソフトの評価値+52で互角。

指し手を急いだのか、形勢が互角に下がりました。以下、△1九角成▲8三角成△同飛▲7二歩成△7五歩で、ソフトの評価値-116で互角。

△7五歩は▲同飛なら、△5七桂成▲同玉△8四角が狙いです。

局面の大局観が良くないと、指し手にもそれが出るようです。

▲7二角では▲7七桂が良かったようです。▲7七桂は、後手の働いている△6五桂を盤面から無くして、桂を持ち駒にする狙いです。

以下、△同桂成▲同銀△1九角成▲8六飛△同飛▲同歩△8一香▲6五角で、ソフトの評価値+555で先手有利。

△8一香は、先手の▲8一飛を事前に受けた手ですが、▲6五角で、次に▲4四桂と▲8三角成△同香▲8二飛の狙いです。

先手は、飛車交換の展開に持ち込み、後手の△2二銀と△8三銀の形が悪いのを、咎めるような指し手が良かったようです。

大局観を良くして、指し手に生かせるように、なりたいものです。

予想外の手を指される

上図は、角換りの将棋から先手が▲3五歩と突いた局面。ソフトの評価値-378で後手有利。△同歩なら▲2三角成や▲2三飛成などの強襲があり、先手玉が低い陣形で、大駒の打つスペースが少ないので、油断なりません。

後手の歩が3枚あるとはいえ、実戦では、ソフトの評価値みたいに後手有利という感覚はなかったです。

本譜は以下、△4四角▲3六飛△3五角▲同飛△同歩▲4五角打でソフトの評価値-803で後手優勢。

△4四角で受けきれているのかと思っていたのですが、▲3六飛から飛車と角の交換をして、▲4五角打は見えてなかったです。

ソフトの評価値は、後手に良くなっているのですが、実戦心理は少し逆で、読みにない手を指されて、ちょっとうっかりしたなという感じでした。

本譜は以下、△5四銀▲2三角成△同金▲同角成で、ソフトの評価値-696で後手有利。

△5四銀は、ほとんどノータイムだったのですが、角取りの形だけで、考えて指していなかったです。

以下、香を取られてから▲5六香のような筋が出たのであまり良くなかったようです。

あm

△5四銀では、△5二玉と銀に紐をつけて、早逃げした方が良かったです。

以下、▲2三角成△同金▲同角成△3六歩▲4五桂△3七歩成のような感じです。

予想外の手を指されても、一旦腰を落として考えるのが大事と、分かった1局でした。