上図は、後手雁木から△8五歩と継ぎ歩をした局面。ソフトの評価値+330で先手有利。
後手からの△8五歩の継ぎ歩は全く見えておらず、▲同歩なら△同飛で先手が悪いとほとんど考えることなく指したのですが、これがよくなかったようです。
本譜は▲3六飛△8六歩▲8八歩△7七角成▲同桂△2七角で、ソフトの評価値+31で互角。
この手順は、8筋を詰められてもまだ自玉は安全ですが、△2七角が厳しいです。
△2七角と打たれても何とかなるかと思っていましたが、思ったほどよくなかったです。
先手の飛車と銀のバランスがいまひとつです。
▲3六飛では▲8五同歩がありました。
▲8五同歩△同飛▲3三角成△同桂▲9六角で、ソフトの評価値+484で先手有利。
この手順は、△8五歩に▲同歩に△同飛が、4五の銀取りと△8八歩や角交換から△8八角などで先手がまずいのかと思っていましたが、▲9六角がありました。
6三の銀が浮いているので▲9六角がこのような形ではたまにあります。
▲9六角に△8八角なら、▲6八玉△7四銀▲8五角△同銀▲8二飛△6三角▲3四銀で、ソフトの評価値+416で先手有利。
この手順は、△8八角を打たせる展開で先手も少し形が崩れますが▲6八玉の形はまだしっかりしており、飛車を取ってから▲8二飛が厳しいです。
最後の▲3四銀に△同銀なら▲3二飛成があります。
後手も継ぎ歩をした以上は、▲8五同歩には普通△同飛になりますので、このような展開はあったようです。
少なくとも継ぎ歩をされたらノータイムで取る手は考えないのでなく、一度は取る手も考えた方が、盤面全体を見ていいようです。
継ぎ歩は取る手も考えるのが参考になった1局でした。