穴熊の端攻めに駒を足して受ける

上図は、後手が角道を止める四間飛車に先手居飛車穴熊からの進展で、△9六歩▲同歩に△9七歩と打った局面。ソフトの評価値-299で互角。

後手の端攻めは部分的には細いのですが、5五の地点に駒がぶつかっており先手の2六の飛車の位置があまりよくないので後手が少し評価値がいいようです。

穴熊に組むと後手からの端攻めはよくありますが、このような手にどう対応するのかがいまひとつ分かっていませんでした。

受け方がおかしいと後手が大きく有利になりやすい形です。

本譜は▲9七同桂△同桂成▲同銀△8五桂で、ソフトの評価値-344で後手有利。

この手順は、▲9七桂と取ったのは自然ですが、△同桂成に▲同銀が悪く△8五桂がうるさいです。

△8五桂に▲8八銀なら△5六歩▲同銀△9七歩で、後手の駒に銀か香が入る形なので、先手は受け方が難しいです。

また先手の角の位置が悪く、後手の持ち駒に銀が入ると△8五銀のような手があるので、先手が受け一方になりそうです。

△9七同桂成に▲9七同銀では▲9七同香がありました。

▲9七同桂△同桂成▲同香△5六歩▲同銀△8五桂▲8九桂で、ソフトの評価値-533で後手有利。

この手順は、9七の地点を補強するのに8九に桂馬を打つのが気がつきませんでした。

香車があれば▲9八香と打つのが形のように、桂馬があれば▲8九桂と打つという感覚のようです。

できるだけ9七の地点は香車や桂馬で取る形がいいようで、銀や角の場合は最後の手段といった感じです。

ただし、評価値は後手がさらによくなりましたが、先手は端を突破されないように辛抱するしかなさそうです。

やはり先手は8六の角と2六の飛車がバランスが悪くて少しつらいようです。

穴熊の端攻めに駒を足して受けるのが参考になった1局でした。

右玉で後手が踏み込む変化

上図は、角換わりから後手右玉の進展で先手が2筋の歩を交換してから△2三歩と打った局面。ソフトの評価値+75で互角。

対局中は、▲2四歩以外に有効な手が見えず2筋の歩を切ってもどこに飛車が引くか難しいと思っていました。

飛車が引く形であれば▲2八飛か▲2九飛ですが、どちらに引いても△5五銀と出られると少し先手の模様が悪いと思っていました。

本譜は▲2八飛に△3五歩と後手は3筋の歩を交換して持ち駒に1歩を持つ指し方だったのですが、△5五銀にどうするか迷っていました。

▲2八飛△5五銀▲5六歩△6六銀で、ソフトの評価値+13で互角。

この手順は、△5五銀に▲5六歩は△6六銀と出られると▲同銀なら△3九角があってお手伝いのような流れですが、△6六銀に▲6八銀と引いて次に▲6七歩で銀を取る手があります。

この手の流れは先手が指しづらくあまり見たことがないのですが、どちらがいいのか分かっていませんでした。

△6六銀以下▲6八銀△2二角▲8八角△6五桂で、ソフトの評価値+9で互角。

この手順は、△2二角は▲6七歩なら△同銀成▲同金△9九角成のような狙いですが、先手も▲8八角と受けて▲6七歩を狙います。

後手は△6五桂と攻め駒を増やしますが、少し無理筋とはいえ先手もいやな形です。

後手は最悪△5七桂成から角交換して△3九角のような狙いです。

この展開は先手も桂得になりますが、△3九角に▲5八飛とする形はあまりよくないので難しいです。

△6五桂以下▲2四歩△同歩▲同飛△3三角▲3四飛で、ソフトの評価値-27で互角。

この手順は、2筋の歩を合わせて▲3四飛とすることで後手の角がいなくなれば▲6六角が狙いですが、先手も飛車を渡すと△2九飛の筋があるので怖い展開です。

やはり実戦的にはこの変化は先手は選べないと思います。

右玉で後手が踏み込む変化が参考になった1局でした。

少ない持ち駒で寄せる

上図は、後手ゴキゲン中飛車からの進展で▲6三龍と2三の龍を捨てて△同玉に▲5四角と打った局面。ソフトの評価値+99986で先手勝勢。

対局中は、これで後手玉が寄り筋だとは思っていましたが、これで以下即詰みまでは気がつきませんでした。

▲5四角に△6二玉なら▲6三金△5一玉▲5二歩で、ソフトの評価値+99994で先手勝勢。

この手順は、▲6三金△5一玉に▲5二歩と打てるのが大きく、△4一玉なら▲5三桂△4二玉▲4三とまで。

▲5二歩に△同金なら、▲同金△同玉▲4三と△6一玉▲5二金まで。

少ない持ち駒でも駒の配置がいいのでぴったりです。

▲5四角に△7四玉なら、▲7五歩△8四玉▲8五金で、ソフトの評価値+99994で先手勝勢。

この手順は、▲7五歩に△同玉なら▲7六銀以下詰みなので△8四玉としますが、そこで▲8五金が気がつきにくいです。

金はとどめに残せという格言がありますが、逆に金を捨てるのが浮かばないです。

▲8五金△同玉▲8六銀△8四玉▲9六桂△9四玉▲7六角まで。

なお▲8五金では▲7六桂と打っても以下詰みでした。

▲7六桂△9四玉▲9五金△同玉▲9六歩△9四玉▲9五歩△8五玉▲8六銀まで。

ここでも持ち駒の桂馬があるとぴったりですが、角と銀と桂馬での組み合わせによる詰みというのは、最初から詰みがあるというのは少し考えにくいのが盲点です。

本局もそうですが、後から検討すると即詰みがあったというのがかなりあります。

即詰みにせず確実に勝つ指し方もあるようですが、かえって局面が複雑になりそうなので、できるだけ詰ますように意識しています。

詰将棋とは少し違う実戦特有の詰み手順をたくさん覚えて終盤力を身につけたいです。

少ない持ち駒で寄せるのが参考になった1局でした。

後手玉を攻めずに自陣に手を入れる

上図は、脇システムからの進展で△8六銀と打った局面。ソフトの評価値+19で互角。

駒割りは銀と桂香の交換で先手が少し駒得ですが、後手も8六銀と先手玉に迫っているので少しいやな形です。

この局面でどう指していいか分からなかったので、▲5三歩と垂らして様子を見ました。

本譜は▲5三歩△同金で、ソフトの評価値-6で互角。

▲5三歩は今すぐに特に狙いがないのですが、嫌味な歩を垂らしたつもりで△同金であまりぱっとしなかったようです。

△同金の後は▲6五桂と打ちましたが△同銀▲同歩でまた後手に手番が回ってきているので、少し先手がつらいかもしれません。

時間稼ぎで指したため、できるだけ被害が大きくならないようにしましたが他の手もあったようです。

▲5三歩では▲8六同銀がありました。

▲8六同銀△同歩▲8五歩で、ソフトの評価値-21で互角。

この手順は、▲8六同銀△同歩とすることで後手の歩が4段目まできて、次に△8七銀と打たれるとさらに先手玉が薄くなるのですが、▲8五歩が後手にプレッシャーを与える手です。

▲8五歩は次に▲8四香と打って後手の馬や飛車を責める手や、△8五桂と打たれるのを消した手です。

相手玉に手をつけるのでなく、相手の狙いを消して相手の攻め駒を狙って指すのが少し浮かびにくいです。

▲8五歩以下△5六馬▲8四香△8七銀▲同金上△同歩成▲同金△8六歩▲同金△8三歩で、ソフトの評価値-117で互角。

この手順は、△5六馬と後手の飛車筋を通して馬を活用する手でせ、先手も▲8四香と打って後手の飛車の利きを止めてどうかという展開です。

△8七銀と打つことでさらに先手玉が薄くなりましたが、△8三歩と一息ついたときに先手に手があるかです。

△8三歩以下▲同香成△同馬▲7七銀で、ソフトの評価値-220で互角。

この手順は、▲7七銀と後手に攻められる前に守りを固める手で、金と桂香の交換でやや先手が駒損ですが、後手は歩切れなのでまだいい勝負のようです。

後手玉を攻めずに自陣に手を入れるのが参考になった1局でした。

駒損でも龍を作る展開

上図は、横歩取り青野流からの進展で△5五角打とした局面。ソフトの評価値+37で互角。

△5五角打は飛車と角の交換から生じた手で、これで先手は少し駒損するのが確定ですが、互角だったのが少し意外でした。

実戦は▲2五飛と打ったのですが、あまり働かない飛車だったのであまりいい手ではないようで、ここでは▲8三歩がありました。

▲8三歩△同歩▲同飛成△8二歩▲8五龍△1九角成▲3八銀で、ソフトの評価値-8で互角。

この手順は、▲8三歩から龍を作る手ですが△1九角成で香損する展開です。

▲3八銀と2九の桂馬を守ってから将来▲3七桂から▲4五桂と中央に駒を使うイメージです。

普通は香損して先手が悪いのですが、先手は龍を作って持ち駒に飛車があるのでいい勝負のようです。

▲3八銀以下△6四馬▲6八銀△4二銀▲5六歩△7四歩で、ソフトの評価値-125で互角。

この手順は、△6四馬は▲3七桂と蓋をされると馬が少し使いづらくなるので、先に自陣に引く手です。

先手は2枚の桂馬を中央に使いたいのですが、それだけでは少し攻めが細いので▲5六歩と突いて将来▲5五歩から▲5四歩と突き捨てる筋を作ります。

5筋を突くと5七の地点が弱いので▲6八銀と上がりますが、以下△7四歩と突いてどうかという局面です。

後手は馬が手厚く△7四歩と突いたら△7三桂から△7五歩と伸ばして先手の7七の桂馬の頭を狙う形です。

先手の7七の桂馬が動くと△9九角成があり、簡単には動けませんのでなかなか難しいです。

先手は持ち駒に飛車があるので後手の9筋に空間をあけてから▲9一飛のような展開なればいいですが、それまでに後手が動いてくるので対応できるかという将棋になりそうです。

このように考えると最初の△5五角打とした局面は、互角になっていますがやや先手がつらいのかもしれません。

駒損でも龍を作る展開が参考になった1局でした。

馬を敵陣に入って使う

上図は、相居飛車の先手後手共に2枚銀からの進展で△3五角と打った局面。ソフトの評価値+220で互角。

対局中は最初はこの局面は先手が少し指せていると思っていましたが、△3五角と攻防に打たれると先手の攻めもやや細いので、形勢判断がまずかったかと思いました。

本譜は▲2五飛としましたが△2四歩と催促されると先手の攻めは大変だったようです。

持ち駒が少なく、3七にと金がいれば後手玉は簡単には捕まらないようです。

▲2五飛では▲5一馬がありました。

▲5一馬に△4三玉なら▲4六桂で、ソフトの評価値+563で先手有利。

この手順は▲5一馬と馬を敵陣に入る手があったようで、実戦では全く見えていませんでした。

▲5一馬で▲6四馬のように引いて使う筋は考えていたのですが、入る筋は全く浮かびませんでした。

▲5一馬に△4三玉とすれば後手玉が全く捕まらない形と思っていましたが、▲4六桂がありこれが▲4二馬の詰めろになっています。

この▲4六桂も全く見えておらず、勝負所で2手も有力手が見えていないようではまずかったです。

▲4六桂に△同金▲同歩△2六角▲2五金で、ソフトの評価値+456で先手有利。

この手順は△4六金に▲同飛が普通ですが、▲同歩に△2六角と飛車を取らせて▲2五金は仮に見えてもまず実戦では指せないです。

駒の損得より▲4二馬の詰めろを優先するというのと、飛車を渡しても2五の金が抜かれないという意味ですが、このような手もあると参考にしたいです。

▲5一馬に△2四歩で、ソフトの評価値+113で互角。

▲5一馬に△2四歩と柔らかく受ける手も攻める方としてはいやな手です。

△2四歩に▲同馬△同飛△2三銀▲3五桂で、ソフトの評価値+294で互角。

この手順もすべて難しく、▲2四同馬に△2六角と飛車を取られますが、▲3四桂と詰めろをかければソフトの評価値+1772で先手優勢。

このような飛車を捨てて攻める手も多分実戦では見えません。

よって▲2四同馬△同角▲同飛△2三銀に▲3五桂もまず見えません。

▲3五桂もかなり難しい手で詰めろですが、△2四銀と飛車を取れば▲5四角△3一玉▲3二歩△同金▲同角成△同玉▲2三金△3一玉▲4三桂不成まで。

よって▲3五桂には△同金ですが、▲4四飛と飛車を活用する筋でソフトの評価値+393で先手有利。

終盤はこれくらいの切れ味がないと、終盤力で勝てないようです。

馬を敵陣に入って使うのが参考になった1局でした。

後手の飛車を責める

上図は、矢倉の脇システムからの進展で▲6八金引に6九の角を△4七角成とした局面。ソフトの評価値+598で先手有利。

駒割りは銀と香車の交換で後手が少し駒得ですが、▲2一とと桂馬を取れば駒損は回復できます。

ただしと金がいなくなるので、ちょっともったいないと思い▲1三歩と垂らして次に▲2一ととする予定があまりよくなかったようです。

本譜は▲1三歩△8五歩で、ソフトの評価値+499で先手有利。

この手順の▲1三歩は部分的にはある手ですが、△8五歩が厳しかったです。

玉頭なので▲8五歩と取りましたが、△同桂に▲8六銀と逃げても△7七歩が厳しいです。

△8五歩に別の手を指すのもありますが、△8六歩に▲同銀とした形は少し先手が気持ち悪いです。

▲1三歩では▲2一とがありました。

▲2一と△同玉▲7四桂で、ソフトの評価値+760で先手有利。

この手順の▲2一とは普通ですが、△同玉に▲7四桂がいい手でした。

このような形で▲7四桂と飛車を責める手はたまにあります。

後手の飛車がどこに逃げ方によっては先手玉が安全になります。

▲7四桂に△4二飛なら、▲5一角△9二飛▲1三歩△1一歩▲8四香で、ソフトの評価値+855で先手有利。

この手順は、△4二飛とすれば先手玉はだいぶ安全になるので、▲5一角から後手の飛車を目標に指す手で▲1三歩△1一歩と後手玉を狭くして▲8四香と盤面全体で指す感じで先手指せそうです。

▲7四桂に△8四飛なら、▲1三歩△1一歩▲6二桂成△8五歩▲同歩△同桂▲8六銀△7七歩▲7九金△5六馬▲4一角で、ソフトの評価値+502で先手有利。

この手順は、△8四飛には▲1三歩と垂らして△1一歩に▲6二桂成と攻めに使う手で、後手も△8五歩から継歩をして攻めますが▲4一角と打って次に▲1二歩成を狙っていい勝負のようです。

将棋としてはまだ難しいですが、手の流れから先手も手を作れているようです。

後手の飛車を責めるのが参考になった1局でした。

寄せは守りの金を狙う

上図は、後手ゴキゲン中飛車からの進展で△3七桂成と4五の桂馬が成った局面。ソフトの評価値+1497で先手優勢。

この局面は、駒の損得はありませんが4四のと金が後手玉に近いので先手が指せるようです。

先手も持ち駒に桂馬があった方がいいと思って▲3七同桂としました。

本譜は▲3七同桂△同龍▲2三飛成と進みましたがそこで△8二玉がありました。ソフトの評価値+906で先手優勢。

この手順は、先手は桂馬を持ち駒にして▲2三飛成と活用できてだいぶいいと思っていましたが、そこで△8二玉と早逃げされるとまだ大変だったようです。

△8二玉は▲6三龍△同玉▲5四角を防いだ手ですが、後手玉の寄せが見えずもう少し長期戦になりそうです。

▲3七同桂では▲4七歩がありました。

▲4七歩△2八成桂▲3四角で、ソフトの評価値+1183で先手優勢。

この展開は先手の持ち駒に桂馬は入りませんが、後手の成桂が先手玉と反対側にいってここで先手の手番になったのが大きいです。

△2八成桂には後手の守りの金を狙う▲3四角がありました。

▲3四角と打つと後手が△8二玉とはできませんし、次に▲6一角成と金を取る形になれば後手玉は寄り筋です。

▲3四角に△5二歩なら、▲5三歩△同歩▲6一角成△同玉▲4一飛△5一飛▲同飛成△同玉▲5三と△5二歩▲4三金で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

この手順は、▲6一角成を受ける△5二歩ですが、▲5三歩で受けになっておらず、△同歩に▲6一角成で寄り筋です。。

▲3四角に△4三歩なら、▲4一飛△2七角▲5三と△5一歩▲4三角成で、ソフトの評価値+2328で先手勝勢。

この手順は、△4三歩と打って▲同角成なら△5二銀と大駒は近づけて受けよの手ですが、▲4一飛と打ち込めば△4四歩には▲6一角成以下詰みなので先手優勢です。

寄せは守りの金を狙うのが参考になった1局でした。

終盤は持ち駒の飛車を攻防に使う

上図は、相居飛車からの終盤戦で▲3三歩と打った手に△4二金と3二の金が逃げた局面。ソフトの評価値+1801で先手優勢。

▲3三歩と打てたのは大きく、飛車銀と角の交換で先手が駒得で評価値は先手優勢ですが、後手の3五の角と6五の桂が働いており結構難しいと思っていました。

▲3二飛と打つ手は△同金なら以下後手玉は詰みですが、△4一玉とされるとはっきりしません。

実戦は▲6一飛と打って後手の手を見たのですが、△5一歩とされると大変だったようです。ソフトの評価値+890で先手優勢。

▲6一飛に△5一歩が大駒は近づけて受ける手で、▲同飛成なら△4一金打で龍をはじいて先手を取る狙いです。

△5一歩に▲同飛成なら△4一金打▲9一龍△5七桂成で、ソフトの評価値+617で先手有利。

この手順は時間がなかったら十分に考えらえる展開で、まだ先手がいいようですがだいぶあやしくなります。

▲6一飛では▲3四銀がありました。

▲3四銀△5七角成▲同金△同桂不成▲7九玉で、ソフトの評価値+2135で先手勝勢。

この手順は、▲3四銀と踏み込む手で角取りなので後手は△5七角成とします。

▲5七同金に△同桂成が普通ですが、▲5一飛の王手から▲5七飛成と桂馬を取る手があります。

飛車を持っていると相手玉を寄せることばかり考えることが多いのですが、攻防の飛車を打って守りにも活用させるというのがうっかりしやすいです。

よって後手は王手が先手と△5七同桂不成としますが▲7九玉とします。

この形は先手玉にも後手玉にも即詰みはないようですので、後手は先手玉に詰めろをかけていくことができるかが気になります。

▲7九玉に△8六歩なら、▲6一飛△4一銀▲9七銀で、ソフトの評価値+2326で先手勝勢。

この手順は、△8六歩は△6九金打以下の詰めろですが、▲6一飛と王手で合駒請求をして銀を1枚使わせてから▲9七銀と玉を広くすれば先手が残っているようです。

終盤で優勢になっても1手でおかしくなるのが将棋の難しいところなので、全く油断はできません。

終盤は持ち駒の飛車を攻防に使うのが参考になった1局でした。

飛車と角の交換から△5五角打

上図は、横歩取り青野流からの進展で▲8四飛に△8二歩と打った局面。ソフトの評価値+24で互角。

この展開で▲8四飛に△8二歩と打つ手は先手をもって以前指していました。https://shogiamateur.com/?p=23313&preview=true

前回はここで▲3八銀だったのですが、改良して▲7七角と上がりました。

▲7七角は角の位置を変えることで、角交換になっても▲同桂や▲同金と取れる形にした意味です。

▲7七角には△3六飛と予想していたのですが、ここで後手は動いてきました。

本譜は△2七歩成▲同歩△7七飛成▲同桂△5五角打で、ソフトの評価値+105で互角。

この手順は、▲7七角と上がってから気がつきましたが、飛車と角を交換して△5五角打となれば一直線です。

△7七角成と△1九角成が後手の狙いですが、本譜の受けはやや単調だったかもしれません。

本譜は△5五角打以下▲2五飛△2二銀▲8三歩△同歩▲同飛成△8二歩▲8五龍△1九角成▲3八銀で、ソフトの評価値-416で後手有利。

この手順は▲2五飛と打って△2二銀と受けさせたのですが、△1九角成を受けることはできず、以下先手は龍を作りましたが後手は香得で後手がいいようです。

特に先手は▲2五飛があまり働かない展開になったのが良くなかったようです。

▲2五飛と打ったのなら△2二銀には▲5五飛と指すべきでした。

▲2五飛△2二銀▲5五飛△同角▲2八角で、ソフトの評価値-124で互角。

この手順は▲5五飛と飛車と角の交換で▲2八角と打って受ける展開ですが、先手は盤面の飛車に対して後手は持ち駒の飛車なので、後手の方が少し指しやすいです。

△5五角打には何か先手にも手がありそうですが、本譜の進行はいまひとつでした。

△5五角打で先手が指しにくいのであれば、それ以前の手を変えなければなりません。

飛車と角の交換から△5五角打が参考になった1局でした。