上図は、居飛車対振り飛車の対抗形から後手が△6五飛と歩を取った局面。ソフトの評価値-316で後手有利。
対局中は▲6六歩か▲4六角かの組み合わせから、▲2四角のどれかだと思うのですが、本譜の進行はあまり良くなかったようです。
本譜は以下、▲6六歩△6三飛▲2四角△4四金で、ソフトの評価値-426で後手有利。
先手は6筋の傷を消して▲2四角と飛び出したのですが、手順に△4四金と桂馬を守られて歩を取られた形が、後手がよさそうな展開みたいです。
後手は△5五歩から△5四金と駒を中央に寄せていくのに対して、先手は▲4六角とするか▲2五桂のような感じで、後手の金の圧力が大きいです。
▲6六歩では▲4六角がありました。
▲4六角△5五歩▲6六歩△6三飛▲5五角で、ソフトの評価値-376で後手有利。
先手1歩得で▲5五角と王手に出た局面ですが、これもほとんど互角も後手有利のようです。
角が金と接近戦をする戦いでは金の方が強いのが、形勢に出ているのかと思いますが、実戦的にはまだこれからです。
本譜の手順と違って駒を捌くよりも抑え込みのじっくりした戦いです。
それと簡単に▲4四歩を取られないようにしているのが、本譜との違いです。
▲5五角に△6四歩なら、▲6五歩△5四金▲4六角△5五歩で、ソフトの評価値-274で互角。
この指し方は、後手は金の圧力で中央を制圧します。
▲5五角に△6四金なら、▲6四同角△同飛▲4三歩成で、ソフトの評価値-360で後手有利。
この指し方は角と金の交換ですが、と金が出来て後手有利もまだ実戦的には大変です。
いずれにしろ先手は華々しい戦いより、角で後手玉を睨んでじっくりした中央での戦いの方が本筋のようです。
じっくりした戦いにする▲4六角が参考になった1局でした。