振り飛車からの捌きの受け方

上図は、居飛車対振り飛車からの進展で△5五歩に▲同歩とした局面。ソフトの評価値-91で互角。

実戦は、△5五同銀▲5六歩△4四銀と穏やかな流れになりましたが、△5五同銀で△6五歩が気になってました。

△6五歩は後手の角と銀と桂馬が先手玉を攻める形になって、どこかで後手の飛車が捌けると先手は勝てないイメージです。

なお、△6五歩はソフトの推奨手でもありました。

△6五歩▲5四歩△5五銀▲7五歩で、ソフトの評価値-26で互角。

この手順は、△5五銀に▲5四歩と軽く歩を突き出す手が少し見えにくいです。

▲5四歩に△同金なら後手の金がそっぽに行くので、▲7五歩と桂馬を攻める感じです。

よって▲5四歩に△5五銀と圧力をかけてきましたが、そこでも▲7五歩です。

▲7五歩に△同歩なら▲5三歩成△同金▲7四歩がありますので、▲7五歩には△5二飛ですがこれで結構難しい将棋です。

最初の局面で△6五歩▲5四歩△6六歩▲同銀△6五歩▲5七銀△5五銀なら▲3五歩で、ソフトの評価値+12で互角。

この手順は、後手は6筋の位を取ってから△5五銀と圧力をかける手で、ここで▲3五歩が少しうっかりしやすいです。

▲3五歩は後手の角が移動して5五の銀が浮けば▲5五角とする狙いです。

▲3五歩に△同歩なら▲2四歩△同歩▲3四歩△4四角▲2八飛△5二飛▲2四飛△2二歩で、ソフトの評価値+249で互角。

この手順は、△3五同歩に▲2四歩と入れるのが細かく、△2四同歩▲3四歩△4四角に▲2八飛と回った手が次に▲2四飛があります。

後から▲2四歩と突いても取ってくれるとか限りませんが、後手の角が3三にいると▲2三歩成が角取りになるので普通は後手は△2四同歩とします。

以下▲2四飛△2二歩でいい勝負のようですが、先手陣にも角と銀で攻められる形なので神経は使います。

やはり最初の局面は先手も結構大変な局面のような感じです。

振り飛車からの捌きの受け方が参考になった1局でした。

見た目以上に難しい局面

上図は、相掛かりからの進展で△3一金打とした局面。ソフトの評価値+635で先手有利。

駒割りは、金桂と銀の交換で先手が桂損していますが、飛車が成りこんでおり5三に成桂が働いているので先手が指せそうです。

ここでうまい決め手がありそうな局面ですが、△3一金打もしぶとい手なのでまだ大変なようです。

実戦は▲4二銀△同金上▲同成桂△同玉▲7五角△6四桂▲2二龍と進んでだいぶ先手がよくなったと思っていたのですが、ここで△8七銀がありました。ソフトの評価値-421で後手有利。

この手順は、▲4二銀から清算して▲7五角と王手飛車をかければ△6四桂に▲2二龍△同金▲8六角でだいぶ駒得になって先手がいいと思っていましたが、ここで△8七銀がありました。

駒の取り合いになって、王手飛車をかけて▲2二龍までで先手良しと読みを打ち来ると、△8七銀にはどきっとします。

△8七銀以下▲6八玉△2二金▲8六角△8九飛で、ソフトの評価値+2で互角。

この終盤は、ソフトの形勢判断の変動も大きく難しくてよく分かりません。

手の流れは角をどこかのタイミングで▲7五角と使う筋ですが、最初の局面では▲4二銀で▲7五角があったようです。ソフトの評価値+688で先手有利。

この手順は▲4二銀と清算してから▲7五角でなく、単に▲7五角と飛車取にりでる手です。

清算してからの▲7五角は王手飛車ですが、単に▲7五角は普通の飛車取りです。

▲7五角に△5三銀なら▲2二龍△8五飛▲2五龍で、ソフトの評価値+540で先手有利。

この手順は、△5三銀と玉頭にある成桂を取りますが、▲2二龍と角と取ってから▲2五龍として先手の駒得です。

▲7五角に△2三金なら▲4二銀△同金▲同成桂△6二玉▲8六角で、ソフトの評価値+618で先手有利。

この手順は、△2三金には▲4二銀から成桂を活用して▲8六角と飛車を取って先手指せそうです。

ただし、最初の局面で▲4二銀でも▲7五角でも見た目以上にまだ大変な局面のようです。

見た目以上に難しい局面だったのが参考になった1局でした。

中段玉を詰ます

上図は、居飛車対振り飛車からの進展で▲8一龍と飛車を取った手に△8三歩と歩を打って受けた局面。ソフトの評価値+99983で先手勝勢。

対局中は、先手の形も少し危ないのですが残しているのではないかと思っていました。

後手玉に即詰みがあれば一番いいのですが、よく分からず▲8五歩ととりあえず打ったのですが、これはよくなかったようです。

▲8五歩△7五玉で、ソフトの評価値+712で先手有利。

この手順は、▲8五歩と打つと△7五玉とかわされ、この形は詰まないようです。

このように進んでいたら泥仕合のような感じだったので、歩を打って王手をする場合は要注意みたいです。

歩を打って玉が入られると抑えの駒が少なくなるので、攻め方が少なくなるみたいです。

なお最初の局面は、ソフトの評価値が999・・と出ているので即詰みがありました。

▲8五歩で▲7四金がありました。ソフトの評価値+99984で先手勝勢。

この手は王手をするなら浮かぶような手ですが、▲7四金に△9五玉なら▲9一龍△9四歩▲同龍△同玉▲9六香△9五銀▲8四金△同歩▲8三銀△9三玉▲9五香まで。

この手順は、△9四歩に▲同龍から▲9六香が見えれば即詰みです。

▲7四金に△同玉なら、▲6五銀△7五玉▲7四飛△8六玉▲7六飛△9五玉▲9六香△8四玉▲7四飛まで。

この手順は△7四同玉に▲6五銀と打てるのが大きく、▲6五銀に△同桂なら▲8五金△7三玉▲7二飛まで。

7三の桂馬の利きを6五にすれば▲8五金と打てるという意味です。

局後の検討ではなるほどですが、これを短い時間で分かるかというのが実戦では大事で、このあたりが終盤力というのにつながってくるようです。

終盤力をつけるにはやはりたくさん将棋を指すか、地味ですが詰将棋を解くしかないようです。

中段玉を詰ますのが参考になった1局でした。

飛車を取らせてもそれなりにいい勝負

上図は、角換わりから後手右玉の進展で△6五歩と突いた局面。ソフトの評価値-31で互角。

対局中はやや先手の作戦負けで△6五歩に▲同歩と取れないようではだいぶ先手が悪いと思っていました。

本譜は△6五歩▲4八角で、ソフトの評価値-49で互角。

▲4八角は将来後手の△3九角のような手の先受けの自陣角ですが、評価値がそんなに悪くなかったのが驚きでした。

なおソフトの推奨手は▲4八角では▲3九角だったのですが、意味合いは同じでも先手の飛車の横利きが効いている違いです。

ただしどちらも受けが主体の自陣角なので指しにくい手ではあります。

対局中は、▲6五同歩と取ったらどの程度先手玉が危険なのかが気になっていました。

△6五歩以下▲同歩△同桂▲6六銀△3九角▲1八飛△6六角成▲同金△5七桂成で、ソフトの評価値-36で互角。

この手順は△3九角から角と銀の交換で△5七桂成とする展開です。

部分的には先手の失敗というイメージだったのですが、評価値はそこまで悪くないのが驚きでした。

△5七桂成の時点で読みを打ち切るような感じですが、実戦的にはまだまだ難しそうです。

△5七桂成以下▲5八銀△2七銀▲5七銀△1八銀不成▲同香△3九飛で、ソフトの評価値-115で互角。

この手順は、先手は飛車を見捨ててから成桂を取る展開で△3九飛まで一直線のようです。

先手は結構豊富な持ち駒ですがやや玉が弱く、後手は飛車があるのが大きいです。

△3九飛以下▲8八玉△3七飛成▲6五桂△6一桂▲6四歩△同銀▲6三歩△同玉▲4八銀打△3八龍▲9七角で、ソフトの評価値+495で先手有利。

この手順は△3七飛成の瞬間に▲6五桂と攻めの拠点を作ります。

▲6五桂には強く△5七龍▲7三角△7二玉▲8二銀のような展開もありますが、後手は△6一桂と打つのが自然です。

△6一桂に▲6四歩と銀の頭に歩を叩いてから△6四歩の筋を消して、▲4八銀打と玉の遠いところに防波堤を作るのが大きいです。

△3八龍に▲9七角と自陣角を打って▲6四角を含みにすれば先手指せそうです。

飛車を取らせる展開もそれなりにいい勝負なのが参考になった1局でした。

歩を使った細かい動き

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形から▲5五歩に突いた手に△5四歩とした局面。ソフトの評価値+65で互角。

先手は穴熊に対して後手は銀冠で8筋に位を取った手厚い陣形です。

△5四歩には▲5六飛としたのですが、ソフトの評価値はあまりよくなくソフトの推奨手は▲6五歩、次善手は▲5四同歩でした。

しかし、▲6五歩には△4八角成、▲5四同歩には△同銀で、読み筋がどうこうというより一目で指しにくいと思ったから全く考えていませんでした。

▲6五歩や▲5四同歩を調べる気にはあまりならなかったので、今回は▲5六飛からの展開が気になりました。

実戦は▲5六飛△5五歩▲同飛△5四銀▲5六飛△4六歩で、ソフトの評価値-37で互角。

▲5六飛に△5五歩から銀を出て△4六歩が手筋です。

△4六歩と突くことで将来△4五銀や△4五桂と出る展開もありそうです。

評価値では互角なので、先手もここまではそんなに悪くはないようです。

実戦は▲4六同歩△3六歩▲同歩△5五歩▲5七飛△2五桂で、ソフトの評価値-267で互角。

この手順は▲4六同歩としたのですが、△3六歩から△5五歩と銀を守ってから△2五桂が軽い捌きで少し先手が抑え込まれたようで損をしたようです。

△4六歩には▲同飛がありました。

▲4六同飛△4五銀▲2六飛△3六歩▲4六歩で、ソフトの評価値+18で互角。

▲4六飛は△4五銀▲2六飛△3六歩で悪いと思ってそれ以上は考えてなかったのですが、手はあるようで▲4六歩がありました。

▲4六歩が見えていたら多分▲4六同飛としていたと思いますが、実戦で見えないと全く違う展開になります。

▲4六歩に△同銀なら▲3六飛でソフトの評価値+185で互角。

この手順は、▲3六飛となれば先手の飛車が軽くなり数手前と違って理想的な展開です。

よって数手前に戻って▲2六飛に△3六歩と突くのはあまりよくないとなれば、さらに数手前の△4六歩は突かずに△5五歩もあったようです。

このあたりの歩を使った細かい動きの数手は、居飛車対振り飛車の持久戦にはよく出そうで結構難しいです。

歩を使った細かい動きが参考になった1局でした。

何気ない指し手で評価値が下がる

上図は、横歩取り勇気流からの進展で△8六飛と7六の飛車が戻った局面。ソフトの評価値+74で互角。

横歩取りに対して勇気流はほとんど指したがなく部分的に見ただけなのですが、やはり見るだけだと実戦感覚が少しずれていることがあります。

本局もそんな感じで、ここからの数手が少しおかしかったかもしれません。

実戦は△8六飛以下▲8七歩△8二飛▲3七桂△4二玉▲7七角で、ソフトの評価値-109で互角。

この手順は、▲8七歩と8筋を受けて△8二飛に▲3七桂と跳ねました。

後手は△4二玉として3三の地点を受けた手に▲7七角としたのですが、評価値が互角の範囲とはいえ少し下がっています。

まだ序盤の駒組みの段階ですが、このような何気ない指し手が形勢に影響します。

▲8七歩は局面を落ち着かせる手に対して、▲3七桂はやや急戦調の指し手で、▲7七角がやや局面を落ち着かせる手です。

▲8七歩とすると後手から飛車が直通しているのを受けるので安全になるのですが、持ち駒の歩が1枚少なくなるのと、8筋を受けたことで後手が安心するということだと思います。

急戦調の将棋をするなら▲8七歩と決めるのでなく、将来▲8二歩や▲8三歩など歩で後手の陣形を乱すような手を含みにした方がよかったようです。

横歩取りで▲3四飛から▲3六歩で駒組みをするのであれば、急戦調で指し手を進めるべきだったようです。

これが▲3六飛から▲2六飛とするのであれば、やや落ち着いた展開なので▲8七歩は自然な感じです。

このあたりは感覚の問題で、そのときの指し手の流行などもあり駒組みの進め方が色々とありそうですが、現時点においてはそのように自分なりに理解します。

また将棋で難しいのは、安全な手を指せば少し評価値が下がることがあり、気がつけばだいぶ評価値が下がって不利になっていたというのもよくありますので、それも要注意かと最近は思っています。

▲8七歩では▲3七桂がありました。ソフトの評価値+57で互角。

▲3七桂は将来▲4五桂と跳ねると、3三の地点と5三の地点の両方に攻め筋が出てくるので有力な手です。

特に後手の飛車が8六の場合は先手に角があれば、▲7七角や▲7五角のような手があります。

また後手の飛車を8二に引けば▲8三歩△同飛▲5六角など、角と歩で組み合わせた攻め手があります。

これで先手有利ということはないですが、このような狙いがあって駒組みをすると方針が立てやすく指し手に一貫性が出るような感じがします。

何気ない指し手で評価値が下がるのが参考になった1局でした。

対振り飛車には角交換を目指す

上図は、居飛車対振り飛車からの対抗形で△4五歩と突いた局面。ソフトの評価値+1で互角。

この進展は先手はトーチカですが、△4五歩と角交換と△4六歩を見せた手でこられました。

私の使っているソフトは、なぜかトーチカの評価値が低く後手が飛車を振った時点で+100くらいになるのですが、▲6六角とするとがくっと評価値が落ちて+40くらいになります。

勝敗には全く関係ないレベルですが、以前から不思議に思っています。

実戦は△4五歩に▲5七角で、ソフトの評価値-141で互角。

この手順は、△4六歩を受けるのに▲5七角として角交換を避けながら受ける手です。

角交換をしない通常の形ですが、評価値はさらにがくっと落ちており、トーチカの▲5七角の形はあまりいい印象がないようです。

振り飛車からすると捌きやすいという感じなのかもしれません。

▲5七角では▲5七銀がありました。

▲5七銀△9五歩▲3三角成△同銀▲2五歩で、ソフトの評価値-27で互角。

この手順は、先手は角交換をして▲2五歩と形を決めます。

お互いに角を持ち合っているので、角の打ち込みに気をつけての駒組みになります。

▲2五歩以下△6四歩▲8六歩△6三金▲7八金△7四歩▲6八金寄△7三桂で、ソフトの評価値±0で互角。

この進展は、先手は▲8六歩としてから低い構えにして銀冠を目指す手ですが、先手は9筋の位を取られているので少し玉が狭いです。

後手も3三の銀をどのように活用するかが難しく、お互いに手を出しにくい感じです。

ただし、このような展開になっても先手は角交換をさけてトーチカにするよりはいいという形勢判断のようです。

対振り飛車には角交換を目指すのが参考になった1局でした。

攻防の桂馬を打つ

上図は、相掛かりからの進展で▲9七角と8八の角と出た手に△7五歩と突いた局面。ソフトの評価値+1109で先手優勢。

駒割りは香車と桂馬の交換でほぼ互角ですが、後手は飛車と角の働きが悪いので先手が優勢です。

△7五歩は大駒を近づけて受けよの手で、▲5四歩△同飛▲3一角成を受けた手です。

対局中は、▲7五同角が直ぐに浮かびましたが△6四銀と打たれた時の対応が分かっていませんでした。

△6四銀に角が逃げるのは手の流れが少しおかしいように思っていて、後手は7筋の歩が切れれば△7七歩など先手にとって嫌な手が将来ありそうです。

よって実戦は▲7五同角としなかったのですが、あまりよくなかったようです。

本譜は、▲6八玉△5四飛▲4六桂△1四飛で、ソフトの評価値+579で先手有利。

この手順は、▲6八玉と後手の飛車筋を受けた手ですが、効果は不明です。

後手は危ない形だった飛車を△5四飛から△1四飛として△2四銀から飛車成が楽しみになりました。

また後手の3一の角道が通って先手も▲7五角としづらくしています。

この数手の交換で評価値はまだ先手有利ですが、後手の方がだいぶ得をしたようです。

▲6八玉では▲7五同角がありました。

▲7五同角△6四銀▲同角△同歩▲5五桂で、ソフトの評価値+1112で先手有利。

この手順は、△6四銀にあっさりと▲同角として角と銀の交換にするのが全く見えていませんでした。

△6四同歩の次の手が分からなかったのもその理由の1つです。

△6四同歩に▲5五桂と打つのが全く見えませんでした。

▲5五桂の意味は、次に▲5四歩△同飛▲4三桂不成が狙いで、後手の飛車の利きを受けた手でもあります。

▲5五桂は攻めにも受けにも利くようです。

▲5五桂に△5四歩なら、▲4五桂△5五歩▲5三桂不成△同角▲5四歩で、ソフトの評価値+1273で先手優勢。

この手順は、後手は△5四歩は敵の打ちたい所に打ての格言に沿った手ですが、▲4五桂と跳ねて以下先手の駒得で先手が指せそうです。

▲5五桂では▲4五桂と直接的に跳ねるのが自然のようですが、▲5五桂と少しひねって指すのが興味深いです。

攻防の桂馬を打つのが参考になった1局でした。

中段玉を防いで寄せる

上図は、居飛車対振り飛車からの進展で▲3二龍の王手に△6二歩と打って受けた局面。ソフトの評価値+2666で先手勝勢。

実戦はここで▲8四銀でこれも自然な手だったのですが少し寄せ方が難しかったです。https://shogiamateur.com/?p=24643&preview=true

▲8四銀では▲8四歩がソフトの推奨手でした。

▲8四歩△7二銀▲9四銀で、ソフトの評価値+4096で先手勝勢。

この手順は、▲8四歩は▲8三銀からの詰めろなので△7二銀と受けましたが、▲9四銀と上部を手厚くする攻め方です。

▲9四銀は▲8三金の狙いですが、これが何気に詰めろになっています。

▲8三金△7一玉▲7二金△同玉▲8三銀打△7一玉▲7二歩△6一玉▲5二龍まで。

この手順は、▲7二歩と王手をする手が大きく▲5二龍でぴったりです。

後手は受けてもきりがないので△9四同香です。

△9四同香▲同歩△8五桂▲9三歩成△7三玉▲7四歩で、ソフトの評価値+99966で先手勝勢。

この手順は△8五桂から△7三玉と上部脱出の手ですが、▲7四歩と打った局面はこれで詰んでいるようです。

▲7四歩に△同玉なら、▲6五金△8四玉▲9四と△7三玉▲7四歩△8二玉▲8四香△7一玉▲2一龍△3一歩▲同龍△同角▲8一香成△同玉▲9一飛△同玉▲8三桂△8一玉▲8二歩△同玉▲9三と△8一玉▲9二とまで。

この手順は、あえて即詰みにしなくても一手一手なのですが詰み筋がある場合は詰ましにいって詰みパターンを覚えた方が役に立ちそうです。

ただし実戦では読み切れずに指せないです。

▲7四歩に△同金なら、▲8三金△同銀▲同歩成△同飛▲同と△同玉▲9三飛△8四玉▲9四飛成△7五玉▲7四龍△同玉▲6五銀△8三玉▲8四香△7二玉▲8三金△7一玉▲7二歩△6一玉▲5二龍まで。

この手順は、長手数ですが並べ詰みです。

なお、最初の局面で▲8四歩には△8三銀とただのところに銀を受ける手があって、その手には銀を取らずに▲5二銀というのがソフトの手の流れみたいですが、このような手も参考になりそうです。

後手が逆転を目指すなら中段玉にするしかないので、このような手なのかもしれません。

中段玉を防いで寄せるのが参考になった1局でした。

▲6六歩と▲6六銀の比較

上図は、居飛車対振り飛車からの進展で後手三間飛車から△4三銀と上がった局面。ソフトの評価値+140で互角。

この局面はどこにでもありそうで、今までなら△4三銀には▲5七銀△5四銀▲6六銀という手順を選んでいましたが、気分をかえて△5四銀に▲6六歩はどの程度の評価値なのかが気になりました。

本譜は▲9八香△5四銀▲6六歩で、ソフトの評価値+62で互角。

この手順は、△5四銀は次に△6五銀を狙っているので▲6六歩と受ける形です。

先手の角道は止まりますが穴熊志向なので、後手の急戦を避けないといけないです。

後手が仕掛けない展開なら先手は穴熊に組めそうですが、6七の地点に隙ができるので、4八の銀を▲5七銀から▲6八銀として場合によっては▲6七銀とすることになりそうです。

先手の角は7七のまま使ってどこかで▲6五歩とぶつける形にするか、▲6八角と引いて使うか、もしくは▲5九角から▲2六角のようなルートにするかなど後手の駒組みによって変わりそうです。

▲6八角と▲5七銀との組み合わせは、角が使いづらいのが短所です。

もう一つの▲6六銀の形の場合で、最初の局面から▲5七銀△5四銀▲6六銀で、ソフトの評価値+165で互角。

この手順は、4八の銀を▲6六銀とすることで6六の銀が攻めにも受けにも使えそうな感じです。

▲6六銀とすれば▲6八角と引くことで直ぐに▲2四歩と戦いを起こすことができます。

結局▲6六歩と▲6六銀との比較では、▲6六銀の方が角が使いやすいということで評価値が100ほど高くそちらの方がいいみたいですが、▲6六歩も全くないわけではなさそうなので、今後はそのときの気分で指してみようと思います。

▲6六歩と▲6六銀の比較が参考になった1局でした。