上図は、横歩取り青野流からの進展で△7三銀と上がった局面。ソフトの評価値±0で互角。
ここは先手も手が広いところですが、中段飛車が働く展開になるかが大事みたいです。
後は角はお互いに盤上にある角ですが、角交換して持ち駒にした方がいいかなどが考えられます。
これらを色々と考えて指したのですが、実戦はあまりよくなかったようです。
本譜は、▲3三角成△同銀▲8八銀△6四銀▲2五飛△2三歩で、ソフトの評価値-206で互角。
この手順は、先手は角交換をして▲2五飛と2筋に飛車を回って△2三歩と打たせた展開です。
後手の2枚の銀が最初の局面より前進しているので、先手の飛車が少し狭い感じがします。
中段飛車は動きが狭いので、相手の金とか銀などに狙われやすいのが欠点ですが、本局もそのようになっているようです。
後手の3三の銀は先手が角交換したことによって銀が前進していますので、角交換がよくなかったようです。
▲3三角成では▲7七桂がありました。
▲7七桂△6四銀▲8五飛で、ソフトの評価値+40で互角。
この手順は、▲7七桂と跳ねて角交換にならない形を選択してから、▲8五飛と飛車をぶつける手です。
▲8五飛に△同桂なら、▲同桂△8八角成▲同銀△7五飛▲8二飛△7二角▲7六歩△同飛▲7七銀で、ソフトの評価値+1421で先手優勢。
この手順は、△8五同飛から△7五飛と打って金と桂馬取りに期待しますが、▲8二飛に△7二角と合い駒をして▲7六歩とされるのは後手苦しいです。
▲8五飛以下△8四歩▲8六飛△2三銀▲6八銀△で、ソフトの評価値-16で互角。
この手順は、△8四歩と飛車交換を避ける展開で、先手も▲6八銀と上がって様子を見ますが互角のようです。
先手は4段目に歩を前進すると、飛車の可動範囲が狭くなるので動き方が難しいです。
▲2六歩から▲2五歩と伸ばすか、できれば▲3五歩から▲8六飛から▲3六飛としたいです。
後手は△2三銀から△3四銀と上がって▲3五歩を防ぐ展開もあり難しいです。
飛車の動ける範囲を広げるのが参考になった1局でした。