上図は、相矢倉からの進展で△7七同桂成と桂馬を取った局面。ソフトの評価値+260で互角。
△7七同桂成には取る1手ですが、何の駒で取るかという局面です。
▲同銀か▲同金寄か▲同金直か▲同玉のどれかですが、▲同玉はさすがに3段玉になって狙われやすいので、銀で取るか金で取るかのどちらかと思います。
金で取るのも2種類あるのでどれも迷いそうですが、▲同金寄としました。
実戦は▲同金寄以下△8五歩でしたが、△8五桂もありソフトの評価値+77で互角。
この手順の▲7七同金寄に△8五桂と打てるのが△8四歩型のいい点です。
守りの金と攻めの桂馬を交換するのは先手が損なので、▲7六金とか▲6七金寄としますと△9五香▲同香△7七歩と打たれてうるさい形です。
7八に金がいると△7七歩と打たれるのがいやな形で、逃げたら攻めの拠点が残ります。
よって▲7七同金寄に△8五桂と打たれたら▲同銀として受ける形みたいです。
また最初の局面では▲7七同金直もありました。
▲7七同金直△8五桂▲7六金直で、ソフトの評価値+332で先手有利。
この手順は、▲7七同金直として少し分かりにくい形で対応する手です。
部分的な形はあまりきれいではありませんが、上部に手厚いです。
▲7七同金直に△8五桂と打ってきたら▲7六金直とします。
この手の▲7六金直で▲7八金だと△9五香▲同香△7七歩と打たれて、▲7七同金寄と同じような形になります。
▲7六金直の形は6七の金が浮いているので少し指しにくいですが、後手の持ち駒は角だけなので△7七歩と駒当たりに打たれなければ攻めを残しているという感じです。
また7五の地点を金と銀の2枚で守っているので、△7五銀のような手を防いでいます。
それと3五に馬がいるのも大きく、どこかで▲6八馬と引くことになれば先手陣は手厚くなります。
▲7六金直以下△5五歩▲同歩△同銀▲6八馬で、ソフトの評価値+448で先手有利。
この手順は、後手は直ぐに攻めるのは攻めが切れるので△5五歩と5筋の歩の交換を目指します。
ここで▲同歩△同銀に▲5六歩と打つのは△同銀▲同金△6七角で危険なので、△5五同銀には▲6八馬と引いて先手まずまずのようです。
△8五桂から△7七歩の筋の受け方が参考になった1局でした。