銀が4段目にでて手厚く指す

上図は、相掛かりからの進展で△1二歩と打った局面。ソフトの評価値+487で先手有利。

この局面は駒の損得はありませんが、1筋をおさえているのと後手の6五の銀と7四の金が少し重たい形なので先手が少し指しやすいのかと思っていました。

評価値も少し先手がいいようでこのあたりはまずまずです。

ただしここからどのように指し手を広げるかが結構難しいです。

実戦は▲7五歩△同金▲2四歩△同歩▲同飛△3四歩で、ソフトの評価値+428で先手有利。

この手順は、▲7五歩に△同金とさせてから▲2四歩と合わせる手で、2筋の歩を交換してから△2三歩には▲6四飛を狙った手です。

後手は2筋を交換してから△3四歩としましたが、▲同飛なら△5四銀のような感じで粘るので▲2六飛としましたが、△2三歩ではっきりしない展開となりました。

なお▲2六飛では▲2二飛成△同金▲6二角で、ソフトの評価値+289で互角という指し方もありますが、少し指しやすいと思っている局面で飛車を渡すのは勇気がいります。

▲7五歩では▲8六飛がありました。

▲8六飛△8五歩▲2六飛△7六歩▲4六銀で、ソフトの評価値+495で先手有利。

この手順は、▲8六飛と回って飛車成りを狙います。

後手は△8五歩と打って受けますが、▲2六飛と戻ります。

後手の△7六歩も歩切れになるので指しづらい手ではありますが、▲4六銀とでてどうかという展開です。

どうも私の棋風は▲4六銀のような手を全く考えていないような感じで、4七の銀の形のまま▲5六歩と突いて5筋に歩が使えるようにしたいという固定概念がちょっと強いようです。

▲4六銀とでるといつでも後手から△5六歩のような手があるので、やや避けているという感じです。

たまたまだいぶ昔に棋譜並べをしたときに▲4七銀の形のまま▲5六歩と突いた将棋が印象に残っている影響かもしれません。

▲4六銀△5六歩▲同歩に△同飛なら▲5五歩で、ソフトの評価値+1065で先手優勢。

この手順は、△5六同飛に▲5五歩で後手は飛車が取られそうなので先手優勢です。

▲4六銀△5六歩▲同歩に△同銀なら▲5四歩で、ソフトの評価値+648で先手有利。

この手順は、△5六同銀に▲5四歩として△同飛なら▲5五銀のような感じで先手指せそうです。

銀が4段目にでて手厚く指すのが参考になった1局でした。

厳しく迫る▲4二銀

上図は、角換わり腰掛銀からの進展で△4五銀と桂馬を取った局面。ソフトの評価値+1181で先手優勢。

この局面は、先手の桂損ですがここで先手の手番なのでいい勝負かと思っていたのですが、先手優勢なのは全く気がついていませんでした。

先手玉もそれなりに危ない形をしているのであまり強く攻めても反動がきついかと思い実戦は▲2二歩としました。

▲2二歩△5六銀▲2一歩成△同玉で、ソフトの評価値+1280で先手優勢。

この手順も決して悪くないみたいですが、▲2二歩では厳しく▲4二銀があったようです。ソフトの評価値+1103で先手優勢。

この手は数手前に▲4三歩と垂らしていたので継続手みたいに見えていないといけないのですが、全く見えてなかったです。

持ち駒に金があれば▲4二金は見えるのですが、▲4二銀は△2二玉もあるのでちょっと考えないといけないです。

▲4二銀△同金▲同歩成に△同飛なら▲3三銀で、ソフトの評価値+1323で先手優勢。

この手順は、後手の金を取ってから3四の歩の拠点を活かして▲3三銀と打ち込めば、飛車取りでもあるので先手指せそうです。

▲4二銀△同金▲同歩成に△同玉なら▲2四飛で、ソフトの評価値+1289で先手優勢。

この手順は、▲2四飛と飛車が捌けるのが大きく次に▲2二飛成が厳しいです。

▲4二銀に△2二玉なら▲4四角で、ソフトの評価値+1259で先手優勢。

この手順は、△2二玉に▲4四角と打てるのが大きくこの手も見えていませんでした。

後手は3六に歩があるので、△3三歩は二歩で打てません。

▲4四角に△2三玉は▲3三銀打で、ソフトの評価値+2517で先手勝勢。

この手順は、△2三玉には▲3三銀打と重ねて打つのがいい手で、▲2四銀成と▲3二銀不成の2つの狙いがあるので先手勝勢です。

また▲3三銀打に△同桂でも▲同歩成で後手玉は寄り筋です。

厳しく迫る▲4二銀が参考になった1局でした。

銀が浮いた瞬間に動く

上図は、相矢倉からの進展で△4五同銀と歩を取った局面。ソフトの評価値+77で互角。

このような矢倉の戦形になると、先手は3七の銀の活用ができるかどうかがポイントになりますが、自分が指すとなかなか銀が活用できていない展開が多いです。

本来は▲4六銀や▲2六銀など前に活用できればいいですが、相手も有効な手を指してくるのでそのままということが多いです。

本局も△4五同銀と後手は角と銀で中央を抑えるような展開になりましたが、ここからの先手の指し方が難しいと思っていました。

実戦は、▲5六歩△7三角▲4八飛△4四歩▲7五歩で、ソフトの評価値-210で互角。

この手順は、▲5六歩と後手の角の動きを聞いた手で以下▲4八飛に△4四歩と受けさせます。

そこで▲7五歩と玉側から動いていったのですが、戦線拡大とはいえ先手から傷をつけているような指し方でもあります。

▲7五歩はあまり指したくなかったのですが、他の手も浮かばなかったので仕方なく指した感じです。

評価値を見ると互角とはいえ、この手順はあまりいい流れではなさそうです。

▲5六歩では▲8五銀がありました。

▲8五銀△同歩▲2四歩で、ソフトの評価値+145で互角。

この手順は、▲8五銀と守りの銀と後手の攻めの桂馬を交換する手です。

魏と桂馬の交換でやや先手が駒損になるので、このタイミングでは全く考えていませんでした。

後手は△8五同歩としますが、そこで▲2四歩が継続手になります。

▲2四歩に△同歩なら、▲2五歩△4六歩▲5六歩△7三角▲5五桂△4四金▲4六銀で、ソフトの評価値+323で先手有利。

この手順は、▲2四歩から▲2五歩と継ぎ歩をする手で、後手の4五の銀が浮いていますので△2五同歩なら▲2五同飛が王手銀取りになります。

よって後手は△4六歩と先手の角道を止めながら、△4七歩成を狙った受けですが、▲5六歩から▲5五桂と打って▲4六銀と活用できれば先手まずまずのようです。

▲2四歩に△同銀なら、▲1六桂△3三銀▲2四歩△同歩▲同桂△2三金▲1四歩で、ソフトの評価値+75で互角。

この手順は、△2四同銀なら▲1六桂が1筋の位を取った手を活かす展開で以下△3三銀に▲2四歩と合わせてから攻める展開です。

後手も△2三金とまともに受けた形ですが、▲1四歩と端から手をつけてどうかという展開でいい勝負のようです。

銀が浮いた瞬間に動くのが参考になった1局でした。

序盤から中盤は自然な手から考える

上図は、横歩取り△8四飛型からの進展で△2八歩と打った局面。ソフトの評価値+437で先手有利。

△2八歩と打つ筋は先手は2筋が手薄なのであまり打たせたくないのですが、戦いが起こったら自分の都合のいいことばかりではありません。

先手として一番まずそうなのが、△2九歩成~△2八と~△3八とのように後手のと金が働くような展開です。

その間に先手がどのように手を作るかとい局面です。

評価値は先手有利になっていますが、対局中はいい勝負かと思っていました。

実戦は△2八歩以下▲2三歩成△同金▲5六角△2二金▲7四角△同歩▲1七桂△2九歩成▲2五桂△4二銀で、ソフトの評価値-73で互角。

この手順は、▲2三歩成から▲5六角と打って飛車金取りなので気持ちはいいのですが、△2二金と引かれるのがややうっかりしやすいです。

▲7四角△同歩に▲1七桂から▲2五桂としましたが、△4二銀もしぶとい手でこの局面が後手有利だったのは気がつきませんでした。

飛車と角の交換で2五まで桂馬が活用できて、飛車が直通で▲2三歩と叩くような筋もあるので攻めが繋がりそうな気もしますが、先手もゆっくりしていると後手のと金が働いてくるので忙しいです。

実戦は▲1五歩としたので△1九とでソフトの評価値-446で後手有利となりましたが、▲1五歩で▲2三歩は△同金▲3二飛成△2二金で攻めが繋がりません。

△4二銀には▲2四飛がソフトの推奨手ですがこれも難しい手で、また同じような局面になっても多分実戦では浮かばないような気がします。

▲2三歩成では▲1七桂がありました。ソフトの評価値+389で先手有利。

この手は桂取りを逃げて、次に▲2五桂と跳ねる手でこれが一番自然な手です。

自分の場合はなぜか▲1七桂と逃げる手が最初に浮かばなく、このような手を後回しに考える傾向があるようです。

桂馬と取らせる前に何か手がないか考える癖があるみたいです。

実戦の▲2三歩成が最初に浮かんでそれでなんとかしなくてはいけないと思ったので、▲1七桂は全く考えてなかったです。

考えてなかったのでどうしようもないと言えばそれまでですが、玉を寄せる終盤戦ではないので、序盤から中盤に入るような局面では最初は逃げる手から考えるようにした方がいいみたいです。

▲1七桂に△2九歩成なら▲2五桂で、ソフトの評価値+604で先手有利。

この手順は、▲2五桂に△3五歩と受けても▲3三桂成で銀と桂馬の交換で先手が駒得なので先手が指せそうです。

▲1七桂に△3一歩なら▲2三角で、ソフトの評価値+494で先手有利。

この手順の△3一歩は3二の金にひもをつけた手ですが、▲2三角と厳しく打って先手が先手も指せそうです。

序盤から中盤は自然な手から考えるのが参考になった1局でした。

後手の2筋への逆用の指し方

上図は、後手振り飛車に対して先手が角交換してからの進行で▲2四歩から2筋の歩を切って▲2四同飛とした変化手順です。

実戦は2筋の交換でなく▲5六歩と突いたのですが、ソフトは▲2四歩からの交換を推奨していました。https://shogiamateur.com/?p=25694&preview=true

2筋の歩の交換をしてもいいのですが、後手から逆用されるが気になったので指せませんでした。

▲2四同飛以下△2三銀▲2八飛△2四歩▲9六歩△3三桂▲9五歩△4一飛▲7七銀△2一飛で、ソフトの評価値+135で互角。

この手順は、先手は2筋の歩を交換してから玉の周辺を整備する手に対して、後手は2筋を逆用するような駒組みで△3四銀から△2五歩と2筋を伸ばす狙いです。

先手は4八の銀が2筋の受けには使えないので、少し神経を使います。

以下、後手が△2五歩と伸ばしたときに▲2七歩と歩を打って受ける手もありそれでも互角のようですが、先手は飛車が使いづらいのでここでは反発する指し方もあるようです。

△2一飛以下▲3六歩△同歩▲2六飛で、ソフトの評価値+246で互角。

この手順は、▲3六歩と3筋の歩を突き捨ててから▲2六飛と飛車が浮く手です。

次に▲3六飛から▲3四歩が狙いです。

▲2六飛以下△3四銀▲3六飛△3五歩▲6五角△4三角▲同角成△同金▲3二角△3一飛▲4三角成△同銀▲3五飛で、ソフトの評価値+750で先手有利。

この手順は、△3四銀と後手は3筋を補強する手ですが、△3五歩の瞬間に▲6五角と打つのが気がつきにくいです。

以下、後手の形を崩してから▲3二角と打って角と金の交換ながらも▲3五飛と捌いてどうかという展開です。

後手は抑え込みを狙ったのですが、先手は一応飛車が活用できているのでまずまずかと思います。

後手の2筋の逆用への指し方が参考になった1局でした。

少しいい局面からの指し方

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲3五角と打った手に2六の飛車が△2五飛とした変化手順の局面。ソフトの評価値+1362で先手優勢。

実戦は▲3五角に投了だったのですが、△2五飛と逃げたら形勢は少しいいかとは思っていましたがどのように指すか迷っていました。

駒割りは角と銀の交換で先手が駒得で、5三に桂馬が成っているのでまずまずですが、まだ後手玉はまだ寄り筋ではないです。

色々な指し方があってかえって迷いそうな局面です。

ぱっと見は△2五飛▲6二成桂△3五飛▲7二成桂△同金▲3五金△3八銀不成で、ソフトの評価値+1136で先手優勢。

この手順は▲6二成桂から攻める手で、この手の流れを考えていました。

全体の駒割りは飛車と桂馬の交換でだいぶ先手が駒得になりましたが、将棋はまだまだで3五の金が遊んでいるので後手もまだ粘りがききそうです。

▲6二成桂では▲6三歩がありました。ソフトの評価値+1238で先手優勢。

この手は歩を使って後手の陣形を崩す手です。

次に▲6二歩成が厳しいので後手は△6三同銀です。

△6三同銀▲同成桂△同金▲6四歩△6二金▲6三銀△4四桂▲6二銀成△同金▲3七飛△3六歩▲3九飛で、ソフトの評価値+1540で先手優勢。

この手順は、▲6三銀に△4四桂が粘り強い手で先手は2枚の角の動きが遮断されますが、▲3七飛と歩切れを解消してどうかという展開です。

結局最初の局面は、後手玉に迫るのはまだ早い段階なので先手は盤面全体を使って駒を活用する展開がいいようです。

無理気味に攻めにいって攻めが切れて反動をくらうというのが一番まずいパターンでこれを一番やりがちです。

早く勝ちたいという気持ちを抑えて、寄せがない場合はじっくり指すという気持ちで指せるかどうか大事みたいです。

少しいい局面からの指し方が参考になった1局でした。

相掛かりで筋違い角を打ってけん制する

上図は、相居飛車からの進展で後手が7筋の歩を突き捨てて△7六歩と打った局面。ソフトの評価値+174で互角。

この局面は、先手の2歩得で3五に飛車がいるので△7五銀と出ることができないのでまずまずかと思っていました。

先手は3五に飛車がいますが、▲2四飛~▲3四飛~▲3五飛と中段飛車になった展開です。

中段飛車は遠くから睨む飛車と違って接近戦になると飛車がいじめられる展開になりやすいのが難しいところです。

特に歩越し飛車は後ろの歩がいるので下がれないため、動ける範囲が限られてきます。

実戦は△7六歩以下▲2二角成△同銀▲6六歩から駒組みが進んで▲9六歩で、ソフトの評価値-58で互角。

この手順は、先手から角交換をして駒組みを進める展開で以下▲9六歩と突いたのですが、互角とはいえ先手の飛車が窮屈であまり面白い駒組みではないです。

先手の2歩得で持ち角なので理屈上は先手が悪くないはずですが、後手の4四の角と3三の桂馬と6四の銀の配置がよく、先手の飛車が狭いです。

やはり大駒の働きが悪いと評価値が下がる傾向にあります。

気がついたらやや作戦負けのような展開です。

角交換はおかしくないとして▲6六歩では▲7四角がありました。

▲7四角△4一角▲4八玉で、ソフトの評価値+211で互角。

この手順は、▲2二角成△同銀にときに先手の飛車が後手の3二の金に直通していますがので、何か技がかかれば▲3二飛成とする狙いがあります。

それが実戦で見えなかったので▲6六歩と指したのですが、▲7四角と次に▲6三角成を狙う手がありました。

▲7四角に△6二飛なら、▲6三角成△同飛▲3二飛成があります。

このような手はたまに出てきますが、お互いにうっかりしやすい筋です。

よって後手は△4一角と自陣角を打ちますが、そこで▲4八玉でどうかという展開です。

この形であれば先手の2歩得で持ち駒に歩が3枚あるのは大きいです。

課題は大駒の飛車と角が働く展開になるかどうかですが、後手も4一の角があまりいい位置ではないのでいい勝負のようです。

相掛かりで筋違い角を打ってけん制するのが参考になった1局でした。

飛車交換の後の指し方

上図は、横歩取り青野流からの進展で▲7七金とした手に7六にいた飛車が△7四飛と下がった局面。ソフトの評価値-28で互角。

△7四飛には飛車交換をするか避けるかのどちらかですが、数手前に▲7七金として3段目に金がいるのでやや先手陣が薄いです。

よって飛車交換を避けた方がいいかと思っていましたが、▲8五飛だと△8四歩▲6五飛△2四飛▲3八金△7四歩で、ソフトの評価値-234で互角。

この手順は飛車交換を避けたのですが、▲8五飛から▲6五飛では特に狙いがなく飛車が中途半端に浮いているのであまりよくないようです。

先手の▲8五飛で▲8六飛なら△2七歩成▲同歩△6四角のような手があるので先手の模様が悪いようです。

よって本譜は▲7四同飛△同歩▲2一飛△7三桂▲1一飛成と進みましたが、▲1一飛成で▲4八銀だったらでソフトの評価値-114で互角。

この手順は飛車交換をして▲2一飛と先着する手で、以下△7三桂が7七の金の形を咎めた手です。

△7三桂は次に△6五桂から△4五桂のように桂馬を2枚中央に活用する手が厳しいので、先に▲4八銀と受けに回ってどうかという展開です。

先手は後手の攻撃の手を凌げるかどうかで、どこかで▲1一飛成から駒得を目指したいです。

このような指し方もあったようですが、▲2一飛では▲4六角もありました。ソフトの評価値-86で互角。

この手順の▲4六角は一見意味が分かりづらいのですが、後手の手をけん制しています。

▲4六角と先着することで後手から△5五角のような手を防いでいます。

▲4六角に△7三桂と跳ねられるのが気になりますが、いつでも▲8三歩と叩く筋があります。

▲8三歩に△同銀なら▲8一飛ですが、後手の持ち駒に角がある場合は△8二角で先手の飛車が死ぬ形なのでタイミングを見て狙う感じです。

よって△7三桂には▲4八銀と中央を厚くして、ソフトの評価値-112で互角。

以前なら序盤の評価値の-100くらいでも少し気になっていた時期もありましたが、ほとんど互角の範囲なのでいい勝負だと思います。

飛車交換の後の指し方が参考になった1局でした。

穴熊には金が攻めにも受けにも貴重な駒

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△5二香と打った局面。ソフトの評価値+696で先手有利。

相穴熊でお互いの玉がやや薄い形で、珍しく駒の損得がない局面です。

しかしここで貴重な先手の手番なので先手が少し指せているようです。

先手は7二の銀と4四の馬が働いており、ここで後手玉に直接迫ることもできますがここからの数手は少しおかしかったです。

実戦は▲7一金△7二金▲同金△7六桂で、ソフトの評価値-290で互角。

この手順は▲7一金と詰めろをかける手で後手は△7二金としますが、▲同金の形が後手玉は王手は続きますが詰めろになっていません。

よってこの瞬間に△7六桂を打つと次に△8八銀からの詰めろになっており、桂馬の駒の特性を生かしています。。

実戦は△7六桂に▲7九銀と受けましたが、△6九銀と引っかける手が間に合ってきました。

△6九銀には▲7一馬と詰めろをかけて際どいところはあるのですが、△8二金と打たれると意外と後手玉が寄りそうで寄りません。

△6九銀というのは△7八銀成とする狙いもありますが、駒がたくさん入れば△7七角と打って▲同桂なら△8九金から詰ますような狙いもあります。

△7七角に▲同金なら8八から駒を打って清算するような筋です。

このような忙しい展開になったのは▲7一金と打ったためだと思います。

▲7一金では▲6一銀不成がありました。

▲6一銀不成△7六桂▲7九金打で、ソフトの評価値+1690で先手優勢。

この手順は▲6一銀不成と金を取る手ですが、銀が後手玉と反対側にいって詰めろでもないので一目ぬるいような気もします。

後手はこの瞬間に△7六桂と打って△8八銀からの詰めろを狙いますが、ここで▲7九金打とします。

この▲7九金と打つ形が予想以上にしっかりしている感じで、これで先手玉には有効な詰めろがかかりません。

▲7九金打以下△7七歩▲7二銀打△8二金▲7一金で、ソフトの評価値+99973で先手勝勢。

この手順の△7七歩は詰めろではないので、▲7二銀打が次に▲8一銀成△同玉▲7一馬△同玉▲7二金の詰めろとなりこの手が間に合います。

△8二金の受けには▲7一金と駒を足せば、同じような狙いで後手玉は受けなしです。

ただしここで注意なのが△7七歩に▲同桂とすると△5六角が次に、△8八銀▲同金寄△同桂成▲同金△8九金▲同金△同角成▲同玉△7九金▲同玉△7七龍以下即詰みになるので、受けすぎるとかえって詰めろがかかります。

△5六角には▲8九金打として詰めろを受けても、今度は後手玉への攻め駒が不足しますので、ソフトの評価値-629で後手有利。

変化図の▲7九金打以下△8八金▲同金寄△同桂成▲同金△7九銀▲7八金打△8八銀成▲同金△7九角▲7八金打△8八角成▲同金で、ソフトの評価値+2165で先手勝勢。

この手順は後手は△8八金から詰めろの連続で迫ってきますが、先手は持ち駒に金がたくさんあるのが心強く、最後の▲8八同金と進むと先手玉に詰めろがかからないので、先手勝勢のようです。

穴熊には金が攻めにも受けにも貴重な駒というのが分かった1局でした。

3筋と4筋の位を取られても2筋を交換する

上図は、居飛車対振り飛車の進展で△3二金と上がった局面。ソフトの評価値+230で互角。

後手は3筋と4筋の位を取って飛車を中段に浮くような作戦ですが、先手がその手にどう対抗するかという局面です。

3筋と4筋の位を取られると、先手は4八の銀をどのような形で活用する方法に神経を使います。

本譜は▲5六歩△4四飛▲5七金△3三桂▲1六歩△8二玉▲7七銀△7二銀▲7五歩で、ソフトの評価値-36で互角。

この手順は、後手は3筋と4筋の位を取ったら飛車と桂馬で位を確保する指し方です。

先手の▲5六歩に△4六歩と歩の交換を目指す指し方もあるようで、こちらの方がいやでしたがこのあたりは好みの問題です。

▲5七金は4筋の交換を受けた手で、後手がどこかのタイミングで△3四飛とすれば▲4六歩△同歩▲同金を狙った手です。

▲5七金では形は▲5七銀ですが、今度は3筋が弱くなるので一長一短です。

以下▲7五歩と7筋の位を取って対抗しましたが、互角の範囲とはいえ評価値は少し下がっているのが気になります。

直接的には▲1六歩と端歩を突いたのがあまりいい手ではないようですが、最初の局面では▲5六歩は候補手にも上がっていませんでした。

▲5六歩では▲2四歩がありました。

▲2四歩△同歩▲同飛で、ソフトの評価値+136で互角。

この手順は、▲2四歩から2筋の歩を交換する手です。

この手は自然な手ですが、後手から2筋を逆用する指し方が気になって全く考えていませんでした。

2筋を逆用される展開になると△3五歩と突いてあるので、先手は4八の銀と2九の桂馬が活用しづらく2筋の逆用に対抗できないと思ったからです。

しかし評価値を見ると別に悪くないので、2筋の逆用にも対抗できるのではという感じです。

このあたりはもう少し調べてみます。

3筋と4筋の位を取られても2筋を交換するのが参考になった1局でした。