上図は、後手が△3三角戦法からの進展からの変化手順で、後手が△4四飛とした局面。ソフトの評価値+413で先手有利。
実戦では、先手は2六の飛でなく2八の飛だったので変化手順です。
2六の飛の形は後手から△2四歩~△2五歩とされると、飛車のあたりが強くなるのと、△2四飛とされると飛車交換の形になるので、先手が少し指しづらいかと思っていたのですが、ソフトは2八の飛より2六の飛を推奨しています。
△4四飛以下、▲3六歩△同歩▲5八金右で、ソフトの評価値+346で先手有利。
2六の飛の形から▲3六歩と突くのはよくある形ですが、▲3六同飛なら△2七角▲3九飛△4九角成▲同飛△3八金▲5九飛△4八金で悪いので、▲3六歩は指せないのかと思っていました。
しかし、△3六同歩に▲5八金右とするのが盲点で、次に▲3六飛を狙います。
▲5八金右に△2四飛なら、▲同飛△同歩▲3四歩△2五桂▲3三角で、ソフトの評価値+1152で先手優勢。
手順の▲5八金右と2筋が薄くなったときに△2四飛とぶつける筋はあるのですが、交換して▲3四歩~▲3三角が入ると後手居玉なので先手優勢です。
▲5八金右に△3四飛なら、▲1六角△3五飛▲3四歩で、ソフトの評価値+938で先手優勢。
手順の△3四飛と3六の歩を守る手は自然ですが、桂馬の頭を狙う▲1六角~▲3四歩がいい手です。
よって△6二玉に▲3六飛で、ソフトの評価値+469で先手有利。
これで手順に▲3六飛とすることができました。
次は▲3四歩が狙いなので△3四歩ですが、▲2六飛でソフトの評価値487で先手有利。
▲2六飛に△3五歩としても、▲3四歩△同飛▲1六角△4四飛▲3四歩があります。
最初の△4四飛の局面で、先に▲5八金右だと△2四歩▲3六歩△2五歩で、先手の飛車が抑え込まれます。
手順を逆にして仕掛ける▲3六歩~▲5八金右が参考になった1局でした。