上図は、先後逆で横歩取り青野流からの進展で、△4七馬の王手に▲7九玉と逃げた局面。ソフトの評価値-3740で後手勝勢。
この局面は、後手が攻めており金得で後手勝勢ですが、ここからどのように寄せるかという形です。
本譜は△8六飛▲6四桂△4一玉▲6三角成△3二玉▲8七歩△4六飛で、ソフトの評価値-1154で後手優勢。
この手順は、△8六飛とすると▲6四桂からこのような手になるのですが、勝勢から優勢になって振り出しに戻った感じです。
どこか指し手が甘かったようです。
△4六飛では、△7六桂▲8六歩△8七歩で▲同金なら△6八桂成以下詰みのような寄せがありましたが、飛車を渡す形はちょっと浮かびづらいです。
△8六飛では△8四香がありました。
△8四香▲8七歩△8五香▲同桂△6九馬で、ソフトの評価値-99989で後手勝勢。
△8四香に▲6四桂はありますが△6二玉で残っています。
△8四香に▲7六角は△8九金で詰みなので、▲8七歩と受けた形ですが、角を取ってから△6九馬が厳しいです。
△6九馬▲同玉△5八金▲7九玉△6八金▲同玉△5九角で、ソフトの評価値-99993で後手勝勢。
この手順は、△6九馬と捨てて△5八金から△5九角の寄せの手です。
△5九角以下▲7九玉△7八飛成▲同玉△7七銀▲8九玉△8八金まで。
この手順は、玉を下段に落として分かりやすいです。
なお△6九馬では、△6九金▲8八玉△7八飛成▲同玉△6八金の寄せもありました。
△6八金に▲同玉なら、△5九角から△6九馬の筋で詰み。
△6八金に▲7七玉なら、△8八角▲8六玉△7七銀以下詰み。
この手順の▲7七玉とした形は、少し詰みの形が見えにくいのが気になりますが先手玉は詰んでいます。
終盤は厳しく指すのが参考になった1局でした。