後手で1歩得なのでゆっくりした展開も考える

上図は、先後逆で相掛かりからの進展で▲5六飛とした局面。ソフトの評価値-189で互角。

先手が▲3五歩△同歩と3筋の歩を突き捨ててから▲5六飛と2六の飛車が回った形です。

後手の中住まいの玉は5三の地点を狙われやすいので、▲5六飛は部分的にはある手です。

▲5六飛の形から、2九の桂馬と8九の桂馬が中央に躍動出来たら理想的な展開です。

さすがにそうなっては後手が具合が悪いので、それまでに何かしらの対応をすることになります。

実戦は▲5六飛以下△8五飛▲7五歩△8八飛成▲同銀△5五角打で、ソフトの評価値±0で互角。

この手順は▲5六飛に△8五飛と引いたのですが、将来先手の桂馬が5段目に跳ねるのを飛車で受ける形にしました。

ただし、この手はソフトの4つある候補手に入っていませんでした。

ソフトの感覚ではあまりいい手ではないようです。

以下▲7五歩もぱっと見で意味が分かりづらく、△同歩も△同飛も取りづらいので△8八飛成~△5五角打としました。

この変化はソフトの4つの候補手の最後にありましたが、あまりいい筋ではないようで評価値も最初の局面からだいぶ下がりました。

こういうところの指し手のセンスがいまひとつで、先手が少し無理な動きをすれば後手は丁寧に受けるような展開も選択できるのでしょうが、受けに回るのが好きでないのでやや指し手が攻めの単調な手になってしまいます。

後手が1歩得しており互角ながらもやや後手に評価値が傾いているのを考えると、別に慌てて荒捌きみたいな展開を選ぶ必要もないので、指し手の幅が狭くもったいないです。

このあたりはソフトがあって検討することで分かったことで、ソフトがなければ自分の棋力だけで判断するのは難しいです。

△8五飛では△7三銀がありました。ソフトの評価値-167で互角。

この△7三銀は将来△6四銀と上がって5三の地点を補強する意味は、将来▲6五桂に△同銀の手を用意しています。

中央を手厚くする手で、確かに先手が▲5六飛と回っているのなら△7三銀~△6四銀の形を用意するのは自然です。

また中住まいは3一の銀を将来△4二銀とすることも可能なので、先手の攻めにも十分対抗できるようです。

なお、△7三銀に▲2二角成△同銀▲9七角は△8九飛成▲5三角成△4一玉▲6三馬△5二歩▲8七歩△7二桂▲8八銀△6四桂▲2六飛△3六角で、ソフトの評価値-1050で後手優勢。

この手順は△7三銀に角交換から▲9七角と打つ手で、△8九飛成と桂馬を取れるので後手がいいですが。▲5三角成と玉頭に馬ができるのでやはり受け方は慎重になります。

▲5三角成~▲6三馬で王手ですが、△5二歩と受けて凌げているようです。

▲8七歩は後手の龍の利きを止める手ですが、△7二桂と受けて▲8一馬を防ぎます。

次の▲8八銀は次に▲7九金として龍を取る手を狙っていて、この形は後手としても少し嫌な形ですが、△6四桂と飛車取りに桂馬を跳ねて▲2六飛に△3六角して、馬取りと△7六桂を含みにした手で後手が指せています。

このような▲9七角はぱっと見無理なので考える必要はないのかもしれませんが、実戦はちょっとした形で技が決まったりすることがあるので、やはり無理筋でも一応考えることになります。

結局△7三銀には▲8七歩と打って以下△8五飛▲3七桂△6四銀で、ソフトの評価値-235で互角。

このような展開になれば、後手も中央が手厚くなって1歩得なので後手満足です。

後手で1歩得なのでゆっくりした展開も考えるのが参考になった1局でした。

馬を作って自陣に引く

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△2八飛と打った局面。ソフトの評価値+

後手が飛車交換を目指してから△2八飛と打った展開です。

先手は1一の香車は取れそうですが、後手は2九の桂馬と1九の香車が取れそうでそのように進むと先手が桂損になります。

後手は早い段階で2一の桂馬が活用できていると、この桂馬は取られにくくなります。

そのような駒の損得だけみるとやや先手の分が悪いのですが、それでもいい勝負なのが面白いところです。

実戦は△2八飛▲1一角成△2九飛成▲2一飛△2二歩で、ソフトの評価値+195で互角。

この手順は▲1一角成は馬ができて将来自陣に引く形になればだいぶ自玉が固くなります。

ただし、▲1一角成では▲2一飛と打って▲1一飛成の形で香車を取ることも考えられます。

その場合は▲2一飛に△1二香のような手も考えないといけないので、実戦的には早く駒を取る▲1一角成が自然なようです。

後手も△2九飛成として▲2一飛に△2二歩が妙着です。

対抗形で馬と龍の位置の利きに打つ△2二歩はよくある筋で、どちらかで取るとどちらかの利きが一瞬止まるので技がかかりやすくなります。

後手の理想は△2二歩に▲同馬△3七桂成▲同銀△2二龍▲同龍△4四角で、ソフトの評価値-813で後手有利。

この手順は▲2二同馬として自陣に馬を利かせる形にしたくなるのですが、△3七桂成~△2二龍が鋭く先手玉の位置が悪いので△4四角で王手龍がかかってしまいます。

なお、△2二歩では△3三歩と打って先手の馬の利きを止めるような筋もたまに出てきます。

このような手も居飛車側からするとうっかりしやすい筋です。

なお実戦は△2二歩以下▲同飛成△8四角▲8六香△4八角成▲2一飛成△6二金寄▲5七銀△3七馬に▲4六歩でしたが▲4六歩で▲6六馬なら、ソフトの評価値+326で先手有利。

この手順は自分の実力からすればまずまずの指し方で、△8四角には▲8六香と打って8筋にプレッシャーをかけます。

後手は8三の地点が弱いので△4八角成には▲2一龍として次に▲8三香成を狙います。

後手は△6二金寄として受けましたが、実戦はそこで▲4六歩と相手の馬の利きを止めたのがやや甘く▲6六馬がありました。

▲4六歩と止めるのは馬を自陣に引かせないことでは有力ですが、△9四桂~△4七馬~△6九馬のような筋もあり、8七の地点が狙われやすくなるという意味です。

▲4六歩で▲6六馬と自陣に馬を引く手ですが、ぱっと見でこの手がよさが分かっていませんでした。

持ち駒に金駒が2枚あれば▲8三香成以下即詰みですが、現状は歩しかありませんのでやや駒不足です。

居飛車対振り飛車の対抗形からの進展だと、居飛車側から取る駒がなくなるというのがよくあります。

そのため辛抱する手順というのがでてくるのですが、本局でいえば▲6六馬のような手になります。

自陣に馬を引いたのは分かりますが、その後の展開が気になります。

▲6六馬以下△6四歩▲5五歩△6五歩▲7七馬△6三銀▲6四歩△同銀▲8三香成で、ソフトの評価値+249で互角。

この手順は△6四歩として▲同歩なら△6五歩~△6四馬と6筋を手厚くする指し方です。

△6四歩に▲5五歩が盲点で△6五歩に▲7七馬と引きます。

これだけ見ると先手は何がしたいのか分かりませんが、△6三銀と引けば▲6四歩△同銀▲8三香成が鋭いです。

▲8三香成に△6三玉と逃げる手はありますが▲2四龍で、ソフトの評価値+784で先手有利。

また▲8三香成に△同玉は▲6三歩△7二銀▲6二歩成△同金で、ソフトの評価値+341で先手有利。

これらの手順を見ると相手に6筋の歩を取らせることで▲6四歩~▲6三歩の叩きが生じる結構難しい指し方で、歩の使い方がうまいです。

馬を作って自陣に引くのが参考になった1局でした。

▲5六銀型には△5五歩と突いてみる

上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲6四同飛と歩を取った局面。ソフトの評価値-563で後手有利。

6四の地点で歩の交換があって▲6四同飛とした展開です。

対局中は先手の駒の方が軽くさばけているようで少し後手が指しにくいかと思っていましたが、この局面は後手有利だったのは気がつきませんでした。

今見れば後手が1歩得ですが、局面を具体的によくする手順が見えていませんでした。

実戦は△6三歩▲6八飛△4三歩で、ソフトの評価値-213で互角。

この手順は△6三歩と飛車成りを受けた後の手がよくわからず、△4三歩と銀にひもをつけましたがこの手はあまりよくなかったようです。

4筋に歩を打つと攻めに使えないですが、4四の銀が将来浮いた形になってもまずいと思って△4三歩と打ちました。

△4三歩では△5五歩がありました。ソフトの評価値-296で互角。

この△5五歩というのは対局中に全く見えてかったのである意味仕方ありませんが、▲5六銀型の歩越し銀なので△5五歩と突くのは筋のいい人なら見えそうです。

おそらく強い人は△4三歩は指さずに△5五歩のような勢いのある手を指しそうです。

こういうちょっとしたところで形勢に差がでそうです。

△5五歩は相手の攻めを呼び込む危険もありますので、そのあたりの対応も慎重になります。

△5五歩に▲4五歩なら△5六歩▲4四歩△5七歩成▲同金△2四角で、ソフトの評価値-437で後手有利。

この手順はお互いに銀を取り合う手で読み抜けなどがあったらまずいのですが、最後の△2四角に対する先手の受け方が少し難しいので後手が少し指せているようです。

△5五歩に▲6五銀なら△5三銀▲6四歩△同歩▲同銀△5四銀で、ソフトの評価値-484で後手有利。

この手順は▲6五銀に△5三銀がちょっと自分の感覚では見えにくく、以下▲6四歩△同歩▲同銀に△5四銀がうっかりしやすい受け方です。

銀交換をせずに△5四銀と体をかわして受け流すのが興味深いです。

なお最初の局面図のからの△6四歩は飛車成りを受ける普通の手で、ソフトの候補手の1つでしたが推奨手ではありませんでした。

最初の局面図のソフトの推奨手は△5五歩でした。ソフトの評価値-474で後手有利。

この△5五歩は銀取りですが、6四の飛車が最大限に働いている状態なので勇気がいります。

△5五歩以下▲4五歩△5三銀▲6一飛成△5六歩▲3三角成△同桂▲1五歩△同歩▲3二角△5一銀▲6五角成△5七歩成▲同金△6二飛▲同龍△同銀上で、ソフトの評価値-952で後手優勢。

この手順は△5五歩に▲4五歩と斬り合いにでる手ですが、△5三銀と引く手が飛車取りになります。

▲6一飛成△5六歩で飛車成りがいいか銀得がいいかの勝負になります。

以下▲3三角成に△同桂となって穴熊の横があいてきたのですが、▲3二角の詰めろに△5一銀と打ってしのいでいるようです。

このような展開になればたしかに受けきった感じですが、このような展開を実戦で考えてその場で指せるかが重要になってきます。

おそらく飛車成りをさせるのは受け損なうと逆に危ないので、銀得でも飛車成りは避けるような気がします。

そのあたりの形勢判断が棋力になるのですが、ただ先入観で何となく危ないというより少しでも読みを入れて指せるようになりたいです。

▲5六銀型には△5五歩と突いてみるのが参考になった1局でした。

穴熊でも丁寧に指すことを心掛ける

上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲5五歩と突いた局面。ソフトの評価値-302で互角。

先手が▲5五歩と突いて後手の角の利きを止めにきたのですが、△同歩と取るのは角道が止まってその後がよく分からないというのがあって△同歩とは指せませんでした。

本来、将棋はこのような局面でじっくり考えて手を指すのが理想ですが、早指しだとほとんど直感になります。

△5五同歩だとその後が分かりにくいというのもあり実戦は△6五歩としました。

△6五歩▲7四歩△同飛▲同飛△同歩▲8三飛で、ソフトの評価値-214で互角。

この手順は△6五歩と歩を取る手ですが、先手から▲7四歩と動いて飛車交換になりました。

穴熊に対して大駒の捌き合いというのは少し指しにくいというのが多いと思いますが、自分の対局だと振り飛車側が美濃囲いなどでも振り飛車から飛車交換を目指して先に飛車を打ち込むと結構いい勝負になっていることが多いです。

玉の固さでいえば穴熊の方が固いのですが、美濃囲いや銀冠にはバランスや厚みがあります。

また振り飛車側の左の桂馬は活用しているケースが多くて、飛車交換の後の飛車の打ち込みで振り飛車側が桂得するケースが多いです。

対抗形においての桂得というのは意外と価値が高く、居飛車側はそれの代償をどこかで求めることになります。

実戦の▲8三飛の局面は評価値は後手が少し指せていますが、居飛車側が駒損になりやすく穴熊の固さを活かして勝負できるかという展開です。

穴熊なら荒捌きの分かりやすい展開というのもありますが、分かりやすいというのは指し手の選択が少なくなりやや単調な流れになることがあります。

荒捌きの分かりやすい展開は相手が強ければ簡単にそのような展開にならず、むしろ地味な駒の動きが重要になってきます。

そのような意味で穴熊といえども駒組みは慎重に進めて、少しのポイントでも有利にして指し手を進めたいという気持ちもあります。

そのあたりの実戦心理がどう働くかは、そのときにならないと分からないので難しいです。

△6五歩ではソフトは△5五同歩を推奨していました。ソフトの評価値-244で互角。

この手順は△5五同歩で、何も考えずに普通に指すならこの手になります。

現実的に後手が1歩得することになります。

△5五同歩以下▲7四歩△同飛▲同飛△同歩▲6四歩△5六歩▲6三歩成△7七角成▲5一飛△5四桂で、ソフトの評価値-1217で後手優勢。

この手順はうまくいきすぎですが、先手から▲7四歩として飛車交換になって▲6四歩と取り込む手です。

次に▲6三歩成とされるとと金ができるのですが、この局面はすでに後手優勢になっており、と金ができても後手玉は穴熊なので先手から攻めが遠いです。

このあたりが自分の読みの甘いところで、ついと金ができたら少しまずいという先入観があると踏み込んだ指し手ができません。

変化手順は居飛車が桂得になって、△5四桂と打てば駒得が拡大するので後手優勢です。

この手順の▲6四歩で▲8三飛なら△5六歩▲8五桂△9三桂▲同桂成△9九角成▲9二成桂△6九飛▲4四桂△同金▲同歩△同馬▲4五香△5四馬で、ソフトの評価値-699で後手有利。

この手順は▲8三飛と先に飛車を打ち込んで、△5六歩に▲8五桂と歩を取って活用します。

後手は△9三桂と遊んでいる桂馬を駒損ながらも交換して以下△9九角成とします。

▲4四桂に△同金▲同歩△同馬とさっぱり指すのが盲点で、▲4五香に△5四馬として駒割りは後手の金損ですが、先手は△2九金の筋があるのでどこかで受けに回るのと、後手は馬付きと1筋を位と取っているのが大きいようで後手が指せているようです。

このあたりの感覚もちょっと特殊でぱっと見の判断は難しいです。

穴熊でも丁寧に指すことを心掛けるのが参考になった1局でした。

角換わりの手の広いところの指し方

上図は、先後逆で▲2六飛とした局面。ソフトの評価値-118で互角。

2八の飛車が▲2六飛とした形で次に▲3五歩と狙っています。

先手の▲4六銀▲3七桂▲2六飛の組み合わせは最近の角換わりではあまり見ませんが、先手の桂頭を守る意味ではこの組み合わせもありそうです。

ここで後手の手番ですが、手の広いところで指し手に悩みました。

部分的な形では△5四銀が浮かんだのですが、後手の7三の桂頭が弱いのと7三の桂馬がいなくなると▲7三角~▲6四角成のような筋が気になります。

また△3一玉はありそうですが、自ら玉が先手の攻め駒の近くにいきますので攻めのあたりが強くなります。

また△4三金右も浮かびましたが、駒が偏りすぎるのと6三の銀が浮いているので断念しました。

結局考えがまとまらず△3一玉と指しました。

実戦は△3一玉▲3五歩△5四銀▲3四歩△同銀で、ソフトの評価値+39で互角。

この手順は△3一玉に▲3五歩と攻めてきましたが、そこで△5四銀としました。

▲3五歩に△同歩は▲同銀で先手の銀が5段目にでて働きが増しそうなので、△5四銀と辛抱しました。

以下▲3四歩△同銀の局面がどうかです。

後手の3四の銀が浮いていますが後手の次の狙いは△4五歩で、先手はこれをまともにくらうと形が崩れてきます。

実戦は△3四同銀に▲3六歩△3三歩で、ソフトの評価値+25で互角。

この手順の▲3六歩と△3三歩はともにソフトの候補手になかったようで、やや疑問だったようです。

▲3六歩では▲2四歩△同歩▲同飛△2三金▲2六飛△2四歩で、ソフトの評価値-17で互角。

この手順は先手は2筋の歩の交換に△2三金~△2四歩と受ける形で、△3四銀と△2三金と△2四歩の組み合わせはたまにでてきます。

また△3三歩では△4五歩があったようで、以下▲3五銀△同銀▲同歩△3六歩▲2四歩△同歩▲3六飛△2七角▲2六飛△3八角成▲4五桂△3七馬で、ソフトの評価値-232で互角。

この手順は△4五歩として▲3五銀とさせる形ですが、銀交換をして△3六歩が歩の裏側に歩を打つ筋です。

先手は▲2四歩の突き捨てを入れてから▲3六飛としましたが、△2七角~△3八角成ともたれる指し方です。

馬を作って相手の飛車にプレッシャーをかけて後手がやや面白かったようです。

なお最初の局面図で△3一玉はソフトの候補手にありませんでした。

ソフトは△3一玉では△5四銀を推奨していました。ソフトの評価値-93で互角。

この△5四銀は、後手が△6二金△8一飛型であれば浮かぶのですが、△5二金△8二飛型だと自分の感覚では少し躊躇する形でした。

△5四銀に▲3五歩なら△4三銀で、ソフトの評価値-106で互角。

この手順の△4三銀は1手損角換わりの後手番でよくでる受け方で、対局中はこのような駒組みが全く浮かびませんでした。

△5四銀~△4三銀と柔らかい受け方です。

△4三銀以下▲3四歩△同銀右▲3六歩の指し方か、▲7五歩△同歩▲3四歩△同銀右▲7四歩△6五桂の指し方に分かれるようでどちらもいい勝負のようです。

△5四銀に▲6六歩なら△6五歩▲同歩△同桂▲6六銀△8六歩▲同歩△8八歩で、ソフトの評価値-234で互角。

この手順は▲6六歩として△6五桂の筋を消したのですが、後手から△6五歩と動いてきます。

以下▲同歩△同桂▲6六銀ですが、△8六歩~△8八歩が鋭いです。

△8八歩に▲同金なら△8六飛▲8七歩△7六飛で、ソフトの評価値-603で後手有利。

△5四銀に▲7九玉なら△4三銀か△6五桂で、どちらもソフトの評価値-110で互角。

この手順は▲7九玉の辛抱には後手も△4三銀と辛抱するか△6五桂と動く手もあり、後手としてはまずまずのようです。

これらを見ると、ちょっとした手の組み合わせで将棋の内容は全く違うものになるようです。

角換わりの手の広いところの指し方が参考になった1局でした。

地味な手と派手な手で終盤を乗り切る

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△8二飛と打った局面。ソフトの評価値+1572で先手優勢。

後手は△8二飛と打って詰めろを消して同時に△6二飛を狙ってきました。

対穴熊で△8二飛のような手を指されるとドキッとします。

対局時はとっさにその手に反応できずに▲4二飛と打ったのですが、これは悪手でした。

実戦は△8二飛▲4二飛に変化手順で△6二飛で、ソフトの評価値-2263で後手勝勢。

この手順は完全に先手の失敗例で▲4二飛には△6二飛がありました。

△6二飛に▲同飛成なら△8八銀▲8六玉△7七銀不成▲同玉△6八馬で詰みです。

この手順は△8八銀と下から銀を打つのが当然ながらうまく、▲8六玉に△7七銀不成で以下取っても逃げても即詰みです。、

△6二飛に▲4六飛成なら△8八銀▲8六玉△7四桂▲8五玉△7七銀不成で、ソフトの評価値-99977で後手勝勢。

この手順は▲4六飛成と馬を取って粘りますが、△8八銀~△7四桂があると先手玉は受けなしになります。

また△6二飛に▲8二金と打っても△同飛▲同飛成△同玉で後手玉は詰みません。

これらより▲4二飛と打つ手はだめだったので別の手を考えることになります。

▲4二飛では▲6三成銀がありました。

▲6三成銀△8五桂▲8六玉△6八馬▲7三成銀で、ソフトの評価値+1820で先手優勢。

この手順は▲6三成銀とする手で、後手の銀が取れますが詰めろでなく少し緩い手に見えます。

後手は△8五桂~△6八馬と詰めろをかけてきます。

△6八馬で△7七桂成と金を取る手もありますが、先手玉が詰めろでないので▲7一銀△7四歩▲8二銀成△同馬▲4二飛で、ソフトの評価値+3737で先手勝勢。

この手順は▲7一銀に△7四歩と馬の利きをいかして粘る手ですが、平凡に▲8二銀成~▲4二飛とされると後手玉は詰めろに対して先手玉は詰まないので、後手は自陣に駒を打つことになり後手は少し足りないようです。

よって後手は△8五桂~△6八馬と詰めろをかけてきますが、そこで▲7三成銀と銀を捨てるのが鋭いです。

▲7三成銀は▲8二成銀△同玉▲7四桂の詰めろですが、△同桂とさせることで7三の歩がなくなります。

7三の歩がなくなると7四から金駒を打ってもただになります。

また△7三同桂と進むと桂馬の頭は丸いので7四から金駒を打ってもただになります。

そのような意味で▲7三成銀は攻めというより自玉の受けの手のようです。

後手は△7三同桂と取るか△7七馬と王手をするかのどちらかです。

▲7三成銀に△7三同桂なら▲4一飛△8一銀▲7一銀△7七馬▲7五玉△6六馬▲6四玉で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

この手順は△7三同桂には▲4一飛と合駒請求をするのがよく、相手に金駒を1枚使わせることで自玉が安全になります。

先手は4段目に玉が入ればなかなかつかまりません。

▲7三成銀に△7七馬なら▲7五玉△7三桂▲6四玉△6二銀▲6三歩△6六馬▲6一飛△7一金▲4一飛成で、ソフトの評価値+4325で先手勝勢。

この手順は△7七馬~△7三桂で駒を補充しますが、次に▲6四玉が少し指しにくいです。

後手は△6二銀と打って次に△6三金と打たれるとあぶないので▲6三歩と打ちますが、△6六馬に▲6一飛が合駒請求で自玉を安全にする手です。

なお▲6一飛で▲6二歩成は△同飛▲6三銀△5四金▲7三玉△8四馬で先手玉が詰んでしまうので要注意です。

こういうのがあるので終盤は油断できません。

地味な手と派手な手で終盤を乗り切るのが参考になった1局でした。

△3五歩に▲3八飛と回る受け方

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△3五歩とした局面。ソフトの評価値+66で互角。

後手が四間飛車だったのですが、先手の持久戦模様の駒組みを見て三間飛車にして△3五歩と動いてきました。

先手の角が駒組みの段階で▲7七角~▲8六角~▲7七角と手損になったのですが、後手に△6四歩から△6五歩と突かせないつもりの指し方でした。

実際に先手が手損しているのと6九の金が離れているので、それを見て後手が三間飛車から△3五歩と動いてきました。

三間飛車が3三に角がいる段階でも△3五歩と突いてくるのは、居飛車側からすれば盲点になりやすいです。

この段階で評価値が66だったのは、先手からすると少し面白くない指し方だったかもしれません。

実戦は△3五歩以下▲2四歩△同歩▲3五歩△5一角▲6五歩△3五飛▲3七歩△3三桂▲2四飛△4六歩で、ソフトの評価値+166で互角。

この手順は▲3五同歩と取る前に▲2四歩の突き捨てを入れたのですが、△同角とする手もあったようです。

△3五歩以下▲2四歩△同角▲6五歩△3六歩で、ソフトの評価値-90で互角。

この手順は△2四同角に▲6五歩として後手が受けにくいのですが、△3六歩と取り込んで次に△3七歩成を狙う手で、以下▲4八銀△4六歩▲5八金は先手の形が崩れるので指しにくいです。

実戦は△2四同歩に▲3五歩と取って△5一角に▲6五歩と角道を通すのですが、△3五飛~△3三桂で軽く受けます。

次の▲2四飛で先手の飛車が捌けるようでも△4六歩の突き捨てが鋭いです。

△4六歩に▲同歩なら△4五桂▲同歩△2四角を狙っています。

よって△4六歩には▲同銀としますが、以下△2五飛▲同歩△同桂でソフトの評価値+192で互角。

このような飛車交換の荒捌きになると4六の銀が少し反対に移動したのと、6九の金が浮いているので普通は先手が失敗のケースが多いのですが、本局はそれでも互角だったようです。

なお最初の局面図の▲2四歩ではソフトは▲3八飛を推奨していました。

△3五歩以下▲3八飛△3六歩▲同飛△7三桂▲5五歩で、ソフトの評価値+101で互角。

この手順は△3五歩と3筋で戦いが始まったら▲3八飛と3筋に飛車を移動する手で、自分の感覚からすると全く考えていませんでした。

いかにも飛車と飛車の間に角がいる場合は、なにかと角がいいタイミングで移動することで飛車が抜かれやすいからです。

△3六歩▲同飛に△7三桂は次に△6五桂▲同歩△7七角成▲同桂△3五飛の狙いですが、その前に▲5五歩と角のラインを止めるのがうまいです。

▲5五歩に△同角は▲3二飛成があり、▲5五歩に△同銀は▲7八銀と左美濃にするのが少し新鮮な感覚です。

先手の囲いは▲7八銀型にするか▲7八金型にするか結構迷います。

昔の感覚だと▲7八銀だったのですが、20年くらい前から▲7八金が指されだしたイメージです。

自分は今では▲7八金型の方が多いですが、本局の変化手順ではソフトは▲7八銀を推奨していました。

後手は角道に5五の銀がいて少し駒がだぶっているので指しにくいです。

よって▲5五歩には△4三銀と引きますが、以下▲7八金△5五角▲3二飛成△同銀▲6五歩で、ソフトの評価値+438で先手有利。

この手順は▲7八金に△5五角と飛車交換の捌きにでましたが、飛車交換から▲6五歩と突いて先手が指せているようです。

このあたりは技の掛け合いの変化手順ですが、自分いとっては面白いところです。

△3五歩に▲3八飛と回る受け方が参考になった1局でした。

対三間飛車には早い動きに注意する

上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲5八金左とした局面。ソフトの評価値-138で互角。

先手が三間飛車で早めに▲5六銀と上がったので後手が△4四歩と受ける形になりました。

最近の三間飛車では、居飛車側が持久戦模様の場合に振り飛車側が先手なら▲5六銀で後手なら△5四銀と早めに銀を上がり相手の駒組みをけん制することが多いです。

居飛車側に△4四歩とか▲6六歩と突かせて角道を止めることで、4五や6五の地点に争点ができます。

実戦はここで▲5八金右と上がったのですが、対局中はここからやや危険な指し方をしたようです。

実戦は▲5八金右以下△1二香だったのですが、以下変化手順で▲7五歩△1一玉▲5九角△2二銀▲7四歩△同歩▲同飛で△3一金▲7七桂で、ソフトの評価値+87で互角。

この手順の△1二香は穴熊を目指す手で、自分は対振り飛車には穴熊を目指すことが多いのですがやや危険だったかもしれません。

変化手順は先手が▲7五歩と早めに位を取って、以下▲5九角~▲7四歩と動いてきます。。

最近の三間飛車は早めに位を取ってから、歩を交換するか位を確保するかという指し方に分かれます。

変化手順は7筋の歩を交換して▲7七桂と跳ねる形ですが、このような展開になると後手は少しまとめにくくなります。

1つは角が使いにくいのと4三の地点に空間があいているので、できるだけ6一の金は4二とか3二まで移動したいです。

振り飛車側はすでに囲いが完成しているのに対して、穴熊は完成するまでに手数がかかるのでその間に振り飛車側から動かれるかもしれません。

形勢は互角のようですが居飛車側が200くらい評価値を下げているのが気になります。

△1二香では△5二金右がありました。

△5二金右▲5九角△3二銀で、ソフトの評価値-137で互角。

この手順は△5二金右とする手で、後手は対抗形であればこれが自然な手です。

△5二金右とすることで4筋の補強になっています。

最近の将棋を見ていると後手なら△4二玉~△3二玉とすれば△5二金右という手順が多い印象です。

早めに金を上げることで相手の手に対応しようということだと思います。

△5二金右に▲5九角と引いて次に▲7五歩としますという手ですが、△3二銀とするのが興味深いです。

後手は穴熊をやめて左美濃の組む形で、玉の囲いを最小限にして振り飛車に対抗するという作戦です。

振り飛車が囲いが完成しているので、後手も早めに囲いを完成させます。

ネットで評価値が300であれば予想勝率が62%とありました。

この指し方で評価値が121であれば予想勝率は55%くらいになりますので、後手番でこれくらいなら悪くはないと思います。

もちろん自分がここから指せば全然うまくいきませんが、気持ちとしてはそのように構えていたいです。

△3二銀以下▲7五歩△6四銀▲7四歩△同歩▲同飛△7三歩▲7九飛△4二角▲6五歩△7五銀▲4六歩△8六歩▲同歩△同銀で、ソフトの評価値-246で互角。

この手順は後手は△6四銀~△4二角と引いて指しますが、後手は7筋を逆用する指し方でよくあります。

△6四銀~△7五銀として圧力をかけて、△8六歩から銀を活用する筋です。

後手はこの銀が活用できるかがポイントですが、方針は分かりやすい指し方です。

対三間飛車には早い動きに注意するのが参考になった1局でした。

後手の阪田流向かい飛車に対抗する手段

上図は、後手阪田流向かい飛車からの進展で▲9六歩と突いた局面。ソフトの評価値+101で互角。

阪田流向かい飛車は後手が△3三角としたときに▲同角成△同金~△2二飛とする展開です。

後手の3三の金が特徴的で、この金を引いて使うか横に使うか攻めに使うかに分かれます。

最近の将棋では横に使う形が多い印象ですが、実戦的に気になるのは攻めに使う形です。

大会ではよほどのことがない限り△2四歩から金を攻めに使うことはないだろうと思っても、実戦的にどのような対応をすればいいかはそれなりに悩みます。

先手は3八の銀だけで2筋を守っている形なので、この瞬間に後手から動かれたときに少し手が遅れているという意味です。

実戦は△6二銀▲4七銀でソフトの評価値+133で互角だったのですが、変化手順で△2四歩▲同歩△同金で、ソフトの評価値+115で互角。

この手順は△2四歩から動いてくる形で、後手は4二の銀と7二の玉が自陣の歩を守っているので先手から角を打って歩を取りにいくというのは難しいです。

後手からは△2五歩と一旦抑えて指すのと、△2五金から金を前進させるのと2通りありますが△2五金について調べてみます。

先手の受けの形が▲3六歩▲3七桂▲4七銀まで整備されていれば後手からの攻めは自然に受けることができますが、2筋と3筋はやや駒が低い形なので別の受け方になります。

△2四金には▲3六歩の受け方が自然なようで、△2五金には▲7七角と打ちます。

この▲7七角が意外とうるさい手で、△3三銀とすれば受かるようでも▲3七桂△2六金▲4五桂△4四銀▲5三桂成△2七歩▲2九飛△3六金▲4三成桂△5五歩▲3九金で、ソフトの評価値+759で先手有利。

この手順は△3三銀には▲3七桂~▲4五桂の活用が味のいい手で、▲5三桂成まで進めば先手が指せています。

後手は△2七歩と抑えて△2八歩成が狙いですが、▲3九金と受けに使って2筋は数が足りています。

▲3六歩と突くのは▲3七桂から素早い対応があるので、価値の高い手のようです。

また▲7七角に△3三桂と受けるのは▲3五歩△2七歩▲同飛△2六金▲2八飛△3五歩▲3四歩△2七歩▲1八飛で、ソフトの評価値+731で先手有利。こ

この手順は△3三桂には▲3五歩と桂頭を狙うのが鋭く、後手も△2七歩の叩きから△2六金としますが、▲2八飛と引かれるとこの後が難しいようです。

ソフトは△2四金には▲3六歩の受けが推奨手だったのですが、別の手もありました。

△2四同金以下▲7七角△4四角▲同角△同歩▲6五角で、ソフトの評価値-225で互角。

この手順は▲7七角と飛車取りに打つ手ですが、ここで後手に色々な受けがあります。

▲7七角△3三銀▲3六歩として△2五金なら▲3七桂~▲4五桂を狙います。

▲3六歩に△6二銀なら▲4七銀△2五金▲3八金として、金を3筋の受けに使います。

▲3六歩と突いた形は将来▲3七桂と跳ねて活用します。

ここでは▲7七角に△4四角と打った場合を調べてみますが、▲同角△同歩に▲6五角が浮かびにくいです。

評価値を見るとやや後手持ちになっていますが、互角の範囲なのでこのような指し方もあるようです。

▲6五角の次の狙いは▲2三歩△同飛▲3二角成なので、後手はそれを受けることになります。

▲6五角以下△2五歩▲3六歩△6二銀▲2三歩△同金▲2五飛で、ソフトの評価値-222で互角。

この手順は▲6五角に△2五歩として局面をゆっくりする指し方ですが、先手は▲3六歩の後に▲2三歩と叩く筋があり△同金に▲2五飛とする展開です。

▲2五飛に△2四金なら▲2三歩△同金▲3二角成△同飛▲2三飛成△3一飛▲3二金のような狙いがあります。

よって▲2五飛に△2四歩とする展開で、以下は先手の角が活用できるかどうかでいい勝負のようです。

後手の阪田流向かい飛車に対抗する手段のが参考になった1局でした。

序盤の▲1六歩の意味を思い出す

上図は、先後逆で相居飛車からの進展で▲1六歩と突いた局面。ソフトの評価値+28で互角。

▲1六歩ではほとんど▲2四歩と突いて2筋の歩の交換に進むのが多いのですが、▲1六歩と手待ちをしてきました。

横歩取りの先手になりたくなければ▲2四歩以外の手を指すことになります。

▲2四歩以外だと▲5八玉と指すものだと思っていて、▲5八玉はソフトの候補手の1つでしたが、▲1六歩はソフトの候補手に上がっていませんでした。

ただし、▲1六歩は横歩取りの歩を取らせる方に何か狙いがある手だとずいぶん前の将棋の本かネットで見たような記憶がありました。

記憶があいまいなのですが、自分の理解では次の手順になります。

▲1六歩以下△8六歩▲同歩△同飛▲2四歩△同歩▲同飛△7六飛▲2二角成△同銀▲8二歩△同銀▲6五角△8六飛▲8七歩△3三角▲2二飛成△同角▲8六歩△9九角成▲7七桂で、ソフトの評価値-174で互角。

この手順は▲1六歩と突いたことで後手から△8六歩と進む形になり、先手が横歩を取らせるパターンです。

以下▲7七桂と跳ねた局面はよくある進行で普通は1七の歩の形ですが、1六の歩の形になっています。

これがどのように違うかが気になりますが、なかなか思い出せませんでした。

▲7七桂以下△7四香▲同角△同歩▲5六香△2五飛▲1七桂で、ソフトの評価値+155で互角。

この手順は△7四香もよくある手で、その手に対して▲4四銀が有力だと理解していましたが▲7四同角も一時期指された手でした。

△同歩に対して▲5六香と打つのが狙いで、5三の地点が弱いのでそこを狙います。

先手は香車と7七の桂馬を活用して▲6五桂から5三を狙う感覚です。

△2五飛は▲6五桂に△同飛とする受けの手と、△2九飛成と桂馬を取って攻める手の両方の狙いですが、そこで▲1七桂と跳ねる手がありました。

この▲1七桂と跳ねることができるのが▲1六歩を突いた効果で、そのように進むと△2五飛と打った手がどうだったかということになります。

▲1七桂に△2九飛成なら▲6五桂で、ソフトの評価値+259で互角。

この展開は後手は飛車が成れますが、先手も▲6五桂と活用できて桂馬と香車が攻めに効いてきそうでうるさい形です。

ソフトは△2五飛では△6二金で、ソフトの評価値-233で互角のようですが、この手もかなり指しにくくあまり自信がありません。

対局時は、正確な手順は思い出せませんでしたが横歩取りが入れ替わった形で▲1六歩と突いたことがいきそうな気がしましたので、△8六歩とはしませんでした。

実戦は▲1六歩以下△1四歩▲9六歩△9四歩▲2二角成△同銀で、ソフトの評価値-42で互角。

この手順は端歩を突き合ってから先手から角交換をする展開で、先手が手損になって先手と後手が入れ替わったような形になりました。

結局は何事もなかったような穏やかな局面になったのですが、▲1六歩と突いた真意は感想戦で相手に聞いていませんので分かりませんでした。

先手から手損で角交換をするところを見ると、ひょっとしたら横歩取り系の将棋でなく、角換わり系の将棋を指したかったのかもしれません。

本局で再度分かったのですが、自分は角換わり系の将棋はあまり指さないつもりでも進行によっては相手が手損をしてでも角交換にして角換わり系の将棋になることがあるということです。

相手の立場になって考えると先手が後手番になるのは普通は損なのですが、それで勝敗が決する訳ではありませんので指しなれた形がいいということだと思います。

序盤の▲1六歩の意味を少し思い出して参考になった1局でした。