上図は、相掛かりからの進展で△5五角と2二の角がでた局面。ソフトの評価値+47で互角。
△5五角は次に△3七角成を狙った手で先手は受けるのが普通ですが、どのように受けるかという局面です。
先手の飛車は右側にいるのが普通ですが、後手の飛車が3六にいったときに▲8五飛として以下▲8六飛と進んだ形です。
また先手の玉が6八なので、全体的にやや駒が左側に偏っています。
実戦は▲3八金と普通に受けたのですが、△3三桂でソフトの評価値-96で互角。
この手順は、▲3八金と受けた時に△3三桂と攻めの駒を増やして△4五桂のような手を狙っています。
△4五桂に▲3六銀なら△同飛▲同飛△1九角成のような筋で角を成られて2枚替えでは悪いと思い△3三桂には▲2八歩と打って受けたのですが、これで歩切れになり後手は1歩得で持ち駒に歩が2枚あるので、先手の作戦負けみたいです。
△3三桂に▲2六飛で辛抱するみたいでしたが、いつでも△2五飛と飛車をぶつけてくるような筋もあり先手が指しづらいです。
最初の局面では▲3八金で▲3六銀がありました。
▲3六銀△同飛▲同飛△1九角成▲7六歩で、ソフトの評価値-55で互角。
この手順は、▲3六銀とすると飛車と銀の交換から△1九角成とされる展開です。
駒割りは、飛車と銀香の交換で2枚替えで馬を作られた形なので先手が失敗かと思っていたのですが、評価値はほとんど互角だったのが意外でした。
最後の▲7六歩にも後手は簡単に受かりそうな感じもします。
▲7六歩に△2二銀なら、▲2四歩△同歩▲2二角成△同金▲3四飛△3三歩▲2四飛△2三香▲3一飛△6二玉▲2三飛成△同金▲3二飛成△5二銀▲2三龍で、ソフトの評価値+370で先手有利。
この手順の△2二銀は自然な手に見えたのですが、▲2四歩としてから▲2二角成が鋭く▲3一飛と打つと意外と先手も手になっているようです。
▲7六歩に△4四香なら▲3九金△4二銀▲1五歩△同歩▲4六歩△3三銀▲1二歩△同香▲1一飛△2二金▲4五歩△同香▲3三角成△同金▲2一飛成で、ソフトの評価値+1136で先手優勢。
この手順はややうまくいきすぎですが、▲3九金と辛抱して△2九馬を防ぎます。
△4二銀に▲1五歩と味付けをして△同歩に▲4六歩として次に▲4五歩△同香▲1一角成を狙います。
それを受ける△3三銀に、1筋の歩を突き捨ててた効果で▲1二歩としてから▲1一飛と打ち込みます。
△2二金に▲4五歩として△同香に角道が通ったので▲3三角成から▲2一飛成で先手優勢です。
飛車が持ち駒にあると、少しでも隙があれば飛車の打ち込みが成立するようです。
持ち駒に飛車が入れば2枚替えもあるのが参考になった1局でした。