上図は、居飛車対振り飛車の対抗形で△4五同銀と桂馬を取った局面。ソフトの評価値+126で互角。
数手前に△4二角と指したので▲8七金としましたが、やや先手の形が崩れています。
ここは先手の指し方が難しいと思っていました。
本譜は▲4八飛に△4四歩でしたが△4六歩で、ソフトの評価値+153で互角。
▲4八飛は候補手の1つだったのですが、△4六歩と抑えられると互角ですが先手の指し方が難しそうです。
この展開もあるのでしょうが、▲4八飛では▲2四歩がありました。
▲2四歩には△同歩か△同角のどちらかです。
▲2四歩△同歩▲4四桂で、ソフトの評価値+252で互角。
この手順は、▲4四桂と打つのが少し見えづらいです。
▲4四桂に△3三金なら、▲4三歩△同金▲3二桂成△5三角▲2四飛△4四角▲2三飛成△4二歩で、ソフトの評価値+448で先手有利。
この手順は、▲3二桂成から▲2四飛と捌く手で実戦的にはまだ大変ですが、先手は飛車が成れると大きいです。
▲2四歩に△同角なら▲7五歩で、ソフトの評価値+313で先手有利。
▲2四歩に△同角とすると後手から△5六歩が厳しくなるので、▲2四歩は突きにくいと思っていましたが、そこで▲7五歩がありました。
▲2四歩に△同歩なら4筋から手を作るのに対して、△同角なら▲7五歩と7筋から手を作るのが興味深いです。
▲7五歩に△同歩なら、▲8五歩△7六桂▲7八玉△8五桂▲7三歩△同玉▲7五銀△7七桂成▲同金左△7四歩▲6六銀で、ソフトの評価値+97で互角。
この手順は、▲7五歩から△8五歩と玉頭戦にする手で、後手も丁寧に対応すると先手も大変ですが互角のようです。
相手の手によって戦う場所を変えるのが参考になった1局でした。