飛車と角の交換から飛車を成る

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△2九とと桂馬を取った局面。ソフトの評価値+758で先手有利。

対局中は、先手が少し指せていると思っていましたが、評価値の差が大きかったのが意外でした。

本譜は▲3五香△3七角成▲1六飛で、ソフトの評価値+171で互角でしたが、▲1六飛で▲2七飛ならソフトの評価値+678で先手有利。

▲3五香は候補手の一つで、悪い手ではなかったようですが少し重たかったかもしれません。

この手順は、△3七角成に▲2七飛とぶつけるのがいい手みたいで、△同馬なら▲同歩で後手が歩切れなので△3四歩と打つことができません。

▲2七飛以下△同馬▲同歩△4三飛▲2一馬△5五歩▲4三馬△同金▲5五銀△4九飛▲7五桂△4五飛成▲5六角で、ソフトの評価値+1091で先手優勢。

この手順は、▲7五桂と打つのが急所みたいで、後手の8三の地点が弱いです。

以下△4五飛成に▲5六角で先手が指せそうです。

また最初の局面では別の指し手で、△2九とには▲3三馬がありました。

▲3三馬△同桂▲2三飛成で、ソフトの評価値+797で先手有利。

この手順は、▲2一馬と桂馬を取りたいところを▲3三馬と飛車を取って▲2三飛成とする手です。

▲2三飛成以下△4五桂▲同銀△1九と▲4四歩△4二歩▲3一飛で、ソフトの評価値+778で先手有利。

この手順は、△4五桂から△1九とで後手も駒を補充しますが、▲4四歩に△4二歩と受けさせて後手が歩切れになるのが大きいようで、以下▲3一飛と飛車を下ろして先手指せそうです。

最初の局面で▲3五香と打つより▲3三馬とした方が、持ち駒の香車を▲8六香など使えるので、そちらの方が含みが大きかったように思えます。

飛車と角の交換から飛車を成るのが参考になった1局でした。

玉を薄くして寄せる

上図は、角換わりからの進展で▲7三銀と打った手に6二の金が△6一金と引いた局面。ソフトの評価値+891で先手優勢。

対局中は先手が少しいいと思っていましたが、後手も△7六歩から△7七歩のような展開になると、先手もうるさい形になります。

本譜は▲6五歩△同歩▲7二銀打で、ソフトの評価値+195で互角。

この手順の▲6五歩は、はっきりとした狙いをもって指した手でなく時間に追われて指した感じです。

以下▲7二銀打として△同金▲同銀不成△5三玉と進みましたが、後手玉が広い方に逃げているので、もう少し先手はうまい攻めがあったように思います。

▲6五歩では▲8三角がありました。

▲8三角△7二桂▲同銀不成△同金▲同角成△同玉▲5四銀で、ソフトの評価値+760で先手有利。

この手順は、▲8三角と打つのが急所みたいです。

▲8三角に△7二歩なら、▲7四角成△5三玉▲6四銀成△4二玉▲5四成銀で、ソフトの評価値+1298で先手優勢。

この手順は、△7二歩だと▲6四銀成があり以下▲5四成銀で飛車を攻める展開なので先手優勢です。

△7二桂は6四の地点を受ける意味でもあります。

よって△7二桂ですが清算してから▲5四銀とします。

▲5四銀で持ち駒が金と桂なので攻めがやや細いのが気になります。

▲5四銀以下△4七飛成▲6三金△8一玉▲7三桂成△6一金▲7四桂で、ソフトの評価値+1399で先手優勢。

この手順は、後手は受けてもきりがないので△4七飛成としましたが、平凡に▲6三金が継続手です。

▲6三金に△6一玉なら▲5三銀成△8四角▲7三桂成で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

この手順は、上部をおさえる展開で先手勝勢です。

よって▲6三金には△8一玉ですが、▲7三桂成から▲7四桂を詰めろをかけて後手玉に迫ります。

▲7四桂に△9三銀なら、▲6二桂成△9二玉▲6一成桂△8二歩▲7二金△7六歩▲8一金△7七歩成▲同金△4二龍▲6三銀不成△8四角▲8二金引△同銀▲同成桂△9三玉▲7四銀成で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

この手順は、後手玉に金駒が張り付く攻めで先手勝勢です。

玉を薄くして寄せるのが参考になった1局でした。

寄せにいって危ない場合は駒得を狙う

上図は、横歩取りからの進展で▲3三銀と打った手に△3五歩と打った局面。ソフトの評価値+1697で先手優勢。

対局中は、形勢は少しいいですがまだ後手玉の寄り筋が見えず、まだ難しいと思っていました。

本譜は▲4二銀成△同玉▲3五飛と進みましたが△4一桂で、ソフトの評価値+1321で先手優勢。

この手順は、▲4二銀成から▲3五飛として△同金なら▲3三角でいいのですが、△4一桂と受けられるとこれが意外とまだ大変で、以下▲3六飛なら△3五銀で後手が手厚くなって寄せきる将棋ではないみたいです。

△4一桂には▲2五金や▲2三金もあるみたいですが、うまく指さないと攻めが切れそうな気がします。

本譜のように決めにいくのでなく、別の指し方がありそうです。

▲4二銀成では▲2四銀成がありました。

▲2四銀成△3六歩▲3一飛で、ソフトの評価値+1725で先手優勢。

▲2四銀成と飛車を取ってから▲3一飛と詰めろに飛車を下ろすのがよかったようです。

▲3一飛△5一銀▲3四飛成△3七歩成▲同銀△2七馬▲2八歩で、ソフトの評価値+1683で先手優勢。

この手順は、▲3一飛から▲3四飛成が自陣の受けにも利くようにするのがいい手のようです。

▲3四飛成に後手は△3七歩成からあやを求めますが、▲2八歩と受けに回るのが手堅いみたいです。

なお、▲3四飛成では▲3四成銀もありそうで、以下△3七歩成なら▲同銀△同馬▲4三成銀△同金▲3七飛成もありそうです。

どちらの指し方にしろ、後手玉を寄せにいくのでなく少しずつ駒得をしてバランスを取っています。

寄せにいって危ない場合は駒得を狙うのが参考になった1局でした。

銀を捨てて桂馬を打って寄せる

上図は、角換わりからの変化手順で、△7七角成と金を取った局面。ソフトの評価値-99972で後手勝勢。

この手は、先手が攻めるべきところを受けに回った変化手順ですが、これで詰んでいるのが意外でした。

△7七角成には合い駒をするか逃げるかのどちらかですが、▲6八銀と合い駒が気になります。

▲6八銀で、ソフトの評価値-99977で後手勝勢。

この手は合い駒した手で、先手玉は右側が広いように見えます。

▲6八銀△同桂成▲同金△5八銀で、ソフトの評価値-99980で後手勝勢。

この△5八銀と打つ手が急所で、手数は長いですがこれで詰んでいるようです。

△5八銀▲同玉△4六桂で▲4八玉なら、△4七歩▲同玉△3八銀▲4六玉△4五香▲同玉△4四金▲4六玉△5五馬まで。

この手順は、△4六桂と打つのがいい手で、意外とこれで先手玉は狭いです。

また△4五香もうっかりしやすい手で、▲3七玉なら△2七金まで。

これらの手順は、後手の持ち駒に桂馬があるのが大事みたいで、桂馬の利きで玉の逃げ道を狭くしています。

なお、最初の局面で▲6八銀と合い駒するのでなく▲6八角でも詰みです。

▲6八角△同桂成▲同金△5八銀▲同玉△4六桂▲4八玉△4七歩▲同玉△2九角▲4六玉△4四香▲4五歩△4七金▲5六玉△3七金▲4六玉△4七角成まで。

この手順は、合い駒が銀と角の違いはありますが、同じように△5八銀から△4六桂と追って最後は開き王手でぴったり詰みです。

△5八銀から△4六桂が見えたら以下並べ詰みのようなところはありますが、やはり終盤力は大事だと思います。

銀を捨てて桂馬を打って寄せるのが参考になった1局でした。

振り飛車に▲2四歩から▲2三角

上図は、居飛車対振り飛車の進展で△3三同桂と角を取った局面。ソフトの評価値+192で互角。

数手前に△3三角と上がった展開で、先手の2筋の歩の交換を受けた手で、次に△3二銀と上がると▲3三角成に△同銀と銀で取ることができます。

以前似たような将棋を指していました。ttps://shogiamateur.com/2019/05/14/

本譜は、▲7七角△3二金で、ソフトの評価値+108で互角。

この手順は、▲7七角として3三の桂馬を狙う意味で後手の飛車が2二にいるときにたまにでる手です。

今回はそのような指し方でなく、全く別の指し方がありました。

▲7七角では▲2四歩という指し方もありました。

▲2四歩△同歩▲2三角△2五角で、ソフトの評価値+158で互角。

▲2四歩から▲2三角はやや角を狭いところに打つので指しにくいのですが、後手は△2五角と打って受けます。

△2五角以下、▲同飛△同桂▲3四角成△2六飛▲3九金△3八歩▲3五馬で、ソフトの評価値+174で互角。

この手順は飛車と角の交換から▲3四角成に△2六飛が気になります。

▲3九金に△3八歩で失敗みたいですが、▲3五馬で持ちこたえているようです。

▲3五馬以下△7六飛▲7七歩△3九歩成▲7六歩△4九と▲5九銀で、ソフトの評価値+161で互角。

この手順は、角と金銀の交換で少し先手が損ですが、馬ができて先手も手厚いのでどうかという将棋です。

ただ手の流れとしては先手が少し無理しているようですが、このような手もあったようで、定跡形からはずれた力将棋になりそうです。

振り飛車に▲2四歩から▲2三角が参考になった1局でした。

横歩取りで△2八角を打たせる変化

上図は、横歩取り青野流からの進展で△6二銀と上がった局面。ソフトの評価値-8で互角。

この局面は、先手の1歩得ですが2七に歩がいるため、2筋から歩を使って攻めるのはほぼ無理な形です。

なお2七に歩がいるのは少し奇妙な形ですが、数手前に後手が△2六歩と歩を垂らして▲2八歩と受けた後に△2七歩成▲同歩となったためです。

本譜は、▲3八銀△5一金▲3五飛△8二飛▲8七歩△8八角成▲同銀△3三桂▲3九金で、ソフトの評価値-62で互角。

この手順は、3七の桂が浮いているので▲3八銀として紐をつけたのですが、いつでも△2八角の筋があります。

本譜は角交換の後▲3九金として△2八角を防ぎましたが、あまりいい形ではありません。

形勢は互角ですが、先手は少し駒組に苦労しそうです。

▲3八銀では▲4八銀がありました。

▲4八銀△8八角成▲同銀△3三歩▲2四飛△2三歩▲2五飛△2八角▲8七銀で、ソフトの評価値+78で互角。

この手順の▲4八銀はいつでも△2八角があるので少し危険な意味がありますが、▲4八銀から▲3八金と駒組する意味です。

なお、▲4八銀の前に▲3八金なら△2八角は防げます。

ただし、▲4八銀と先に上がっても△2八角に対応できれば問題ないです。

変化手順は、角交換から△3三歩と打って▲7七角の筋を消してから△2八角と打ったのですが、▲8七銀が少し気が付きにくいです。

▲8七銀に△8二飛なら、▲5六角△1九角成▲8三歩△9二飛▲8五飛△7一銀▲8二歩成△同飛▲8四歩で、ソフトの評価値+1107で先手優勢。

この手順は、▲5六角に△7二金と受けたら▲2三角成があるので、△1九角成としたのですが、▲8三歩と叩いてから飛車を回って歩を成り捨てて▲8四歩が手筋で先手指せそうです。

▲8七銀に△8四飛なら、▲6六角△8二飛▲8三歩△同飛▲8四歩△8二飛▲8五飛△7二金▲8三歩成△同飛▲同飛成△同金▲2九飛で、ソフトの評価値+177で互角。

この手順は、▲6六角から▲8三歩とする手で飛車を回って飛車交換してから▲2九飛で角を取る手です。

先手は角は取れそうですが、△8八歩や△8六歩もあっていい勝負のようです。

横歩取りで△2八角を打たせる変化が参考になった1局でした。

攻めの上部を手厚くする

上図は、角換わりからの進展で△4八歩成とした局面。ソフトの評価値+429で先手有利。

対局中は、少し先手が指しやすいとは思っていましたが、△4八歩成もいやな手で△5八とから△7六歩のような手がくると、先手もうるさい形です。

実戦は▲7三歩成△同玉▲9七桂で、ソフトの評価値+290で互角。

この手順は、▲7三歩成と桂馬を取った手は自然な手で以下▲9七桂と跳ねて、次に▲8五桂を狙って守りの桂馬を攻めに参加させた手です。

▲9七桂という手は攻め駒を増やす意味でたまにでる筋ですが、守りも薄くなるのが気になります。

▲9七桂には△7四銀と受けたのですが、△8四銀と受けて以下▲6七金右△4七角▲8九飛で、ソフトの評価値+394の展開もあったようです。

先手有利みたいですが、飛車が使えない形なので先手も大変です。

▲7三歩成では▲8四銀がありました。ソフトの評価値+456で先手有利。

攻めの上部を手厚くする▲8四銀が味のいい手です。

次に▲7三歩成△同金▲同銀成△同玉▲5一角の筋があるので、後手は受けないといけません。

▲8四銀に△8二銀なら、▲4七歩△同と▲7三歩成△同金▲同銀成△同銀▲7五桂△7四銀打▲6三桂成▲4四歩△同飛▲2六角で、ソフトの評価値+471で先手有利。

この手順は、▲4七歩と打つのが味がよく、△同ととさせると▲7三歩成に△同銀は▲8三角から▲4七角成の筋があります。

▲4七角成に△同飛成▲同金△3八角はありますが、後手玉は飛車を渡すと怖い形です。

▲8四銀に△7四銀は▲5四角△6三銀打▲3二角成△5八と▲7五歩で、ソフトの評価値+311で先手有利。

この手順は、▲5四角と打たせる手で普通はあまりないのですが、後手も受けてばかりいてはジリ貧ということで、以下の△5八とに期待した展開です。

ただし▲7五歩が厳しく先手指せそうです。

攻めの上部を手厚くするのが参考になった1局でした。

やや意外な仕掛け方

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で、▲4四歩と歩を取った手に△同銀とした局面。ソフトの評価値+412で先手有利。

数手前に後手が△3五歩と位を取った手に▲2五歩△3三角としてから3間飛車に振ったのに対して、先手が▲4五歩と仕掛けた進展です。

先手は軽く動いた形ですが、今後はどのような形で仕掛けるかという局面です。

本譜は▲5六銀だったのですが、△4二飛ならソフトの評価値+63で互角。

▲5六銀は4七の銀のままでは、少し攻めづらいので上がった手で自然な一手だと思っていましたが、△4二飛とされると先手が仕掛けづらいみたいです。

△4二飛に▲3六歩は、△同歩なら▲3四歩△2二角▲2四歩のような手もありますが、▲3六歩には△4五銀のような手があり、後手に捌かれそうです。

また先手はここからゆっくり指すと、△5四歩から△5五歩と伸びてきそうです。

▲5六銀では▲4五歩がありました。

▲4五歩△同銀▲3三角成△同飛▲2四歩で、ソフトの評価値+338で先手有利。

この手順は、▲4五歩から角交換して▲2四歩とする手です。

ぱっと見でかなり指しづらい手の流れですが、ソフトはこれを推奨しています。

▲2四歩に△4六歩なら、▲3八銀△6五角▲4八金で、ソフトの評価値+342で先手有利。

この手順は、△4六歩に▲3八銀とされると先手をもつとこれだけで失敗かと思いがちですが、そうでもないようで△6五角にさらに▲4八金と辛抱して先手が指せるというのが全く浮かびません。

▲4八金の意味は、▲4八金で▲2三歩成なら△3八角成▲同飛△2三飛を防ぐ意味です。

急戦形で、△4六歩に▲3八銀と引く手や5八の金が▲4八金とする手はなかなか指せないですが、▲2三歩成や▲2二角を楽しみにする狙いのようです。

急戦には徹底的に攻める意味の指し方と、軽く仕掛けてやや受け身に回って振り飛車の動きを抑えてからポイントを上げるような指し方があるようですが、この変化は後者のようです。

やや意外な仕掛け方が参考になった1局でした。

上部に逃がして詰ます

上図は、角換わりの進展から▲4三銀と打った変化手順です。ソフトの評価値+99988で先手勝勢。

▲4三銀と打つ前に手では色々な詰まし方がありました。https://shogiamateur.com/?p=19039&preview=true

今回は▲4三銀と打って詰ます手順ですが、この▲4三銀は打ちにくい手です。

▲4三銀と打つと上部に逃げられそうな感じがします。

▲4三銀に△2二玉なら、▲7二龍△2三玉▲4一角△3三玉▲4二龍△4四玉▲5四銀成まで。

この手順は、▲4二龍から▲5四銀成がうっかりしやすい手で、▲4二龍で▲3二龍なら△4四玉で手数はかかりますが不詰みのようです。

▲4三銀に△2三玉なら、▲2一龍△2二香▲3二角で、ソフトの評価値+99995で先手勝勢。

この手順は、▲2一龍に合い駒したときに▲3二角と打つ手が急所です。

1四の地点に脱出されたら捕まらないのこれしかないですが、以下△3三玉▲4二銀不成△4四玉▲5四角成でぴったりです。

3六に歩がいるおかげで△3五玉という手を消しているのが大きいです。

▲4三銀に△3三玉なら、▲3一龍△4四玉▲5四金で、ソフトの評価値+99996で先手勝勢。

この手順は、△3三玉から△4四玉となって上部脱出ができそうな展開で、ぱっと見で後手玉は捕まらないような感じです。

▲5四金以下△4五玉▲3四龍△4六玉▲5五角まで。

この手順は、最後に角を打ってぴったりですが、多分実戦では読み切れないような感じがします。

特に中段玉で持ち駒に金がなく斜めの角だと考えづらいです

王手で追って直前になって詰みが分かったというレベルだと思います。

短い時間で▲4三銀と打った時点で詰みの変化を読み切るのは、相当強い感じがします。

上部に逃がして詰ますのが参考になった1局でした。

上部に逃がさない▲8五金

上図は、横歩取り青野流からの進展で7六の銀が△6七銀成と歩を取った局面。ソフトの評価値+3055で先手勝勢。

対局中は、8一の馬と6六の香と6八の角がいるので、うまくいけば後手玉は即詰みかと思っていました。

本譜は、▲7五桂△8四玉▲6一香成で、ソフトの評価値-246で互角。

この手順は、▲7五桂に△8四玉で後手玉に即詰みはなく、上部に逃がすような攻め方なので複雑になっています。

▲7五桂に△9四玉以外の△8四玉と△7四玉で詰みません。

▲6一香成と金を取りましたが、6筋の香車の利きがなくなって失敗です。

▲7五桂では▲8五金がありました。ソフトの評価値+2309で先手勝勢。

今見ても▲8五金は後手玉の逃げ道を封鎖する詰めろで自然な一手に見えるのですが、対局中は全く見えていませんでした。

このあたりの直感が毎回悪いようで、詰み筋が部分的に見えたら王手で追うのが悪い癖です。

評価値が勝勢の局面を決め切らないのでは、勝てそうな将棋も勝てなくなります。

▲8五金以下△5七成銀▲同角△同龍▲同玉△5五飛▲5六歩△8五飛▲9六銀で、ソフトの評価値+2799で先手勝勢。

この手順は、後手が△5七成銀から飛車で8五の金を取って受けたのですが、▲9六銀が手堅いです。

先手玉は、飛車と桂馬の打ち込みに気を付ければまだ大丈夫です。

▲9六銀△8九飛成▲8八飛△同龍▲同銀△7八飛▲8五飛△8四金▲9五桂△9四玉▲8六桂まで。

この手順は、後手は飛車交換から△7八飛として次に△6八角▲4八玉△5九角成▲同玉△6九金▲同玉△6八金の詰めろを狙ったのですが、▲8五飛が少しうっかりしやすい手で、以下桂馬を打って詰みです。

上部に逃がさない▲8五金が参考になった1局でした。