△4五角戦法の強襲

上図は、横歩取り△4五角戦法からの展開で、後手が△6九飛と打った局面。ソフトの評価値+439で先手有利。

この瞬間は、角香車と金の交換で先手が駒得していますが、先手玉が薄いのと、△6九飛で何か先手の駒が取られるので、油断はできません。

本譜は以下、▲4九角△5九金で、ソフトの評価値-67で互角。

▲4九角は▲6七金と▲2九桂を守った手ですが、△5九金が厳しかったです。先手の角が取られて、▲6七金も取られそうなので、受けがまずかったようです。

▲4九角では、▲5九銀の方が良かったようです。ソフトの評価値+461で先手有利。

この手は全く気が付きませんでした。先手の▲6七金は、取らせたらいけないのかと思っていたのですが、そうでもなかったようです。

以下、△6七飛成▲6八歩△8七龍▲3三香成△8九龍▲3二成香△同銀▲2二馬のような感じです。ソフトの評価値+460で先手有利。

▲2二馬は一目ぬるいような手に見えますが、▲3二馬と取れば、▲4二金とか▲4一飛の詰めろになります。

▲2二馬に△2一金と受けても、強く▲同馬△同銀▲3一飛△6二玉▲2一飛成が▲5二金からの詰めろになっています。

後手玉は安全そうで、先手にたくさん駒があれば詰む筋があります。

最初の△6九飛では、△8八飛▲6八歩△8九飛成▲3九飛△同龍▲同銀△8九飛▲5九銀という展開もあるようです。

最近プロでは指されない横歩取り△4五角戦法で、ここまでで評価値が先手有利というのも、ちょっと意外で、まだ実戦的には大変ですが、横歩と取った以上は、激しい変化にも対応しないといけないようです。

終盤の受け方が、ためになった1局でした。