▲7七角が失敗の形

上図は、後手が角交換四間飛車で、先手が▲4四角に後手が△同銀と取った局面。ソフトの評価値+102で互角。

よくありそうな局面ですが、ここから数手で先手が悪くなりました。

本譜は以下、▲7七角△3二飛▲3六歩△3四飛▲8六歩△3三桂▲8七銀△3五歩で、ソフトの評価値-309で後手有利。

▲7七角があまり意味のない手で、△3二飛が機敏で▲5八金の形なので▲3六歩と受けるしかありません。

先手が▲4九金の形なら、△3二飛に▲2四歩はあるのですが、▲5八金では成立しません。

その後、△3四飛から△3三桂から△3五歩で、後手の飛車と銀が捌けそうで、先手苦しいです。

この展開だと、▲7七角があまり働いていません。

▲7七角では、▲9六歩△9四歩▲7七銀の展開の方が良かったです。ソフトの評価値+63で互角。

この展開は、先手の持ち駒に角があるので、手が広がります。

後手が△3二飛なら、▲3六歩△3五歩なら▲2四歩です。

△3五歩で△3四飛は、▲5六角があります。

後手から急戦模様に動かれることはなさそうなので、先手は▲8八玉▲7八金▲6六歩▲7五歩など、後手の駒組みに応じて対応することになります。

角交換振り飛車に対して、▲7七角と自陣角を打って後手陣をけん制する指し方はよくあるのですが、うまく行かないと角が使いづらいので、要注意です。

本局の駒組みでは、自陣角は全く意味がないと分かった1局でした。