横歩取りの持久戦

上図は、横歩取り△3三角に対して先手が青野流で、持久戦模様になって△7二金と上がった局面。ソフトの評価値+75で互角。

ここからの駒組みで、先手はだいぶ損をしました。

本譜は以下、▲3七桂△7四歩▲4八銀△6二銀▲9六歩△7三銀▲3三角成△同桂▲8八飛△3六飛で、ソフトの評価値-243で互角。

この局面は、先手の1歩損ですが、特に▲3七桂の頭が狙われやすそうです。それを、先手がカバーする手順がちょっと遅れきみです。

また後手の△3六飛が、縦と横に効いて幅広く使えるのに対して、先手の飛車は窮屈です。

先手の駒が、あまり前に出ていないのも気になります。

先手の▲7九銀が、▲6八銀から▲7七銀から▲6六銀と出ても、効果は不明です。

どうも原因は、▲3七桂と跳ねたことで、これ以上、駒が前に進みにくいという感じがします。

先手の▲3七桂では、▲4八銀の方が良かったようです。

▲4八銀に△3六飛なら、▲3七銀△3五飛▲8六飛で、ソフトの評価値+112で互角。

この局面は、先手の1歩損ですが、先手の▲8六飛や▲3七銀が働いているように思えます。

▲2六飛と取り返す局面になると、だいぶすっきりします。

これは1局の将棋になりますが、明らかに本譜よりは良さそうです。

先手の▲3七桂と跳ねる形は、急戦で▲4五桂から▲5三桂成などできればいいですが、持久戦模様になると、桂馬の頭を狙われそうです。

また、後手の飛車を追う形になりづらいです。

持久戦模様には、▲4八銀から▲3七銀の活用はあると分かった1局でした。