▲3五歩からの仕掛け

上図は、角換り腰掛銀の▲4八金と△6二金型で、後手が△5四銀と上がった局面。ソフトの評価値+32で互角。

この局面になる前は、先手は▲7九玉と▲8八玉を繰り返し、後手は、△5四銀と△6三銀と△4二玉と5二玉を繰り返して、現在の局面になっています。

仕掛けは▲4五桂からしたかったのですが、△4四銀▲2四歩△同歩▲同飛△1三角▲2九飛△4六角という変化が気になり、△2八歩を見せられると先手は少し忙しいかと思って、▲3五歩から仕掛けました。

▲3五歩△同歩▲4五桂に、実戦は△4四銀だったのですが、△3四銀を少し気にしていました。ソフトの評価値-124で互角。

△4四銀と△3四銀の違いは、△4四銀だと後手の駒に連結があり、△3三の地点を守っている意味はありますが、△4四歩と先手の▲4五桂を狙う手がありません。

△3四銀だと△4四歩と先手の▲4五桂を狙う手がありますが、駒の連結が離れています。

ただ△3四銀の形は、いつでも▲2四歩の筋があるとはいえ、意外と先手から攻めにくいという感じがします。

△3四銀には、▲7五歩でソフトの評価値-124で互角。

この局面をどう見るかですが、△7五同歩なら▲5三桂成△同玉▲7四歩で、ソフトの評価値-168で互角。

これは駒の損得はないですが、後手も△5五歩と押さえる形は、結構厚みがあります。

ただ、後手としては、いろんなところから手を作られる可能性もあるので、神経を使う将棋かもしれません。

▲3五歩から仕掛けても、簡単ではなくいい勝負と分かった1局でした。