横歩取りの薄い玉の受け方


上図は、先後逆で横歩取りに対して青野流から先手が▲4五桂と跳ねた局面。ソフトの評価値-464で後手有利。

飛車と金桂香の3枚替えになっているので後手駒得ですが、▲4五桂と跳ねて少し後手もいやな形です。

本譜は以下、△4四香▲5三桂成△同玉▲4一飛で、ソフトの評価値-620で後手有利。

評価値を見ると後手の方がさらに良くなっているので、悪くない進行だったのですが、▲5三桂成から▲4一飛はうっかりしていたので、少し失敗したかと思っていました。

▲3一飛成からの、2枚替えになる手を防ぐことはできないようです。

評価値以上に、後手玉があぶなくなっている感じがしました。

後手は有利とはいえ、玉が薄いので神経を使いそうです。

△4四香では△4四馬の方が良かったようです。ソフトの評価値-464で後手有利。

△4四馬に▲2四飛なら、△2三歩▲4四飛△同歩▲5三桂成△同玉▲8三角△7二桂▲6五角成△4二玉で、ソフトの評価値-373で後手有利。

評価値は少し下がってますが、先手も馬ができたのが大きいと思います。

後手の△7二桂の受け方が、あまり見ない手ですが、先手も大駒を持っておりいつでも打ち込みがあるので、駒を埋めたという意味だと思います。

手順の▲5三桂成で▲8二歩は、△同銀▲8三歩△7一銀▲4一角△同玉▲5三桂不成△4二玉▲4一飛△3三玉▲6一桂成△4二金打▲5一飛成△5六歩で、ソフトの評価値-620で後手有利。

後手有利となっていますが、まだまだ勝負としては大変です。

横歩取りの乱戦の受け方の感覚が少し分かった1局でした。