上図は、後手三間飛車先手居飛車穴熊からの変化手順で、実戦では△5七歩の垂れ歩に▲6八金寄としたのですが、2六の飛車が▲2八飛だったらどうだったかの変化手順です。
△5七歩の垂れ歩は先手から見たらいやな手で、▲6八金寄とはしたくないのですが、歩を成られると先手まずそうです。
▲6八金寄とすると穴熊の形が少し崩れます。
しかし、▲2八飛も指しにくい手で、飛車が縦に移動すると△5八歩成があります。
▲2八飛には、△5四銀▲7七角△7三桂のようにじっと辛抱するのが本格的な指し方ですが、先手の桂の頭を狙う△3五歩が気になります。
△3五歩は強い人から見れば▲3四歩があるので一目無理筋なのですが、△3六歩から桂馬をいじめて△3七歩成から△5八歩成などを狙った手です。
厳密に言えば無理筋の手を考えてもあまり意味がないのかもしれませんが、無理筋でもきちんと対応しないと、無理筋が通ることがあるのが将棋の怖いところです。
△3五歩▲3四歩△5一角▲4四角△4二飛で、ソフトの評価値+562で先手有利。

▲3四歩と打って△5一角と引かせるのは気持ちがいいのですが、そこで▲4四角に△4二飛が狙いの一手です。
先手有利なのですが、▲1一角成△4七飛成がいいのか、別の進行がいいのかが迷います。
△4二飛の局面では▲2四飛でも▲4五銀でも先手有利ですが、▲1一角成とします。
▲1一角成△4七飛成▲5二銀△3七龍▲2九歩で、ソフトの評価値+642で先手有利。

後手は▲5二銀に角が逃げると▲6三銀成と金をはがされるので、△4七龍で勝負します。
△4七龍▲5一銀成△5八歩成▲2四飛△6九銀▲7七金△8五桂で、ソフトの評価値+540で先手有利。
この展開は穴熊で角香と桂馬の交換で実質先手角得なので、だいぶいいはずなのですが、▲5一成銀の働きがいまひとつ なので、思ったほど差が開いていないのが興味深いです。
この進行がいやなら、▲1一角成では別の手を選ぶことになります。
無理筋でもきちんと対応するのは大変と分かった1局でした。