銀冠の銀の頭は狙われやすい

上図は、後手の角交換振り飛車からの進展で、△4四銀とした局面。ソフトの評価値+56で互角。

後手の陣形が少し変則的なのは、ダイレクト向い飛車に対して▲6五角△7四角▲同角△同歩▲7五歩からの進展のためあまり出ない形です。

ここからの先手の駒組みが難しく、▲8六歩から銀冠にしたのですがあまり良くなかったようです。

▲8六歩以下の数手後の△6四角で、ソフトの評価値-183で互角。

先手の銀冠に対しては後手が6筋の位を取って△6四角と打つのが味のいい手で、いつでも△8五歩と銀冠の頭を狙う筋があります。

その後先手は▲6八角と打ちましたが、打たされたという感じであまり面白くない展開です。

▲8六歩では▲9六歩~▲7七銀と組む指し方がありました。

ただしこの手は、後手から△7五歩と位と取られるのがいやだったので指せなかったのですが、この場合の7筋の位はあまり重要ではなかったようです。

▲9六歩以下数手後の変化手順の▲5六銀で、ソフトの評価値+153で互角。

▲7七銀に後手が△7五歩と位を取った局面ですが、位の確保と安定のため後手が△7五歩と△7四銀と△6三金左と組むことになります。

そうすると後手の飛車側に空間が多くなりますので、先手から角を打たれる筋が気になります。

先手は7筋の位は取られても、▲5六銀と中央に駒を持ってこれたのでまずまずです。

持久戦になれば後手の7筋の位が活きそうですが、それまでに先手が手を作れるかどうかという感じです。

銀冠の銀の頭は狙われやすいのが参考になった1局でした。

袖飛車に対しての受け方

上図は、後手雁木に対して先手が▲3五歩から仕掛けた手に対して、後手が袖飛車にして△7五歩と突いた局面。ソフトの評価値+208で互角。

後手の△7五歩は、先手玉の近くでの戦いなのでいやなところです。

本譜は以下、▲3四銀△同銀▲同飛△7六歩で、ソフトの評価値-221で互角。

先手は4六の銀を捌きましたが、後手の△7六歩が厳しい手でいつでも△7七銀や△5五銀などあるので、先手が神経を使いそうです。

先手の▲3四銀では▲2八飛がありました。ソフトの評価値+252で互角。

このタイミングでの▲2八飛は全く見えていませんでした。

▲3四歩や▲3四銀はよくある手ですが、▲2八飛はあまり見たことがありません。

▲2八飛に△7六歩なら、▲2四歩△同歩▲同銀△4二角▲2三銀成で、ソフトの評価値+359で先手有利。

この手順は、後手の7筋の攻めより先手の2筋の攻めが厳しいです。

▲2八飛に△4五歩なら、▲3三角成△同桂▲8八角△7六歩▲3四歩△5五歩▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲2六飛で、ソフトの評価値+341で先手有利。

▲8八角は後手からの△5五角を先に受けた手ですが、少し指しにくい手で初めて見た筋です。

この形は、後手からの8筋の攻めがないのが大きいです。

そして▲3四歩で桂得が確定したので、先手有利です。

袖飛車に対しての受け方が参考になった1局でした。

後手の駒を重たくする

上図は、横歩取り青野流からの進展で、後手が△4九角と打った局面。ソフトの評価値-248で互角。

△4九角は全く見えておらず、▲6八玉だと△3八金がうるさいと思って▲同玉としました。

▲4九同玉△3七桂▲3八玉△2九桂成▲同玉△2七飛で、ソフトの評価値-315で後手有利。

この手順は、飛車と角桂の2枚替えで先手は駒損を少し回復できます。

ただし、龍を作られると先手の陣形は金駒が少なく薄いので、実戦的には勝ちづらいかもしれません。

▲4九同玉では▲6八玉がありました。

▲6八玉△3八金▲2六飛で、ソフトの評価値-8で互角。

△3八金に金を取らずに▲2六飛は全く見えていませんでした。

普通は△3八金には▲同銀△同角成▲2六飛△4七馬で、ソフトの評価値-77で互角。

この指し方もあったようですが、後手に歩切れを解消されて先手が手を作れるかどうかという感じです。

変化図の▲2六飛以下△3九金▲8二歩という展開ですが、後手の4九の角と3八の金が少し重たい形なので、その間に▲8二歩から駒損を少しでも回復する狙いです。

また後手も歩切れなので▲5六飛の対応に少し悩みます。

後手の駒を重たくする指し方が参考になった1局でした。

桂馬と歩があれば端歩

上図は、後手が角交換型の石田流からの進展で、△1九飛と打った局面。ソフトの評価値+419で先手有利。

対局時は先手有利など思ってなく、△2九歩成からのと金攻めや△2六桂がうるさいので、先手が大変かと思っていました。

本譜は以下、▲4四馬△2九歩成▲5八金上で、ソフトの評価値-487で後手有利。

▲4四馬は▲1一馬や▲5五馬から▲7四桂の筋があると思っていたのですが、あまりたいしたことがなく△2九歩成が厳しく、▲5八金上とするようでは先手不利になりました。

▲5八金上では▲2三飛でしたが、△2八角で互角だったようです。

最初の局面で▲3四馬では▲9五歩がありました。ソフトの評価値+414で先手有利。

このタイミングでの▲9五歩は全く見えていませんでした。

今見ると先手の歩が少ないとはいえ、飛車と桂馬と歩があって3四に馬がいて後手歩切れであればうるさい手です。

▲9五歩に△2九歩成なら、▲9四歩△3九と▲9三歩成△同桂▲9二歩△同香▲9四桂△7一玉▲9一飛で、ソフトの評価値+1407で先手優勢。

後手は9筋を放置するのは危ないので、△9五同歩としますが▲同香で、ソフトの評価値+496で先手有利。

△9五同歩に▲9四歩でははっきりしないと思っていたら、▲9五同香がありました。

これで攻め切れるのならいいのですが、攻め切れないと反動がきつい手です。

▲9五同香に△同香なら、▲6一馬△同銀▲9四桂△7一玉▲9二飛△7二桂▲5二金△同玉▲8二桂成△6一玉▲7二成桂△5一玉▲6二成桂△4一玉▲5二成桂で、ソフトの評価値+2338で先手勝勢。

この手順は、後手の受け方は普通ですががぼろぼろと駒を取られます。

▲9五同香に△9三歩なら、▲8六桂△2九歩成▲6一馬△同銀▲9三香成で、ソフトの評価値+463で先手有利。

際どい攻めですが、後手も怖い形です。

桂馬と歩があれば端歩というのが参考になった1局でした。

終盤で勝勢からの指し方

上図は居飛車対振り飛車の終盤戦で、後手が6七の馬を△5七馬とした局面。ソフトの評価値+2709で先手勝勢。

駒割りは飛車銀と角金でほとんど互角で、先手玉が穴熊で固いのに対して後手玉が馬2枚が遠くから守りに効いているものの、7四の龍の働きが大きく先手がいいです。

ただし、先手勝勢までいいとは思っていませんでした。

ここで先手の手番ですが、後手から△8七桂▲同銀△7九馬や△7九馬▲同玉△8七桂のような手が気になって、本譜は受けに回りました。

本譜は以下▲6八歩△8六歩▲同銀で、ソフトの評価値+241で互角。

先手は丁寧に受けたつもりだったのですが、評価値は2500位落ちて互角となりました。

以下△5五馬で△8七桂の詰めろをかけられ、▲8七歩と打ったものの△7八歩から混戦になりました。

ここまでの先手の指し手は、終盤で指す手ではなかったようです。

▲6八歩では▲7五桂がありました。

▲7五桂△同銀▲同歩で、ソフトの評価値+2563で先手勝勢。

今見ても▲7五桂はそんなに難しい手ではないのですが、実戦の手順みたいに安全に勝とうとすると受けに回って攻めの手が回ってきません。

きっちりと受けきれればいいのですが、だいたい受け損なって混戦になるのが多いです。

▲7五同歩の局面で後手から2通り気になる手があります。

1つは△8七桂で、△8七桂▲同銀△7九馬▲8三歩△同金▲同龍△同玉▲7四金△9二玉▲8三銀△9三玉▲9四銀成△同玉▲9五歩△9三玉▲9四歩△8二玉▲8三歩△7二玉▲8四桂まで。

手順は長いですが、▲8三歩と叩くと後手玉は寄り形です。

もう1つは△7九馬で、△7九馬▲8三歩△同金▲7一龍△同玉▲6二銀△8二玉▲8三龍以下詰み。

この手順で△7九馬に▲同銀だと、△8七桂▲8八玉△8三金打で、ソフトの評価値+720で先手有利ですが、もつれてきます。

終盤で勝勢からの指し方が参考になった1局でした。

歩切れをつく飛車打ち

上図は、横歩取り青野流からの進展で先手が▲4五桂と跳ねた手に後手が△4四歩と突いた局面。ソフトの評価値+244で互角。

先手の陣形だけ見るとあまり見慣れない形ですが、後手が△2九飛とした手に▲2八角と受けて後手がその角を狙った手に、先手が飛車を打って受けた形です。

駒割りは角と金銀の交換で2枚替えで先手が損ですが、後手歩切れなのでいい勝負みたいです。

△4四歩には▲3三桂成か▲5三桂成のどちらかと思い、最初は▲3三桂成を考えましたが△同桂で、先手の2七の飛車の位置が悪く後手に狙われそうなのでやめました。

本譜は以下、▲5三桂成△同玉▲6四角△同歩▲2九飛で、ソフトの評価値-109で互角。

この局面の駒割りは、飛車と角金桂の3枚替えで先手が駒損ですが後手歩切れなのでいい勝負のようです。

ただし後手から△4九角▲同玉△3七桂のような手があるので、少し怖い形です。

▲5三桂成では▲3八銀がありました。

▲3八銀△2八飛成▲同飛△4五歩▲2六飛打で、ソフトの評価値-136で互角。

▲3八銀で飛車と角の交換になる手は少しだけ見えていましたが、△4五歩で飛車と角金桂の3枚替えで先手の駒祖です。

しかし後手の歩切れをついて▲2六飛打があったようです。

指摘されればなるほどという手ですが、全く見えづらい手です。

次は▲2二飛成が狙いですが、後手も受けづらい形です。

▲2六飛打に△3二金打なら▲8二歩で、ソフトの評価値+185で先手有利。

▲2六飛打に△3二金なら▲2二角成△3六桂▲同飛△2二銀▲2九飛で、ソフトの評価値-31で互角。

▲2二角成に△3六桂は少し難しい手です。

▲2六飛打に△1五角なら▲2二飛成△同銀▲同飛成△3二金打▲2一龍△4八飛▲6九玉△3八飛成▲4四桂で、ソフトの評価値-289で互角。

後手の受け方は、危険なようですがちょっと真似できないです。

後手の歩切れをつく飛車打ちが参考になった1局でした。

居飛車穴熊の細かい動き

上図は、後手三間飛車に先手居飛車穴熊からの進展で先手が▲3七桂と跳ねた局面。ソフトの評価値+244で互角。

三間飛車に▲3七桂と跳ねるのは、桂馬の頭を飛車先から狙われやすいので少ないのですが、2九の位置で遊んでいるより桂馬を跳ねて活用を図った方がいいと思っていました。

桂馬を跳ねても逆に後手の目標になって負担になることもありますが、▲4五桂から▲5三桂成などできれば満足です。

▲4五桂と跳ねて取られる展開になっても一応働いたと考えたいです。

ちなみに▲3七桂はソフトの候補手の1つに入っていましたので、そんなにおかしな手ではなさそうです。

本譜は以下、△1五角▲2七飛△5一角▲8六歩で、ソフトの評価値+213で互角。

後手は△1五角と幽霊角に出て▲2七飛と少し形を崩したところで△5一角と引きます。

このあたりは三間飛車独特の動きで、将来△3五歩の筋を狙っています。

先手は動かす駒が難しいので▲8六歩としました。

▲8六歩は▲8七銀~▲8八金上の狙いがありますが手数がかかるのと、後手から△5二飛から5筋を仕掛けられるのと将来△8五歩のような手もあるので一長一短です。

▲8六歩では▲4六角があったようです。ソフトの評価値+310で先手有利。

ここで興味深いのは▲4六角と▲8六歩で評価値に100位差があるということですがあまり理解できていません。

ただし、序盤で100位の差が出るのは結構大きいと思っています。

対抗形の持久戦で▲4六角のような手がたまに出ますが、説明するのが難しい手で、間合いを図ったとか1手様子を見たような手ですが、▲4六角に特別な狙いはありません。

▲4六角に△4五歩なら▲同桂△4二飛▲6四角△同金▲5三桂成のような狙いはありますが、これは後手無理筋です。

▲4六角以下△5二飛▲6八銀△5五歩▲2四歩△同歩▲5五歩で、ソフトの評価値+252で互角。

▲6八銀もなかなか浮かばない手ですが、いい勝負のようです。

居飛車穴熊の細かい動きが少し分かった1局でした。

後手の銀を働かせない

上図は、後手三間飛車に対して先手居飛車穴熊からの進展で後手が△5六銀と4五の銀が出た局面。ソフトの評価値+210で互角。

対局中は、▲4八金の形があまり良くないのでどこかで▲5八金~▲6八金の展開にしたかったですが、△5六銀がいるとなかなか神経を使います。

本譜は以下、▲2六飛△6五銀▲6四角△7六銀▲8六角△4五歩で、ソフトの評価値-111で互角。

△5六銀を追い払いたいと思い ▲2六飛としました。

対局中はうまく行っているのかと思っていたのですが、本譜のように△6五銀~△7六銀と進むと先手の角が8六にいるので、後手の銀が5六にいたときに比べて働いている感じです。

後手の飛車の横の効きが通ってきたのも大きいです。

結果的には▲2六飛からの手順は、後手の銀を働かせて良くなかったようです。

▲2六飛では▲6四角がありました。

▲6四角△4五歩▲8六角で、ソフトの評価値+132で互角。

このタイミングでの▲6四角が全く見えていませんでした。

普通に1歩得する手なのですが、△5六銀の直前に▲8六角と上がっているので、▲6四角が見えないのはいまひとつ直感が悪いです。

この局面は後手の5六の銀の働きが悪く、先手は▲5四歩から5筋の歩を切って▲5七歩で後手の銀を取るのが狙いです。

後手も▲5四歩には、△同飛▲5七歩△6五歩のような手があるので簡単には銀は取れませんが、6六の銀が安定しているので後手の銀は使いづらいです。

このあたりの感覚が短い時間で分かるようになったらいいですが、なかなか実戦では難しそうです。

後手の銀を働かせないのが参考になった1局でした。

飛車の効きを止める受け方

上図は、相掛かりからの進展で後手△8四香と打った局面。ソフトの評価値-723で後手有利。

駒割りは金2枚と角桂でいい勝負ですが、先手の飛車がいまひとつ働いていないのと、後手が薄い玉ながらも△8四香で自陣を手厚くしています。

また角を2枚持っているのも大きいようです。

後手は次に△8七香成が狙いで、次に△7八成香とされれば先手勝てません。

本譜は以下▲8八金打で、ソフトの評価値-922で後手優勢。

▲8八金打は△8七香成を受けた手ですが、金を使って受けるので持ち駒が少なくなって後手は少し安心です。

▲8八金打から△4六歩で▲同歩なら△3七桂右成や△3六角の筋で、先手楽しみがない感じです。

▲8八金打では▲4二成香がありました。

▲4二成香△8七香成▲8四歩△同飛▲8五金で、ソフトの評価値-337で後手有利。

この受け方は全く見えていませんでした。

この手順は受けるだけでなく、▲8四歩~▲8五金で飛車の効きを止める受け方です。

▲8五金に飛車を逃げると▲8七金があるので後手は△7八成香ですが▲同玉で、ソフトの評価値-409で後手有利。

金と香車の交換で先手少し駒損ですが、▲8五金がいると後手陣も薄いので神経を使う将棋になります。

まだ先手不利ですが、▲8八金打と受けるだけの展開に比べるとはるかにあやがある感じです。

飛車の効きを止める受け方が参考になった1局でした。