上図は、相掛かりからの進展で1筋の香車の交換から△1三同角と香車を取った局面。ソフトの評価値-53で互角。
駒割りは飛車と角桂香の3枚替えで後手が駒得ですが、後手玉がやや不安定な位置にいるのと、先手の持ち駒に飛車があるのでいい勝負のようです。
実戦はここで▲5五歩と突いたのですが、この手があまりよくなかったようです。
本譜は▲5五歩△同香▲5六歩△8九成香で、ソフトの評価値-682で後手有利。

▲5五歩から▲5六歩は、後手玉が5三にいるので自然な手かと思っていましたが、そこまで厳しくないようで△8九成香が意外と早いです。
△8九成香から△8八とと迫る感じです。
▲5五歩では▲5九香がありました。ソフトの評価値-52で互角。

この手は▲5九香と5筋の下段に香車を打って次に▲5五歩とする狙いです。
▲5九香に△8九成香なら▲5五歩△同香▲5四歩で後手もいやな形になります。
よって▲5九香には△6三桂と受けます。
▲5九香△6三桂▲1四歩△同金▲5五歩△同桂▲同香△同香▲5六歩△8九成香▲5五歩△8八と▲7七金で、ソフトの評価値-373で後手有利。
この手順は、実戦と大きくは変わらないようですが、△1四同金と後手陣形を崩して5筋で桂馬と香車を交換する展開です。
後手に冷静に受けられると先手が少し苦しいようですが、手の流れとしてはこのように指す感じみたいです。
先手は元々の駒損が少し響いているようです。
香車を下段から打って粘るのが参考になった1局でした。