上図は、横歩取り勇気流からの進展で△3七歩成とした局面。ソフトの評価値+340で先手有利。
この局面は△3六歩と打った手に3七の桂馬が▲4五桂として、そこで△3七歩成とした展開です。
▲4五桂としたら▲3三桂成や▲5三桂成△同玉▲6一角成のような筋があり、先手だけ見れば手の調子はいいのですが、そこで△3七歩成とする手が見えにくいです。
駒割りは、駒の損得はなく先手が2歩得です。
取れる駒がたくさんあって少し分かりづらいですが、先手は8八銀の壁銀で、後手の飛車と角に攻め込まれているので神経を使います。
後手玉は中住まいで玉が広くまだ簡単には捕まりませんが、8三の角と4五の桂馬がいい位置にいるのが先手の楽しみです。
対局中は、先手玉が狭いので少し指しづらいと思っていましたが、先手有利なのは気がつきませんでした。
実戦は、△3七歩成以下▲5三桂成△同玉▲6一角成△4八と▲3九飛△同角成で、ソフトの評価値-4258で後手勝勢。
この手順は、▲5三桂成から▲6一角成とするのは狙いの手ですが、△4八とに▲3九飛△同角成とした局面は、先手玉は詰めろになっているのに対して後手玉は詰めろになっていないので後手勝勢です。
どうもこのあたりの指し手が淡泊というかあまり手が見えていない感じで、少し指せている局面から数手で敗勢になるのではまずいです。
気がついていないもう少し粘り強い指し手がありました。
▲5三桂成では▲3九飛がありました。
▲3九飛△4八とで、ソフトの評価値+541で先手有利。

この手順は、△3七歩成は次に△4八とがあるので先手は受ける形ですが、△3七歩成に▲同銀は△同角成▲同金△4九飛成でだめです。
消去法でいくと△3七歩成には▲3九飛しかありません。
後手はそこで△4八ととします。
ここで▲5三桂成△同玉▲6一角成は△3九角成で実戦と同じような局面になるので、先手は別の手を考えないといけないです。
まだ後手玉に寄せはないので、自陣を見るしかなさそうです。
△4八と以下▲2九飛△5八金▲7九玉△3八と▲2八飛△同と▲8七銀で、ソフトの評価値+802で先手優勢。

この手順は、▲2九飛と逃げる手が見えているかどうかがポイントのようで、飛車が追われて逃げるという手はなかなか見えないです。
どうせ取られそうな飛車ですが、できるだけ後手の攻め駒を先手玉より遠い方にしてから飛車と角を交換する手です。
最後の▲8七銀は△6九飛の詰めろを受けた手で、駒割りは角と金銀の2枚替えになっていて先手が駒損ですが、これで先手優勢のようです。
▲8七銀以下△6九飛▲8八玉△6八金▲5三桂成△同玉▲6一角成△7九銀▲9八玉△7八金▲5一飛△6四玉▲5五角△7四玉▲7三金△8五玉▲8六歩△9五玉▲9六歩△8四玉▲8三馬までで詰みです。
この手順は先手がうまくいきすぎですが、先手の狙いの1つのようです。
もう少し粘り強い手を探すのが参考になった1局でした。