上図は、相矢倉からの進展で△3五歩と突いた局面。ソフトの評価値+358で先手有利。
△3五歩は▲2五飛△3三玉▲2四角以下の詰めろを防いだ手です。
駒割りは飛車と金金の交換で先手が少し駒損ですが、ここで手番を握っているのが大きいです。
ただし緩い手だと△6八銀が詰めろになるので、厳しく行かないといけません。
本譜は▲3一飛成△同金▲1六桂△1五玉で、ソフトの評価値-2016で後手勝勢。
この手順は桂馬を取ってから▲1六桂と打てば寄りだと思っていたのですが、△1五玉と上部に脱出するのをうっかりして、この展開はまずいです。
最終盤で勘違いをすると取り返しがつきません。
▲3一飛成では▲4四銀がありました。ソフトの評価値+305で互角。

▲4四銀は一目打ちにくい銀です。
ただえさえいつでも▲4三飛成の筋を残して指したいところに、▲4四銀と飛車先を重たくするのはなかなか浮かびません。
しかし▲4四銀は▲4三銀成とするのでなく▲3五銀からの詰みを狙っています。
▲4四銀に△6八銀と詰めろをかけてきたら、▲3五銀△3三玉▲4三飛成△同桂▲4四角△2三玉▲2一飛成△2二金▲2四金まで。
この手順は▲4三飛成とすれば並べ詰みです。
▲4四銀に対して先手玉にまだ即詰みはありませんので、後手は受けることになります。
▲4四銀△3四銀▲4三銀不成△同銀▲3五飛△3四金▲5五飛成で、ソフトの評価値+2で互角。

この手順は、▲4三銀不成から▲3五飛とする手で、次に▲2五飛からの詰めろなので△3四金と打ちますが、そこで▲5五飛成としてどうかという展開です。
▲5五飛成は次に▲2五飛からの詰めろなので、△6八銀とすることはできません。
▲5五飛成△6八銀なら▲2五飛△3三玉▲4五桂△同金▲2四角以下詰み。
よって後手は▲5五飛成に△6八角と攻防に打ちます。
△6八角は▲5五飛成△6八角▲2五飛△3三玉▲4五桂△同金▲2四角に△同角成で受けるのと同時に、△7七銀▲9八玉△9七金▲同玉△7九角成の詰めろです。
▲2五飛△3三玉▲6六龍△7九銀▲9八玉△2五金▲同桂△2二玉▲5五角△4四歩▲6八龍△同銀成▲2三歩で、ソフトの評価値+257で互角。
この手順は▲5五角から▲6八龍として先手玉は手数をかせぐ展開ですが、元々が先手が少し駒損しての終盤なので簡単ではなさそうです。
思ったより難しい終盤戦が参考になった1局でした。