穴熊での右の銀は引くだけではない

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲9九玉とした変化手順の局面。ソフトの評価値+101で互角。

実戦は▲9九玉で▲6八飛としたためうまくいかなかったので、その検討のための変化手順です。https://shogiamateur.com/?p=32558&preview=true

後手が飛車を活用する場合の対応の検討です。

△2二飛▲8九金△2四歩▲5五歩で、ソフトの評価値+81で互角。

この手順の△2二飛は△2四歩から動く手で、5七の銀が浮いているので△2四角という形になれば銀取りになります。

先手としては5七に銀がいると離れ駒になって狙われやすいので、△2二飛には▲6八銀という手もあり、△6六歩と突かれたらという▲4八角と引いて△6七歩成に▲同銀という進行もありそうです。

しかし▲8九金として、狙われやすい7九の金を奥に引いて締める手も有力そうです。

後手は△2四歩から動いてきますが、△2四歩に▲5五歩が軽い手です。

▲5五歩に△同銀もありますが、▲2四歩△同飛▲同飛△同角▲5五角△5七角成▲5八歩△同馬▲1一角成で、ソフトの評価値+292で互角。

この展開は飛車交換からお互いに角で銀を取り合った展開で、△5七角成に▲5八歩△同馬と利かせて▲1一角成が細かいです。

▲5八歩は後手の馬の働きを弱くする手筋で、以下▲1一角成までで互角ですが、先手の香得で8九金とした手が活きている感じです。

よって後手としては、穴熊相手に一直線的な手順にせず▲5五歩には△4三銀と引きます。

▲5五歩以下△4三銀▲2四歩△同飛▲2五歩△2二飛▲5六銀△1三桂で、ソフトの評価値+225で互角。

この手順の▲2五歩は飛車交換をしないのは仕方ないとして、△2二飛に▲5六銀が少し指しづらいです。

玉を固める将棋をたくさん指していると、5七の銀は▲6八銀と引いて使うのが身についているのですが、▲5六銀と上部に使うのが見えづらいです。

▲5六銀としても攻めに活用できるか不明なので決断の1手ですが、指摘されないと全く浮かばない種類の手です。

以下後手は△1三桂として次に△2五飛から飛車交換にするのが狙いで、△1三桂は1筋の歩を突いてるとたまに出る筋です。

△1三桂以下▲4五銀△2五飛▲同飛△同桂▲2三飛△3七桂不成▲3三飛成△6六歩▲同歩△2八飛▲4三龍△6七歩▲7九銀打△6九角▲6七金で、ソフトの評価値+467で先手有利。

この手順は▲4五銀と活用する手も全く見えず、後手は△2五飛から飛車交換をする展開です。

△2五同桂とすると3七の角にあたるので、普通は先手失敗の手の流れですが▲2三飛があり△3七桂不成に▲3三飛成と角を取り合う展開です。

▲3三飛成が次に▲4三龍と銀と取れるのも大きく、後手は6筋と突き捨てて△6七歩と垂らしますが、▲7九銀打と銀を埋めて先手が指せるようです。

穴熊での右の銀は引くだけではないのが参考になった1局でした。