玉の固さを活かして戦いを起こす

上図は、後手矢倉に対して先手左美濃からの展開で△6四銀とした局面。ソフトの評価値+166で互角。

この戦型では後手が居玉で戦うことがあり、△4一玉になると先手の4筋の攻めに近いという意味がありますが、玉の守りが少し弱いです。

本譜は手堅く▲6六歩としました。

▲6六歩△5五歩▲6七銀△5四金で、ソフトの評価値+169で互角。

この手順は、後手が5筋の位を取って△5四金とした形でこれでも1局ですが、先手は角道を止めてややゆっくりした展開になりそうです。

▲6六歩△5五歩では▲6五歩がありました。ソフトの評価値+232で互角。

この手順は、後手玉が少し薄い状態のときに銀の交換をする狙いです。

▲6五歩以下△5六歩▲6四歩△同歩▲4五歩で、ソフトの評価値+365で先手有利。

この手順は、銀交換の後の△5六歩に▲同歩とせず▲4五歩と戦いを起こせば、先手玉と後手玉の固さの違いがあるので後手は少し大変そうです。

また最初の局面では▲6六歩でなく▲4五歩もあったようです。

▲4五歩△同歩▲6六歩で、ソフトの評価値+138で互角。

この手順は、4筋の歩を突き捨ててから▲6六歩とする手です。

▲6六歩に△1四歩なら、▲2四歩△同歩▲6五歩△5五銀▲4五銀△4四歩▲5六歩△4五歩▲5五歩で、ソフトの評価値+333で先手有利。

この手順の△1四歩はややぬるい感じもしますが、将来△1三角とでて先手の玉を角のラインでにらむ手です。

先手は2筋の歩を突き捨てて△2四同歩とさせることで△1三角の狙いを消してから▲6五歩と戦いを起こします。

以下銀の交換で後手玉が少し薄いので先手が指せそうです。

やはり後手玉が薄い場合は、先手は戦いを起こした方がよさそうです。

玉の固さを活かして戦いを起こすのが参考になった1局でした。

後手の急戦に対する受け方

上図は、相居飛車からの進展で7筋の歩を突き捨てて△6五桂と跳ねた局面。ソフトの評価値+252で互角。

7筋を突き捨ててから△6五桂と跳ねるのはよくある筋で、普通は▲6六銀で以下△8六歩からの展開ですが、後手の狙いにはまるのがいやだったので手を変えました。

本譜は▲5五歩△7七桂成▲同角△7二飛で、ソフトの評価値-108で互角。

この手順は、後手の角道を止める▲5五歩で以下銀と桂馬の交換でやや先手が駒損ですが、1歩得して次に▲7四桂に期待した展開です。

しかし以下△7二飛とされると▲7四桂の両取りを受けられて、次に△7五飛があるのでやや先手が指しにくいです。

この数手のやりとりはやや先手失敗です。

▲5五歩では▲6六銀がありました。ソフトの評価値+194で互角。

この手は普通に▲6六銀と桂先の銀の形で逃げた手です。

▲6六銀とすれば歩で桂馬を取る展開にはなりませんが、比較的しっかり受ける感じです。

▲6六銀に△8六歩が気になります。

△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩に△7六飛なら、▲6八玉△4一玉▲6五銀△7八飛成▲同玉△8八角成▲同玉△6五歩▲8五角△5二角▲同角成△同金▲8一飛△7一歩で、ソフトの評価値+419で先手有利。

この手順は、△4一玉はややうっかりしやすい手ですが、▲6五銀があり△同歩なら▲3三角成△同銀▲8五角があります。

よって△7八飛成から△8八角成とする展開で、以下飛桂と金銀の交換で先手有利の評価値ですが実戦的にはいい勝負のようです。

△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△7六飛▲6八玉に△5二金なら、▲5八金△4一玉▲3五歩△同歩▲3四歩△4四角▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲2八飛で、ソフトの評価値+157で互角。

この手順は、▲5八金と守ってから3筋を突き捨てて2筋の歩を交換する展開で、駒の損得なくいい勝負のようです。

たしかにこちらの方が実戦の手順よりよかったです。

後手の急戦に対する受け方が参考になった1局でした。

右玉は駒をもらってカウンターを狙う

上図は、角換わりからの進展で△8八馬と9九の馬が引いた局面。ソフトの評価値+209で互角。

数手前に7八の金が▲6七金と上がって△6六馬を防いだのに対して、後手が9九の馬を△8八馬と引いた形です。

駒割りは飛桂と角銀の交換でいい勝負のようです。

後手玉は4枚で囲っていますが、先手は1筋を詰めて2六に桂馬が控えているのでいつでも端攻めがあります。

先手玉は右玉でやや玉が薄く、7五の角と3六の香が睨んでいるのでこちらも神経を使います。

そのような意味で、対局中は後手にあまり駒を渡さないように攻めましたがよくありませんでした。

実戦は、△8八馬以下▲3四歩△同銀右▲1四歩△同歩▲1二歩△同香▲1三歩△同香▲1四香△2五銀で、ソフトの評価値-1548で後手優勢。

この手順は、3筋と1筋に手を広げて8一の飛車を活用させようと思ったのですが、最後の△2五銀と守りの銀を攻めにも使えるような形になると先手の失敗です。

3六の香車が利いているので、▲2五桂とすることができません。

このような展開になると6九の飛車がさっぱり働いていない形で、玉頭戦は後手に分がありそうなので先手は攻めるタイミングが早すぎたようです。

▲3四歩では▲2九飛がありました。

▲2九飛△7八馬▲6九香で、ソフトの評価値+100で互角。

この手順は、▲2九飛と飛車を2筋に回って2筋に利かす形です。

後手は遊んでいる馬を活用する意味で△7八馬としますがそこで▲6九香と辛抱するのが右玉らしい手です。

右玉を指し慣れていないと多分この手は浮かばないような感じがしますし、自分もこの手は浮かびませんでした。

右玉はのらりくらりと指す感じで、相手に動いてもらって駒が増えればカウンターを狙うようなところがあるので、このような辛抱も必要なようです。

駒が増えればカウンターを狙うパターンとしては、▲6九香に△6七馬▲同香△5七金と暴れるような筋があります。

▲6九香以下△6七馬▲同香△5七金▲同金△同角成▲1三角で、ソフトの評価値+99991で先手勝勢。

この手順は、△6七馬と金を取ってから△5七金と張り付く手で、部分的には先手玉はかなり危ないです。

しかし駒をたくさん渡すと詰み筋が出てくるのも1筋を詰めていた効果で、▲同金△同角成に▲1三角と打って詰み形です。

▲1三角以下△同歩▲同歩成△同香▲同香成△同玉▲1四香△2二玉▲1二金まで詰みです。

この例はうまくいきすぎですが、先手は駒をたくさんもらってカウンターを狙うパターンです。

右玉は駒をもらってカウンターを狙うのが参考になった1局でした。

どのような形で大駒を捌くか

上図は、後手振り飛車に先手トーチカから銀冠に組み替えての進展で▲3五歩と歩を取った手に△4四飛とした局面。ソフトの評価値+286で互角。

この局面は、歩の損得もなくいい勝負ですが、後手から△1九角成の筋があるので先手が少し忙しいかと思っていました。

最初は▲6六歩を考えて△同歩なら▲同角で先手の調子がいいのですが、△1九角成で次の手が見えずやめました。

結局手が見えずに▲6七銀と上がりました。

本譜は▲6七銀△1九角成▲3四歩△同飛▲2四飛で、ソフトの評価値+70で互角。

この手順は、△1九角成に▲3四歩が初めて浮かんで以下△同飛に▲2四飛としたのですが、やや場当たりな展開です。

ソフトの推奨手は▲6六歩でした。

▲6六歩△1九角成▲3四歩で、ソフトの評価値+375で先手有利。

この手順は、▲6七銀のところを▲6六歩として△1九角成に▲3四歩とする手です。

▲3四歩以下△同飛▲2四飛と実戦と似たような展開になるのですが、ここ気になるのは6六の歩と6七の銀の違いです。

△6五歩と▲6七銀の組み合わせは、後手に香車や桂馬が入れば△6六香や△6六桂が気になります。

それに対して△6五歩と▲6六歩と▲6八銀の組み合わせは、後手が△6六歩と取り込んでも先手が▲6八銀と低い構えなので銀取りでなく、その1手を攻めに使えそうです。

その駒組みの違いの差が評価値の差として約300出ているのかと思います。

最後の局面の▲3四歩には△同飛以外にも後手は手がありそうですが、どの手も先手が指せそうです。

▲3四歩に△2五歩なら▲3六飛△2九馬▲3三歩成△4七馬▲4三と△同銀▲3一飛成で、ソフトの評価値+556で先手有利。

この手順は、駒の損得ないですが先手は飛車が成れて先手指せそうです。

▲3四歩に△4六歩なら、▲同角△同馬▲同飛△同飛▲同歩△2五桂▲4一飛で、ソフトの評価値+403で先手有利。

この手順は、△4六歩から飛車と角の大捌きになる展開ですが、△2五桂と逃げる手がややつらく▲4一飛と先着して先手指せそうです。

どのような形で大駒を捌くかが参考になった1局でした。

普通に受けずに先に動く

上図は、先手は2枚銀の形から3筋から動いた手に後手が8筋の歩を交換して△8六同飛とした局面。ソフトの評価値+218で互角。

先手は3五に銀がいるので少し攻め込んでいますが、後手も2筋はしっかり守っているので簡単にはつぶれません。

実戦はここから▲8七歩△8五飛と進んでこれは自然な手ではあるのですが、▲8七歩では▲2四歩がありました。

▲2四歩△同歩▲同銀で、ソフトの評価値+122で互角。

この手順は、▲8七歩と受けずに▲2四歩と動いた手で、3五の銀を前に使う形なら▲8七歩と受けずに▲2四歩とするという意味です。

普通は、後手の飛車が直通すると先手はいやな形なので▲8七歩と受けてから攻めるのですが、受けずに▲2四歩というのは浮かびません。

▲2四同銀とした形は後手は△5五角と飛車取りにでたいのですが、6六に銀がいるので成立しません。

▲2四同銀以下△4四角▲2三歩△3一銀▲8七歩△8五飛▲3五歩で、ソフトの評価値+206で互角。

この手順は、△4四角に▲2三歩と打って△3一銀とさせるのですが、先手は持ち駒に歩しかないのでここから前に進むことはできません。

△3一銀に遅れて▲8七歩と打って△8五飛がいやな形です。

後手から△2七歩▲同飛△2六歩▲2八飛△2五飛のような2筋を逆用する筋があります。

こうなっては先手がまずいのでここで▲3五歩と打ちますが、このような手はあまり見たことがありません。

▲3五歩に△同角なら▲2五飛で、ソフトの評価値+560で先手有利。

この手順は、▲2五飛とすると後手の角が動けば飛車が取られますので、先手指せそうです。

▲3五歩に△7三桂なら、▲4六歩△5四歩▲9六歩△9四歩▲7九玉で、ソフトの評価値+233で互角。

この手順は、先手は2筋に拠点を作ってから駒組をする手で、先手は後手から動いてもらってからカウンターを狙う展開です。

ただし少し難しそうな指し方です。

普通に受けずに先に動くのが参考になった1局でした。

悪い局面からの粘り方

上図は、先手矢倉模様に後手が5筋から仕掛けた展開で△4六歩と歩を取った局面。ソフトの評価値-435で後手有利。

後手の4七の金と7三の角のラインの圧力が大きく、先手は抑え込まれた状態で苦しい局面ですが、評価値は後手有利なものの思ったほどの差は開いていないのが意外でした。

このような展開からどうやって粘るかという感じですが、本譜は単調すぎたようです。

▲5五歩△5七歩▲2六銀△5八歩成▲同銀△同金▲同飛△4七歩成で、ソフトの評価値-1330で後手優勢。

この手順の▲2六銀は金と銀の交換を避けた手ですが、△5七歩から△5八歩成で金と銀を交換して△4七歩成とされると先手苦しいです。

先手は2六の銀も遊んでいるのでこの展開はさっぱりだったようです。

▲5五歩では▲8八玉があったようです。

▲8八玉△3七金▲同桂△4七歩成▲6四歩で、ソフトの評価値-461で後手有利。

この手順は、▲8八玉と辛抱して後手から3七の地点で金と銀の交換をさせて△4七歩成に▲6四歩とする手です。

この手順の組み合わせは全く見えていませんでした。

▲8八玉とする手や3七の地点で駒を交換する筋や、▲6四歩とする手のどれも気がつかなかったです。

この3手のうち1手でも気がつけば、もう少し悪いなりに勝負形になっていたのかもしれないですが、勝負所でどの手も見えていないようでは厳しいです。

▲6四歩に△同角なら▲5五銀△3七と▲2九飛△2八と▲4九飛△7三角▲3五歩で、ソフトの評価値-318で後手有利。

この手順は、▲5五銀と出る手が▲6四歩と突き捨てた効果で、後手の△2八とは▲同飛なら△5五飛▲同歩△同角が王手飛車になりますが、▲4九飛と逃げればまだ先手が悪いなりにこれからの将棋だったようです。

後手のと金が少しそっぽにいったのも大きいです。

悪い局面からの粘り方が参考になった1局でした。

後手の仕掛けの受け方

上図は、後手雁木からの進展で△7四歩と突いた局面。ソフトの評価値+52で互角。

対局中は、先手から▲4五歩の筋でガンガン攻めていくイメージで指していたのですが、どこでまずかったのか後手が△7四歩と突くと次に△6四銀から△7五歩の攻めがうるさいです。

先手は数手前に▲7七角と上がって8筋の歩の交換を受けた手と、後手は6一に金はそのままにして動いてきたので、先手から仕掛ける展開にならないようです。

4七の銀のままではあまり働いていないので▲5六銀と上がりました。

本譜は▲5六銀△6四銀▲6六歩△7五歩で、ソフトの評価値+22で互角。

この手順は、▲5六銀から▲6六歩と受ける形で△7五歩にどのように受けるかという展開です。

実戦は△7五歩に▲6五歩△7六歩▲6六角で、ソフトの評価値-138で互角。

この手順は、△7六歩に▲9五角が王手の先手だと思っていたのですが、△7三銀と引かれて後手の銀が取れませんので失敗です。

実戦も1歩損で先手が指しづらいです。

△7五歩には▲6七銀上で受けるべきでしたが、最初の局面では別の指し方もあったようです。

▲5六銀では▲6六歩がありました。

▲6六歩△6四銀▲6七金△7五歩▲6五歩で、ソフトの評価値+162で互角。

この手順は、4七の銀の活用を後回しにして▲6六歩から▲6七金の形にします。

後手は△6四銀から△7五歩と動いてきたら▲6五歩と突きます。

▲6五歩に△同銀なら▲7五歩で、ソフトの評価値+281で互角。

この手順は、銀ばさみの手筋で次に▲6六歩と銀を取る手が狙いで先手が指せそうです。

▲6五歩に△7六歩なら、▲同金△5三銀▲5六銀△5二金▲6七銀上△4一玉▲7八金で、ソフトの評価値+107で互角。

この手順は△7六歩に▲同金で4段金になる形ですが、先手は金と銀を組み替えて上部を手厚くして互角のようです。

先手の▲4五歩からの急戦志向の展開はなくなりましたが、後手の仕掛けを封じていい勝負のようです。

後手の仕掛けの受け方が参考になった1局でした。

穴熊での右の銀は引くだけではない

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲9九玉とした変化手順の局面。ソフトの評価値+101で互角。

実戦は▲9九玉で▲6八飛としたためうまくいかなかったので、その検討のための変化手順です。https://shogiamateur.com/?p=32558&preview=true

後手が飛車を活用する場合の対応の検討です。

△2二飛▲8九金△2四歩▲5五歩で、ソフトの評価値+81で互角。

この手順の△2二飛は△2四歩から動く手で、5七の銀が浮いているので△2四角という形になれば銀取りになります。

先手としては5七に銀がいると離れ駒になって狙われやすいので、△2二飛には▲6八銀という手もあり、△6六歩と突かれたらという▲4八角と引いて△6七歩成に▲同銀という進行もありそうです。

しかし▲8九金として、狙われやすい7九の金を奥に引いて締める手も有力そうです。

後手は△2四歩から動いてきますが、△2四歩に▲5五歩が軽い手です。

▲5五歩に△同銀もありますが、▲2四歩△同飛▲同飛△同角▲5五角△5七角成▲5八歩△同馬▲1一角成で、ソフトの評価値+292で互角。

この展開は飛車交換からお互いに角で銀を取り合った展開で、△5七角成に▲5八歩△同馬と利かせて▲1一角成が細かいです。

▲5八歩は後手の馬の働きを弱くする手筋で、以下▲1一角成までで互角ですが、先手の香得で8九金とした手が活きている感じです。

よって後手としては、穴熊相手に一直線的な手順にせず▲5五歩には△4三銀と引きます。

▲5五歩以下△4三銀▲2四歩△同飛▲2五歩△2二飛▲5六銀△1三桂で、ソフトの評価値+225で互角。

この手順の▲2五歩は飛車交換をしないのは仕方ないとして、△2二飛に▲5六銀が少し指しづらいです。

玉を固める将棋をたくさん指していると、5七の銀は▲6八銀と引いて使うのが身についているのですが、▲5六銀と上部に使うのが見えづらいです。

▲5六銀としても攻めに活用できるか不明なので決断の1手ですが、指摘されないと全く浮かばない種類の手です。

以下後手は△1三桂として次に△2五飛から飛車交換にするのが狙いで、△1三桂は1筋の歩を突いてるとたまに出る筋です。

△1三桂以下▲4五銀△2五飛▲同飛△同桂▲2三飛△3七桂不成▲3三飛成△6六歩▲同歩△2八飛▲4三龍△6七歩▲7九銀打△6九角▲6七金で、ソフトの評価値+467で先手有利。

この手順は▲4五銀と活用する手も全く見えず、後手は△2五飛から飛車交換をする展開です。

△2五同桂とすると3七の角にあたるので、普通は先手失敗の手の流れですが▲2三飛があり△3七桂不成に▲3三飛成と角を取り合う展開です。

▲3三飛成が次に▲4三龍と銀と取れるのも大きく、後手は6筋と突き捨てて△6七歩と垂らしますが、▲7九銀打と銀を埋めて先手が指せるようです。

穴熊での右の銀は引くだけではないのが参考になった1局でした。

思ったより難しい終盤戦

上図は、相矢倉からの進展で△3五歩と突いた局面。ソフトの評価値+358で先手有利。

△3五歩は▲2五飛△3三玉▲2四角以下の詰めろを防いだ手です。

駒割りは飛車と金金の交換で先手が少し駒損ですが、ここで手番を握っているのが大きいです。

ただし緩い手だと△6八銀が詰めろになるので、厳しく行かないといけません。

本譜は▲3一飛成△同金▲1六桂△1五玉で、ソフトの評価値-2016で後手勝勢。

この手順は桂馬を取ってから▲1六桂と打てば寄りだと思っていたのですが、△1五玉と上部に脱出するのをうっかりして、この展開はまずいです。

最終盤で勘違いをすると取り返しがつきません。

▲3一飛成では▲4四銀がありました。ソフトの評価値+305で互角。

▲4四銀は一目打ちにくい銀です。

ただえさえいつでも▲4三飛成の筋を残して指したいところに、▲4四銀と飛車先を重たくするのはなかなか浮かびません。

しかし▲4四銀は▲4三銀成とするのでなく▲3五銀からの詰みを狙っています。

▲4四銀に△6八銀と詰めろをかけてきたら、▲3五銀△3三玉▲4三飛成△同桂▲4四角△2三玉▲2一飛成△2二金▲2四金まで。

この手順は▲4三飛成とすれば並べ詰みです。

▲4四銀に対して先手玉にまだ即詰みはありませんので、後手は受けることになります。

▲4四銀△3四銀▲4三銀不成△同銀▲3五飛△3四金▲5五飛成で、ソフトの評価値+2で互角。

この手順は、▲4三銀不成から▲3五飛とする手で、次に▲2五飛からの詰めろなので△3四金と打ちますが、そこで▲5五飛成としてどうかという展開です。

▲5五飛成は次に▲2五飛からの詰めろなので、△6八銀とすることはできません。

▲5五飛成△6八銀なら▲2五飛△3三玉▲4五桂△同金▲2四角以下詰み。

よって後手は▲5五飛成に△6八角と攻防に打ちます。

△6八角は▲5五飛成△6八角▲2五飛△3三玉▲4五桂△同金▲2四角に△同角成で受けるのと同時に、△7七銀▲9八玉△9七金▲同玉△7九角成の詰めろです。

▲2五飛△3三玉▲6六龍△7九銀▲9八玉△2五金▲同桂△2二玉▲5五角△4四歩▲6八龍△同銀成▲2三歩で、ソフトの評価値+257で互角。

この手順は▲5五角から▲6八龍として先手玉は手数をかせぐ展開ですが、元々が先手が少し駒損しての終盤なので簡単ではなさそうです。

思ったより難しい終盤戦が参考になった1局でした。

6筋の位を取るのが急所

上図は、後手三間飛車に先手トーチカから銀冠に組んでからの進展で、▲8四歩と歩を取った手に△同銀とした局面。ソフトの評価値+332で先手有利。

この局面は、後手の8四の銀の位置があまりよくなく、またいつでも▲3三角成があり後手の飛車が使いづらいので、少し先手が指しやすいと思っていました。

ただし、ここからの数手はあまりよくなかったようです。

本譜は、▲8六歩△8三歩▲1五歩△6五歩▲5七角で、ソフトの評価値+135で互角。

この手順は、△8四銀と後手の銀の形を少し崩したことに満足して▲8六歩と打ちました。

▲8六歩では▲8五歩も指したかったですが、8六の地点に空間があくといつでも後手から△8六歩とされるのが気になります。

▲1五歩は手待ちみたいな手ですが、△6五歩と位と取られて▲5七角と引く展開です。

この何気に△6五歩と打たれて▲5七角と引いた展開が、だいぶ先手が損をしている感じです。

好位置の6六の角が▲5七角とすることで、角の働きが少し弱くなったのが大きいと思います。

この△6五歩はこの時点では直接的にあまり響かない感じですが、終盤になると△6六桂などがあるので後から効いてきます。

▲8六歩では▲6五歩がありました。ソフトの評価値+304で先手有利。

この手は6五の位を取る手で、ここに位が取れれば6六の角が安定します。

▲6五歩に△8五歩なら、▲6七銀△8二玉▲6八金上△6三金直▲8六歩△同歩▲同銀△8三歩▲8五歩△9三銀で、ソフトの評価値+610で先手有利。

この手順は、後手も△8五歩と位を取る手ですがやや無理なようで、先手は玉の整備から▲8六歩と位を逆襲して逆に▲8五歩と位を取って△9三銀とさせれば先手指せそうです。

△9三銀とさせれば後手の守りが弱くなるので、先手は▲7五歩と玉頭戦にすれば指せそうです。

6筋の位を取るのが急所なのが参考になった1局でした。