上図は、横歩取りからの進展で△7五歩と突いた局面。ソフトの評価値+93で互角。
後手が7筋の歩を突き捨ててきたのですが、▲同歩と取った形は7六の地点に空間があいて将来△7六桂と打たれる筋や、△7七歩と打たれる筋もあって先手としても嫌な形です。
また7筋を突き捨てることで後手の飛車の横利きが通ってくるので、後手としても歩損になりますが味のいい手です。
ただし、後手の8一の桂馬がまだ活用できていませんので、これで先手が攻めつぶされるというのはまだ考えにくいです。
実戦では後手の狙いが分かっておらず、▲7五同歩とするのは少し味が悪いのかと思って▲1七桂としましたが、ここからの数手はあまりよくなかったようです。
▲1七桂△7三桂▲5六飛△6二金で、ソフトの評価値-205で互角。

この手順の▲1七桂は部分的にある手で▲3六歩とせずに1筋に歩を突いてから桂馬を活用する手です。
▲3六歩と突くと先手の飛車の横利きが止まるのでたまに▲1七桂はみる手ですが、本局に関しては▲5六飛との組み合わせがよくなかったようで、評価値がだいぶ下がりました。
▲5六飛と活用するのであれば先手の2九の桂馬は▲3七桂から▲4五桂のように中央に飛ぶ形にしないといけないのですが、▲1七桂と跳ねた形は▲2五桂としかいけませんので駒の働きがいまひとつです。
▲5六飛と回っても飛車1枚で5三の地点を突破することはできません。
また5筋に飛車が回ったので、将来後手から△2八角と打たれるような手も気になります。
そのような意味で手の組み合わせがよくなかったようです。
▲1七桂では▲7五同歩がありました。ソフトの評価値+53で互角。

この手順の▲7五歩は2六の飛車が横に利いているので、後手から△8六歩のように合わせる手がありません。
▲7五同歩に△5四飛なら▲5八金で、ソフトの評価値+16で互角。
この手順は、△5四飛として次に△8八角成▲同銀△3五角が狙いですが、▲5八金と先に受ける形です。
部分的にはこの瞬間に3八の銀が浮いた形になりますが、継続手がなければ▲4六歩から▲4七銀とすることができます。
ただし後手も両方の桂馬を中央に活用するような手もありそうなので、先手も神経を使います。
▲5八玉型なら▲6八銀と中央を手厚くすることができますが、▲6八玉は5七の地点が少し受けにくいです。
▲7五同歩に△7三桂なら▲7六飛△5四飛▲5八金で、ソフトの評価値+119で互角。
この手順は△7三桂と桂馬を活用する手ですが、▲7六飛と桂頭を狙う手で後手の7筋の突き捨てを逆用して狙いは▲7四歩から▲7三歩成です。
▲7六飛には以下△5四飛▲5八金となりそうですが、ここから後手が継続手があるかという展開でいい勝負のようです。
▲7五同歩と堂々と歩を取るのが参考になった1局でした。