上図は、横歩取り青野流からの進展で△5五角打とした局面。ソフトの評価値+37で互角。
△5五角打は飛車と角の交換から生じた手で、これで先手は少し駒損するのが確定ですが、互角だったのが少し意外でした。
実戦は▲2五飛と打ったのですが、あまり働かない飛車だったのであまりいい手ではないようで、ここでは▲8三歩がありました。
▲8三歩△同歩▲同飛成△8二歩▲8五龍△1九角成▲3八銀で、ソフトの評価値-8で互角。

この手順は、▲8三歩から龍を作る手ですが△1九角成で香損する展開です。
▲3八銀と2九の桂馬を守ってから将来▲3七桂から▲4五桂と中央に駒を使うイメージです。
普通は香損して先手が悪いのですが、先手は龍を作って持ち駒に飛車があるのでいい勝負のようです。
▲3八銀以下△6四馬▲6八銀△4二銀▲5六歩△7四歩で、ソフトの評価値-125で互角。

この手順は、△6四馬は▲3七桂と蓋をされると馬が少し使いづらくなるので、先に自陣に引く手です。
先手は2枚の桂馬を中央に使いたいのですが、それだけでは少し攻めが細いので▲5六歩と突いて将来▲5五歩から▲5四歩と突き捨てる筋を作ります。
5筋を突くと5七の地点が弱いので▲6八銀と上がりますが、以下△7四歩と突いてどうかという局面です。
後手は馬が手厚く△7四歩と突いたら△7三桂から△7五歩と伸ばして先手の7七の桂馬の頭を狙う形です。
先手の7七の桂馬が動くと△9九角成があり、簡単には動けませんのでなかなか難しいです。
先手は持ち駒に飛車があるので後手の9筋に空間をあけてから▲9一飛のような展開なればいいですが、それまでに後手が動いてくるので対応できるかという将棋になりそうです。
このように考えると最初の△5五角打とした局面は、互角になっていますがやや先手がつらいのかもしれません。
駒損でも龍を作る展開が参考になった1局でした。