何気ない指し手で評価値が下がる

上図は、横歩取り勇気流からの進展で△8六飛と7六の飛車が戻った局面。ソフトの評価値+74で互角。

横歩取りに対して勇気流はほとんど指したがなく部分的に見ただけなのですが、やはり見るだけだと実戦感覚が少しずれていることがあります。

本局もそんな感じで、ここからの数手が少しおかしかったかもしれません。

実戦は△8六飛以下▲8七歩△8二飛▲3七桂△4二玉▲7七角で、ソフトの評価値-109で互角。

この手順は、▲8七歩と8筋を受けて△8二飛に▲3七桂と跳ねました。

後手は△4二玉として3三の地点を受けた手に▲7七角としたのですが、評価値が互角の範囲とはいえ少し下がっています。

まだ序盤の駒組みの段階ですが、このような何気ない指し手が形勢に影響します。

▲8七歩は局面を落ち着かせる手に対して、▲3七桂はやや急戦調の指し手で、▲7七角がやや局面を落ち着かせる手です。

▲8七歩とすると後手から飛車が直通しているのを受けるので安全になるのですが、持ち駒の歩が1枚少なくなるのと、8筋を受けたことで後手が安心するということだと思います。

急戦調の将棋をするなら▲8七歩と決めるのでなく、将来▲8二歩や▲8三歩など歩で後手の陣形を乱すような手を含みにした方がよかったようです。

横歩取りで▲3四飛から▲3六歩で駒組みをするのであれば、急戦調で指し手を進めるべきだったようです。

これが▲3六飛から▲2六飛とするのであれば、やや落ち着いた展開なので▲8七歩は自然な感じです。

このあたりは感覚の問題で、そのときの指し手の流行などもあり駒組みの進め方が色々とありそうですが、現時点においてはそのように自分なりに理解します。

また将棋で難しいのは、安全な手を指せば少し評価値が下がることがあり、気がつけばだいぶ評価値が下がって不利になっていたというのもよくありますので、それも要注意かと最近は思っています。

▲8七歩では▲3七桂がありました。ソフトの評価値+57で互角。

▲3七桂は将来▲4五桂と跳ねると、3三の地点と5三の地点の両方に攻め筋が出てくるので有力な手です。

特に後手の飛車が8六の場合は先手に角があれば、▲7七角や▲7五角のような手があります。

また後手の飛車を8二に引けば▲8三歩△同飛▲5六角など、角と歩で組み合わせた攻め手があります。

これで先手有利ということはないですが、このような狙いがあって駒組みをすると方針が立てやすく指し手に一貫性が出るような感じがします。

何気ない指し手で評価値が下がるのが参考になった1局でした。