後手に攻めさせていい勝負


上図は、相居飛車で先手が横歩を取った手から角交換をした展開で△7五歩と突いた局面。ソフトの評価値+99で互角。

後手は△6四銀から△7五歩と仕掛けた手ですが、先手がどのように対応するかという局面です。

先手の飛車が2筋は直通していますが、後手の2二の銀と3二の金がしっかりしているのでまだ攻め手がありません。

先手の4八の銀は玉のそばにいるので攻め駒がやや少ない形です。

実戦は△7五歩以下▲2四歩△4四角▲3六飛△1三銀▲2三角△2四銀▲3四角成△2互銀で、ソフトの評価値-403で後手有利。

この手順は▲2四歩と垂らす手で、将来▲2三角と単に打つ手や、▲1五歩△同歩▲1二歩△同香▲2一角のとき△2三銀と上がらせないという意味です。

ただし直通している飛車の利きを止めるので少し重たいのと、持ち駒の歩の数が減るので一長一短です。

▲2四歩が活きる展開になれば先手よしですが、逆に▲2四歩が働かない展開だと後手よしになりそうです。

▲2四歩に△4四角は浮き飛車に狙いをつけた手で。▲2八飛と2筋に逃げるのは△7六歩があって▲同銀なら△9九角成があるので先手がまずいです。

よって▲3六飛と横に逃げたのですが、△1三銀と2四の歩を目標に動いてきて▲2三角の打ち込みに△2四銀と根元の歩を取る展開です。

以下▲3四角成に△2互銀として後手の銀が働く展開になって、後手が少し指しやすいです。

先手の飛車と角の働きがいまひとつのようです。

▲2四歩では▲7五同歩がありました。

▲7五同歩△同銀▲2四歩で、ソフトの評価値+121で互角。

この手順は▲7五同歩△同銀とさせてから▲2四歩と垂らす手です。

実戦と違い、7筋の歩の交換が入れてから▲2四歩と垂らすのが興味深いです。

▲2四歩に△7六歩なら▲同銀△4四角▲3六飛△9九角成▲7五銀△8九馬▲6八金で、ソフトの評価値+216で互角。

この手順は後手は7五の銀を活用する△7六歩で、ここからの先手の対応が面白いです。

△7六歩に▲同銀として△4四角と打たれたら先手失敗のようですが、▲3六飛と逃げます。

後手は△7六銀だと▲同飛があるので、△9九角成としますがそこで▲7五銀です。

以下△8九馬に▲6八金で、銀と桂香の交換の2枚替えで先手が少し駒損ですが、意外といい勝負のようです。

▲2四歩以下△8六歩▲同歩△7六歩▲同銀△8六飛▲8七金△8二飛▲8三歩△同飛▲6一角で、ソフトの評価値+195で互角。

この手順は後手は8筋から飛車も活用する展開ですが、▲8七金が力強い受けで、△8二飛には▲8三歩△同飛▲6一角でいい勝負のようです。

最初の局面では先手が無理に2筋から手を作るのでなく、後手に攻めさせてその反動で指すという感覚がよかったようです。

後手に攻めさせていい勝負だったのが参考になった1局でした。