上図は、相掛かりからの進展で△7五歩とした局面。ソフトの評価値+481で先手有利。
相掛かりは手が広く後手は5四に飛車を移動して先手の玉頭を狙う形です。
ただし、後手の両方の桂馬が中央に活用できる形にはなっていないのでまだ先手玉は安全です。
相掛かりは手が広く、相手の駒組みによって自分の駒組みも大きく変わりますのでなかなか同じような将棋になりにくく、指すたびに色々な形になるというのが多いです。
相掛かりの棋譜並べをして自分なりにイメージをしていても、ほとんどそのような形にはなりません。
本局もそんな感じで、実戦は△7五歩 以下▲6八銀△2三歩で、 ソフトの評価値+ 159で互角。
この手順の▲6八銀は攻めのチャンスを逃がした手で、後手は△2三歩を2筋を受けました。
何気ない手順ですが、このようなチャンスに気がつくかどうかが形勢に大きく影響しそうです。
▲6八銀では▲2四歩がありました。
▲2四歩△2五歩▲3七桂で、ソフトの評価値+416で先手有利。

この手順の▲2四歩は次に▲2三歩成を狙う垂れ歩ですが、後手は△2五歩と桂馬の利きを利用して受けます。
部分的にはこれで受かっている形ですが、そこで▲3七桂と桂馬を攻めに参加させます。
▲3七桂は次に▲2五桂で△同桂なら▲同飛として▲2三歩成を狙います。
狙いは単純ですが後手は受けづらく、後手はここから少しひねって指してきます。
▲3七桂以下△4四歩▲2五桂△4五桂▲6八銀で、ソフトの評価値+853で先手有利。

この手順の△4四歩は▲2五桂としたときに△4五桂と跳ね違うことで、桂馬の交換を拒否して中央に狙いをつける手です。
先手は▲6八銀と中央を補強しますが、先手の2四の歩と2五の桂馬の組み合わせが少し重たくこれが形勢にどう影響しているのかが気になります。
この局面が先手優勢だったのは最初は少し意外だったのですが、理由は▲6八銀に△2三歩とされるとどうするかが分かっていませんでした。
▲6八銀△2三歩▲同歩成△同金▲2四歩△同金で、ソフトの評価値+585で先手有利。
この手順がぱっと見で自然に浮かぶますが、やや失敗でいまひとつ先手の良さが分かりにくいです。
▲6八銀△2三歩▲3三桂成△同金▲2三歩成△同金▲同飛成で、ソフトの評価値+1771で先手優勢。
この手順の△2三歩には▲3三桂成がいい手で、桂馬を成り捨てることで▲2三歩成が厳しいです。
先に桂馬を捨ててから歩が成るのが急所でこのような筋はたまに出てきますが、読み筋の中でも直ぐに浮かぶようにならないといけなかったです。
また△2三歩と打たずに△7三桂としても、▲3三桂成△同金▲2三歩成が成立します。
よってこの局面が先手優勢ということのようです。
飛車が直通する形は垂れ歩があるか考えるのが参考になった1局でした。