早めに飛車先の歩の交換してもいいとは限らない


上図は、相居飛車からの進展で△3二金と上がった局面。ソフトの評価値+59で互角。

先手が2筋の歩を伸ばしてきた手に△3二金とした手ですが、ここは先手の指し方で方向性が全く違う展開になる局面です。

先手はいつでも▲2四歩から飛車先の歩の交換ができる形ですが、このタイミングで▲2四歩と指しました。

実戦は▲2四歩△同歩▲同飛△3四歩▲8八銀△7四歩▲2二角成△同銀▲7七銀△7三銀▲2八飛△7五歩で、ソフトの評価値-48で互角。

この手順は2筋の歩の交換をしたときに△3四歩と突いて早くも乱戦模様です。

▲8八銀と閉めたときに△7四歩と突いて、将来先手の角頭を攻めますよという手に先手は自ら角交換をして▲7七銀としましたが、2四の飛車がやや中途半端な位置なので▲2八飛と下がった時に△7五歩と動いてきました。

先手は▲7七角と上がった後に▲2二角成と手損をして角交換するあたりの指し手はまずかったと思いますが、△7五歩と突かれた局面はすでに先手がまとめづらい駒組みになっています。

▲7五同歩なら△6五角のような狙いで、ソフトの評価値-111で互角のようですが、▲7五同歩でも▲7八金でも気分的には先手は形がだいぶ崩れていますので面白くないです。

このような展開になると、2筋の歩を交換した手がいまひとつうまくいっていません。

▲2四歩では▲7八金がありました。

▲7八金△7四歩▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲7四飛△7三銀▲7五飛で、ソフトの評価値+34で互角。

この手順は2筋の歩を交換する前に▲7八金と守る手です。

後手は△7四歩として将来△7三銀から△6四銀のような形を目指した手ですが、そこで2筋の歩の交換をします。

△2三歩と打った時に▲7四飛として7筋の歩も取る展開です。

以下△7三銀に▲7五飛として先手は1歩得ですが、飛車が動き回って手損の形なのでいい勝負のようです。

このような展開なら少なくとも実戦みたいな乱戦にはならないので、もう少しじっくりした展開になりそうです。

先手は飛車が動き回って駒組みがやや遅れているので、このあたりからまた指し手が難しいですがこれで1局の将棋だったようです。

昔の将棋だと飛車先の歩の交換は3つの得ありと言われていましたが、最近はあまりこの格言は聞かなくなった感じです。

単純に飛車先の歩を交換できればいいのですが、相手もその手を逆に利用しようとするのでなかなか難しいです。

本局は。後手が△7四歩としてから先手は2筋の歩の交換を目指すのが1つの狙いです。

早めに飛車先の歩の交換してもいいとは限らないと分かった1局でした。