上図は、2枚銀からの中盤戦で△8八歩と歩を打った局面。ソフトの評価値-1063で後手優勢。
この局面は、角と銀桂の交換で2枚替えで先手が少し駒得ですが、後手は守りもしっかりして龍を作っているのが大きく後手優勢のようです。
△8八歩は一見ゆっくりしているようでも先手から有効な手がなければ、△8九歩成と駒損を回復されと金攻めが間に合ってきます。
実戦は△8八歩以下▲2五歩△同歩▲2四歩△同金▲2五桂△2八歩▲同飛△8九歩成で、ソフトの評価値-1084で後手優勢。
この手順は、8筋の受けを放棄して2筋からあやを求めたのですが、しっかり受けられて△8九歩成とされると、相変わらず先手が苦しいです。
▲2五歩では2通りの指し方がありました。
1つは、▲2五歩で▲7七金△8二龍▲8四歩で、ソフトの評価値-1030で後手優勢。

この手順は、▲7七金と龍にあてて△8二龍に▲8四歩とする手です。
▲8四歩は一時的に後手の龍の働きをおさえる手ですが、このような手がなかなか浮かびません。
▲8四歩に△8九歩成なら▲同飛で、ソフトの評価値-1104で後手優勢。
この手は▲8九同飛とすることで次に▲8三歩成を楽しみにする手です。
実戦的には▲8九同飛に△7六歩のような手があってまだ先手が苦しいですが、元々の局面が先手が苦しいので仕方ないです。
▲8四歩に△同龍なら▲9七桂で、ソフトの評価値-1043で後手優勢。
この手は△8四同龍に▲9七桂と駒損をさけて逃げた手ですが、大駒は近づけて受けよで場合によっては▲8五歩と打って後手の龍の活用をはばむ展開です。
もう1つは、▲2五歩で▲7七桂△7六歩▲7八銀で、ソフトの評価値-1081で後手優勢。

この手順は、▲7七桂と逃げて△7六歩と打たれるとお手伝いのような手に見えますが、▲7八銀と打って先手を取って受けます。
この▲7八銀もなかなか浮かびませんが、△8二龍ならそこで▲6五桂と逃げます。
▲6五桂に△6四歩なら、▲5四歩△6五歩▲2五歩△同歩▲同飛△2四歩▲6五飛で、ソフトの評価値-949で後手優勢。
この手順は結局後手から桂馬を取られるのですが、その間に先手は飛車の活用ができた展開なので、苦しいながらも先手も楽しみができたようです。
どちらの手順も桂馬を簡単に取られないように7筋と8筋の駒を投入しているのが興味深いです。
簡単に駒損しないのが参考になった1局でした。