上図は、横歩取り青野流からの進展で△2九馬と桂馬を取った局面。ソフトの評価値-876で後手優勢。
この局面は一時的とはいえ後手が銀得でだいぶ後手がいいです。
先手は▲3二馬△同銀▲5一金とする筋はありますが、△4二玉で後手玉が寄りません。
駒損を回復するなら▲1一飛成や▲1一馬ですが、後手から△2八飛とされるのが厳しいです。
実戦は▲1一飛成△2八飛▲4八香△3八銀で、ソフトの評価値-2565で後手勝勢。

この手順は、▲1一飛成として駒損を回復して△2八飛に取った香車を▲4八香として埋める受け方ですが、△3八銀とはりつかれ△4七銀成と△4九銀不成の狙いで後手勝勢です。
実戦は△3八銀以下▲同金△同馬▲5九銀△2九飛成で、ソフトの評価値-3255で後手勝勢。
この手順は、△2九飛成が次に△4九馬▲6八玉△5九馬の詰めろで、詰めろの連続がかかって後手勝勢です。
▲1一飛成は駒損を回復する手だったですが、自玉がどんどん攻められてはまずいようです。
このようなときの粘り方がよく分からなかったのですが、ソフトは▲5五馬を推奨していました。ソフトの評価値-1350で後手優勢。

▲5五馬は後手からの△2八飛の王手に▲同馬を用意した手です。
元々がだいぶ先手が悪く、あまり指しようのない局面なのかもしれませんが、少しでも粘るのであればこのような手になるのかもしれません。
後手からの飛車を打たれてから攻められるというのを避けないといけないようです。
このような粘り方はたしかに大事かもしれません。
悪い局面が分かりやすい局面になって一本道のような展開になるのだけは避けた方がいいみたいです。
後手も別の決め手を探すような指し方だと少し神経を使います。
▲5五馬以下△5四歩▲3七馬△4五桂▲4六馬△6五桂▲6八銀で、ソフトの評価値-1154で後手優勢。
この手順の△5四歩は後手玉の玉頭なので少し指しづらいのですが、▲5四同馬なら△2八飛と打つ狙いです。
よって先手は▲3七馬と引いて辛抱しますが、このような手も辛抱するぞという気持ちがないと指せない手かもしれません。
後手も先手が辛抱するような指し方だと決めにいった方がいいか、長引かせた方がいいか迷いそうです。
以下後手の2枚の桂馬の攻めに▲6八銀と辛抱してまだだいぶ先手が悪いですが、後手も5三の地点があいているので、最初の局面より少し気持ちの悪い局面です。
だいぶ悪い局面の粘り方が参考になった1局でした。