飛車が9筋に逃げても意外といい勝負


上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲5五角と出た局面。ソフトの評価値±0で互角。

後手は居飛車穴熊にして金と銀をすべて左側に使っているのでどうしても右側が手薄になります。

対局中は▲5五角と出られて後手は失敗かと思っていたのですが、評価値は意外にも互角だったようです。

ただし後手はうまく対応しないと5四の歩で抑え込まれている上に先手の角と銀に捌かれそうな形です。

本譜は△8四飛▲9一角成△8六歩▲同歩△同飛▲8八歩で、ソフトの評価値+51で互角。

この手順は、△8四飛と浮いて▲9一角成と香車を取られる展開で後手は8筋の歩を交換したのですが▲8八歩と受けられてどうかという展開です。

普通は香車を取られて馬を作られると後手が悪いはずですが、この局面も互角だったのは意外でした。

後手は△5七歩と叩いて▲同飛なら△8八飛成の筋はありますが、△5七歩には▲6八飛と逃げてどうかという感じです。

また先手から次に▲8七香と打つ手があるので後手は△8七歩と打って以下▲7八金に手が続くかという感じです。

どちらの展開にしろ後手がやや忙しいような感じがします。

△8四飛では△9二飛がありました。ソフトの評価値-95で互角。

△9二飛は香車を守る手ですが、後手の飛車の働きが悪いのですごく指しづらい感じがします。

しかし先手もここから局面をよくするのは意外と大変なようです。

△9二飛に▲7八飛なら△6四歩▲同角△4五歩で、ソフトの評価値-220で互角。

この手順は▲7八飛と飛車を活用する手ですが、△6四歩が細かい一手です。

△6四歩に▲同銀なら△5四金で、ソフトの評価値-721で後手有利。

この手順は先手の角と銀の位置が悪くて後手がいいです。

よって△6四歩に▲同角ですが△4五歩と角を活用できるかたちです。

△4五歩は次に△9九角成が狙いですが、▲7七桂と跳ねると今度は△6三歩打って先手の角が死んでしまいます。

△9二飛と逃げた局面は後手がだいぶ悪いと思っていたのですが、△6四歩からは意外と後手も駒が働くようです。

飛車が9筋に逃げても意外といい勝負なのが参考になった1局でした。