駒損で苦しくても辛抱する


上図は、相掛かりからの進展で△7五歩と突いた局面。ソフトの評価値-639で後手有利。

先手の1歩損で大きな駒の損得はありませんが、7七の桂頭を狙われる展開で先手が悪いです。

後手に桂馬が入れば△4四桂のような手も気になります。

先手は歩越し飛車で歩を使った攻めになりにくいので、やや駒組みが単調な形です。

先手は悪いながらも何か指して、これ以上形勢が悪くならないようにしなければいけない局面です。

実戦は辛抱しきれず単調になりました。

▲3三桂成△同銀▲7四桂△7二金で、ソフトの評価値-1079で後手優勢。

この手順は、桂馬の交換をしてから▲7四桂と打ち込む手で、歩の裏側に桂馬を打つ筋はあるのですが、先手に持ち駒がなく攻めが細いです。

先手に手が続けば▲7四桂と打った手は意味がありますが、なければ将来的に取られそうな桂馬で。実戦も数手先に飛車で桂馬を取られて攻めが切れました。

後手から△4四桂と打つ筋や△7六歩と取り込むような手もあり、先手は有効手がありません。

最初の局面から辛抱できずに動いてさらに駒損をするのは自滅みたいな展開です。

▲3三桂成では▲7五同歩がありました。

▲7五同歩△7六歩▲7四歩で、ソフトの評価値-686で後手有利。

この手順は、▲7五同歩とする手ですが当然後手から△7六歩と打たれます。

▲7五同歩はお手伝いみたいな手だと思って指せませんでしたが、△7六歩には▲7四歩がありました。

▲7四歩以下△7七歩成▲同銀△4四桂▲同角△同歩▲7六桂△7五角▲8四桂△6五桂▲6六銀△8四角▲6五銀で、ソフトの評価値-632で後手有利。

この手順は、後手は桂馬を取って△4四桂と打って▲同角とする展開ですが、この瞬間は先手の角損です。

普通はこのような手順ではだめなのですが、桂馬が入ると▲7六桂があります。

以下△7五角として先手は銀と取る展開です。

最後の▲6五銀の局面の駒割りは、角と銀の交換でやや先手が駒損ですが、7四に歩の拠点が残っており、将来▲7三銀と打ち込むこともできるので苦しいなりにまだ戦えていたようです。

苦しくても自滅する展開よりははるかによかったです。

駒損で苦しくても辛抱するのが参考になった1局でした。