銀を繰り替えてあまり見ない形で辛抱する


上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で5一の角が△7三角と上がった局面。ソフトの評価値-108で互角。

△7三角は次に△3六歩と先手の飛車のコビンを狙う手で、先手としても分かっていても受けづらい形です。

先手は穴熊に組んでいるので、何か駒を交換できればあやができるかと思い▲4六歩としました。

▲4六歩△3六歩▲2七飛で、ソフトの評価値-287で互角。

この手順は、▲4六歩に△3六歩として▲同歩なら△4六歩とすれば後手の角で先手の飛車を狙いやすいので▲2七飛と浮いて辛抱しました。

ここから△3七歩成と形を決めるのは後手の権利ですが、実戦は△3七歩成▲同飛△同飛成▲同桂で、ソフトの評価値-109で互角。

先手は飛車交換になれば少しの駒損でもいい勝負になるという判断で、このような展開も仕方ないかと思っていましたが、ソフトはこのようなことを考えてなかったようです。

最初の局面で▲4六歩では▲4八銀がありました。

▲4八銀△3六歩▲2七飛△3七歩成▲同銀△3六歩▲2八銀で、ソフトの評価値-112で互角。

この手順は、▲4八銀と引いて3筋を補強する手で部分的にはある手です。

△3六歩は補強した3筋を攻める手で本筋ではないかもしれませんが、先手としても嫌な手です。

次に△3七歩成があるので▲2七飛と受けますが、そこで歩を交換して△3六歩と形を決めた時に▲2八銀と辛抱する展開です。

このような展開になると2八の銀の働きが悪すぎて全く指そうという気にはならないのですが、これで互角のようです。

▲2八銀に△同角成は▲同飛△3七歩成▲3五歩で、ソフトの評価値+789で先手優勢。

この手順は後手はさすがに無理筋で、△3七歩成ができても▲3五歩があれば先手優勢です。

▲2八銀以下△8二玉▲9六歩△8四歩▲1八香△8三銀▲2四歩△同歩▲同角△2五歩▲6八角△7二金▲2四歩で、ソフトの評価値-9で互角。

この手順は、後手は攻めるのが難しいとなれば玉の整備をした展開ですが、先手は2筋を交換してから▲2四歩と垂らして次に▲2三歩成を狙う展開です。

このような展開は、ここから後手に技がかかれば2八の銀がお荷物のまま戦いがおきそうですが、先手は銀を取られても後手の桂馬くらいと交換できればいいという感覚みたいです。

将棋は全く内容が違いますが、プロの公式戦で随分前に矢倉戦で攻め駒の3七の銀を前に出ずに▲2八銀と引いて以下▲2七銀と駒組みしたような展開があったと思いますが、あまり先入観をもっていると銀を引く手は指せないみたいです。

たしかその将棋は、後手が局面を打開するのが難しいいうことで本格的な戦いが起こる前に千日手になったと思いますが、本局でも後手が打開しなければ最悪千日手でもいいということも考えているかもしれません。

銀を繰り替えてあまり見ない形で辛抱するのが参考になった1局でした。