上図は、横歩取り青野流からの進展で△3一金と3二の金が引いた局面。ソフトの評価値-129で互角。
駒割りは、飛車と金銀桂の3枚替えで先手が駒損ですが、形勢は思ったほど差が開いておらず互角のようです。
△3一金と引いたのは先手からいつでも▲2一飛や▲2一角などの大駒の打ち込みに備えた手です。
▲2一飛は厳しい手で△2二銀打と受けても、▲同飛成△同銀▲4一角のような狙いがあり後手は危険です。
よって2四に飛車がいるときの▲2一飛は厳しいということで先受けの△3一金だったのですが、ここで先手の指し手が難しいです。
実戦は△3一金以下▲1六歩△3七歩▲同桂△3五歩で、ソフトの評価値-230で互角。

この手順の▲1六歩はどこかで△1五桂のような逃げ道封鎖を受けた手ですが、後手は△3七歩の王手に▲同桂に△3五歩と桂頭を狙ってきました。
▲3七同桂に△4五桂打のような手を気にしていたのですが、△3五歩もなかなか厳しいです。
後手の立場からすると桂馬を渡すと後手玉も少し危険になるので、歩を使って攻めて少しでも自玉を安全にしたいということだと思います。
歩のような安い駒で攻められると先手に歩しか入りませんので、攻め合いの形にするのが難しくなります。
△3五歩以下▲7二歩△3六歩▲7一歩成△3七歩成▲同玉△7一金で、ソフトの評価値-443で後手有利。
この手順は、▲7二歩に強く△3六歩と取り込んで以下▲3七同玉と3段玉にする形ですが、先手陣は少しばらばらでまとめるのが難しい形です。
▲1六歩では▲4八銀がありました。ソフトの評価値-206で互角。

この手順は、▲4八銀と上がって3七の地点を補強する手です。
部分的な形は平凡な手ですが、玉頭を少しでも手厚くするという意味です。
先手から▲7二歩としてから▲2二飛成のような筋はありますが玉頭が薄いと反動がきついので、後手から動いてもらうしかないようです。
▲4八銀に△7七角なら▲8二歩成△同銀▲8七飛△8六銀▲8四飛で、ソフトの評価値+216で互角。
この手順は、△7七角と打って△9九角成から△4四馬のように手厚く指すイメージですが、▲8二歩成から▲8七飛があり△8六銀に受けにも▲8四飛があるので後手がやや失敗です。
▲4八銀に△4四桂▲7二歩△同金▲2二飛成△同金▲3一飛で、ソフトの評価値+33で互角。
この手順は、△4四桂として△3六桂のような狙いですが、この瞬間に▲7二歩と打って後手玉の逃げ道を塞いでから▲2二飛成から▲3一飛でいい勝負のようで、さすがに後手陣も危険になります。
玉頭を手厚くするのが参考になった1局でした。