上図は、横歩取り△2三歩型からの進展で、△4四銀と3三の銀が上がった局面。ソフトの評価値+517で先手有利。
この局面は、飛車と金の交換でやや先手が駒損ですが後手は歩切れです。
しかし、後手の持ち駒に飛車があって後手の1二の角が先手陣をにらんでいるので先手は神経を使います。
評価値が先手有利になっていますが、受けの力が強くないと指しこなすのは大変な感じです。
実戦は△4四銀以下▲2三歩△同角▲2四歩で、ソフトの評価値-37で互角。

この手順は、▲2三歩で一時的に後手の角道を止めてから△同角に▲2四歩と打って△1二角なら▲4四金△同歩▲2三銀を狙いです。
しかし▲2四歩以下△7八角成▲同玉で、歩切れだった後手に1歩を渡したのはもったいなかったようです。
歩を渡すと△6七歩とか△2七歩などのあやが生じるためです。
▲2三歩では▲4四金がありました。
▲4四金△同歩▲2四歩で、ソフトの評価値+336で先手有利。

この手順は、▲4四金と銀を取ってから▲2四歩とする手で次の狙いは▲2三銀です。
▲2四歩以下△7八角成▲同玉△6七金▲同玉△6九飛▲5八玉△8九飛成▲3四角△7八金▲9六角で、ソフトの評価値+3786で先手勝勢。
この手順は、後手が△7八角成から△6七金と捨てて△6九飛と暴れてくる手で先手としても怖い形ですが、▲5八玉から▲3四角と攻防の角を打って以下▲9六角と打てば、次に▲4一金△6二玉▲6三銀の詰めろと▲7八角左があって先手勝勢です。
ただし、この指し方は決して簡単ではなく△6九飛に手拍子で▲7八玉と指して後手の飛車が死んでいるのかと思ったら△7九金から△8九金があるので油断はできません。
▲2四歩以下△2八金▲2三銀△3八金▲同金△4九飛▲1二銀不成△同香▲3四角△1九飛成▲2三歩成△4九龍▲1六角打△5二香▲5九金で、ソフトの評価値+1100で先手優勢。
この手順は、△2八金から△3八金として以下飛車を打ち込む展開で先手も嫌な形ですが、これも▲3四角から▲1六角打と遠見の角の攻防手で対抗する手で▲5九金とはじけば先手が指せそうです。
ただしこの指し方も結構難しく、受け損なったら形勢が急に悪くなりそうなので簡単ではないです。
短い時間の実戦ではまず指せないような気がします。
優勢だけど受け方が難しい指し方が参考になった1局でした。