遊び駒を活用する手順

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△5四歩と突いた局面。ソフトの評価値+286で互角。

後手の構えが少し珍しいですが、金と銀を密集させて5筋と6筋が手厚いです。

その反面、8筋と9筋がやや薄い形でここで先手がどのように指すかという局面です。

実戦は▲9五歩△同歩▲8四桂△同銀▲6四歩△同銀▲同角△4一飛で、ソフトの評価値+75で互角。

この手順は9筋の歩を突き捨ててから▲8四桂と打つ手で、△8二玉と逃げれば▲9二歩という展開で、後手玉が守り駒から離れるので先手が指しやすいです。

よって後手は△8四同銀としますが▲6四歩で後手の銀が死ぬ形で、以下△同銀▲同角△4一飛という展開です。

先手は銀と桂馬の交換で少し駒得になってこの局面は先手が良くなったかと思っていたのですが、△4一飛と引いて▲9一角成を受けられると意外と大変です。

先手は駒得といっても9筋の歩を突き捨てているので、どこかで△9六歩と逆用されることもあるので思ったほど成果が上がっていないかもしれません。

また6五の歩の位も大きく、将来△6六桂のような手もあって先手としてもうるさい形です。

▲9五歩では▲2六角がありました。

▲2六角△2四歩▲同歩△2二飛▲3七桂△2四飛▲2五歩△2二飛▲4四歩で、ソフトの評価値+699で先手有利。

この手順は▲2六角として角を活用する手です。

▲2六角に後手は歩切れなので△2四歩から動いてきましたが、▲同歩△2二飛に▲3七桂の活用が味がいいです。

最近の将棋は、先手であれば2九の桂馬が相居飛車や対抗形の将棋であまり活用する形にならないのが少し気になっていましたが、本来は攻め駒で使いたいです。

桂馬を跳ねてもかえって狙われやすいということだと思いますが、盤面全体で駒を活用すると駒組みに厚みがでてきそうです。

▲3七桂に△2四飛▲2五歩△2二飛に▲4四歩が大きな手です。

この展開は2六の角が活用できていて、△4二歩と受けても▲4五桂打で後手は角が取られてしまいます。

▲4四歩以下△4二飛▲7七桂△5三桂▲4五桂△同桂▲同飛△5三桂▲4八飛で、ソフトの評価値+808で先手優勢。

この手順は△4二飛として4筋を受けたのですが、次の▲7七桂が興味深いです。

▲7七桂では▲4三歩成や▲4五桂と4筋から動きたくなるのですが、捌き合いにいくと後手から△6六桂がうるさいので、大駒の交換をしない形で手を作っていきます。

▲7七桂は次に▲6五桂として6筋の位の歩を取りにいく手で、後手の6五の歩がいなくなるとだいぶ印象が違います。

よって後手は△5三桂と6筋の位を守ったのですが、今度は▲4五桂として桂馬を捌く形で以下△同桂▲同飛△5三桂▲4八飛で、3七の桂馬を持ち駒にして先手が指せるようです。

今度は先手は▲8五桂から動く手があり手の流れがいいと思います。

遊び駒を活用する手順が参考になった1局でした。