上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△3三同金とと金を取った局面。ソフトの評価値+81で互角。
早い段階から角交換をして先手が桂得の展開です。
対局中は駒得が大きく先手有利かと思っていたのですが、後でソフトで検討すると互角だったのが驚きでした。
先手の桂得より7八の角の働きがいまひとつなのが大きいようで、やはり大駒の働きは形勢判断の大きな要素の1つです。
実戦は△3三同金以下▲2五歩△同飛▲3七桂△2一飛▲2三歩で、ソフトの評価値+47で互角。

この手順は▲2五歩から▲3七桂として、△2七歩成を受けつつ遊んでいる2九の桂馬を働かせる手でこれが自然かと思っていました。
△2三同飛に▲4四歩と突いてどうかという展開ですが、後手も△5六歩のような捌き合いになっていい勝負のようです。
この▲2五歩はソフトの候補手の1つだったのですが、ソフトは盤面の右側の捌き合いより別のことを考えていたようでした。
捌き合いになると桂得くらいではいい勝負で、逆に後手に駒損を回復されると振り飛車特有のゆっくりした展開になる可能性が高いと思ったのかもしれません。
▲2五歩では▲6五歩がありました。
▲6五歩△同銀▲4七金△2七歩成▲6八飛で、ソフトの評価値+78で互角。

この手順は、長時間考えても多分浮かばないと思っています。
居飛車対振り飛車の対抗形は、お互いの飛車が近い筋で向き合うことが多いので、どちらの飛車が相手の陣地に入って龍を作るかというのが形勢判断の大きなポイントになります。
よって自分は飛車を縦に使う将棋を意識しやすいのですが、この手順は2八の飛車を▲6八飛と横に使う指し方で、2筋は受けずに6筋に戦いの争点を求める手順です。
この指し方は、飛車を横に使うので普段から振り飛車を指していれば見えやすいのかもしれませんが、居飛車側は少し浮かびにくいです。
直接的に飛車を横に移動するのでなく、▲6五歩△同銀と細工をして▲4七金と守りの金を玉と反対側に移動してから飛車を横に移動するのが盲点です。
直接的に▲6八飛が銀取りなら見えやすいですが、▲6五歩と▲4七金と▲6八飛の組み合わせは難しいです。
▲6八飛に△7四銀なら▲8六桂△8五銀▲6五飛△8四歩▲5五銀で、ソフトの評価値+236で互角。
この手順は△7四銀には▲8六桂と駒得した桂馬を打てるのが大きく、△8五銀には▲6五飛から▲5五銀で先手まずまずのようです。
▲6八飛に△5四銀なら▲3四歩△同金▲6四飛△同歩▲5三桂で、ソフトの評価値+141で互角。
この手順は△5四銀と中央に銀を引いた手に▲3四歩と叩く手で、取っても逃げても後手は少し味が悪い形です。
△3四同金には▲6四飛から▲5三桂も浮かびにくい手で、△6二金と逃げれば▲3二角と打つ狙いです。
▲3四歩には△4三金と逃げて以下▲5六歩でどうかという形ですが、後手のと金と飛車が働かないような展開にするのが大事なようです。
指し手全体としては結構難しいと思います。
対抗形で飛車を横に使う筋も考えるのが参考になった1局でした。