桂頭をどのように受けるか

上図は、横歩取り△3三角型からの進展で△5四角と打った局面。ソフトの評価値+465で先手有利。

△5四角は横歩取りでよく出る筋で、次の狙いは△7六歩で桂馬を取る狙いです。

また△8七角成の筋もありこの場合は▲8五歩があってうまくいきませんが、ちょっとした形の違いでは成立することもあります。

とりあえず△7六歩をどうやって受けるかが難しい局面です。

実戦は、△5四角以下▲7六角△同角▲同飛△5四角▲8六飛△同飛▲同歩△7六歩▲8五桂△6五桂で、ソフトの評価値+46で互角。

この手順の▲7六角は敵の打ちたいところに打ての格言に沿った手で、以下△同角▲同飛に再度△5四角が飛車取りになります。

そこで▲2六飛と逃げると先手が手損で最初の局面になり△7六歩がありますので、この場合は▲8六飛と飛車をぶつけます。

後手の持ち駒に歩が2枚あれば△8五歩▲2六飛△7六歩がありますが、歩が1枚しかないので△8五歩に▲2六飛で△7六に歩が打てません。

よって後手も飛車交換をして△7六歩と打ちますが、▲8五桂に△6五桂の桂馬の跳ね違いでどうかという展開です。

△6五桂の局面は後手は歩切れですが、次に△7七歩成から銀と桂馬の交換になりそうなのでいい勝負のようです。

ただし、最初の局面から先手の評価値がだいぶ下がっているので、まだいい指し方があったようです。

▲7六角では▲2二歩がありました。

▲2二歩△同金▲7四歩△同飛▲2四歩で、ソフトの評価値+402で先手有利。

この手順はかなり難しいです。

▲2二歩は部分的にある壁金にする筋ですが、△同金とされても▲6六角と打った手が7五に歩がいるため両取りににはなりません。

しかも歩切れだった後手に歩を渡すので少し指しにくいですが、先手に歩が5枚もあるので1枚くらい捨てるのは効果的なのかもしれません。

△2二同金に▲7四歩も筋で△同飛とさせることで将来▲5六角から▲7四歩の狙いがあります。

しかし△7四同飛にそこで▲2四歩と打つのが全く見えにくいです。

▲2四歩の意味は次に▲2三歩成がありますので普通は△同歩ですが、△2四同歩とさせておくと何かの時に▲2四飛と飛び出した形が▲2二飛成の筋と▲5四飛と飛車と角の交換を狙うこともあります。

▲2四歩に△7六歩なら▲2三歩成△7七歩成▲同銀△6五桂▲7五歩△同飛▲2二と△7七桂成▲3二とで、ソフトの評価値+527で先手有利。

この手順は、後手は▲2四歩に△7六歩の攻め合いですが、▲2三歩成の方が厳しいようで先手が指せるようです。

▲2四歩に△同歩なら▲5六角△7六飛▲7四歩△8五桂▲7三歩成△同銀▲6六歩で、ソフトの評価値+554で先手有利。

この手順は、▲5六角から▲7四歩ですが、後手も△7六飛から△8五桂が手筋で▲同桂なら△7八飛成で金を抜かれます。

この場合は▲7三歩成△同銀と少し形を崩してから▲6六歩と自陣に手を戻し、角を攻防に使って柔らかく指すのがいいようです。

桂頭をどのように受けるかが参考になった1局でした。

桂頭に空間をあけずに指す

上図は、横歩取り青野流からの進展で△6二金と6一の金が上がった局面。ソフトの評価値-62で互角。

横歩取りで持久戦模様になると3四にいた飛車が歩越し飛車になりやすく、本局もそのような展開になりました。

先手は1歩得ですが、飛車が活用できるかが鍵です。

実戦は△6二金以下▲3五歩△7三桂▲5六飛△8一飛で、ソフトの評価値-179で互角。

この手順は、▲3五歩として△同角とされる筋はありますが、先手の飛車の動ける範囲を広げた手です。

以下▲5六飛として△8一飛とお互いに陣形を整える手で互角のようですが、先手からは動くような筋の手がありません。

現在は5六に飛車がいるので3六の地点を守っていますが、後手からいつでも△3六歩と桂頭を狙う手があります。

また後手から△2四銀から△3五銀を狙うような手もありそうです。

対局中は▲3五歩はそんなに悪い手ではないと思っていましたが、少し突くのが早かったかもしれません。

▲3五歩では▲7六飛がありました。

▲7六飛△7二飛▲8六飛△8二飛▲7六飛△8五歩▲7五歩で、ソフトの評価値-8で互角。

この手順の▲7六飛は△7五歩と位と取られるのを避けた手です。

後手に7筋の位を取られるといつでも△7六歩から桂頭を狙う筋があります。

▲7六飛に△7二飛として次に△7五歩を狙いますが、再度▲8六飛してに△8二飛にまた▲7六飛します。

後手は△7二飛とすると千日手模様になるので△8五歩と手を変えますが、そこで▲7五歩としてどうかという展開です。

▲7五歩に△同歩なら▲同飛△7四歩▲8五飛で、ソフトの評価値+50で互角。

この手順は後手はおとなしく指した展開ですが、▲7五飛から▲8五飛とする形は先手の飛車が軽くなります。

▲7五歩に△8四飛なら、▲7四歩△同銀▲7五歩△6三銀▲4六歩で、ソフトの評価値-30で互角。

この手順は、後手は△8四飛と浮いて▲7四歩に△同銀として対抗する手ですが、▲7五歩と位を取って▲4六歩で自陣を整備する展開です。

これらの手順は△8五歩と突いたことで▲7五歩が生じたケースですが、△8五歩を保留されるとまた先手も指し手が難しいです。

このあたりは歩越し飛車で飛車が使いにくいのと、両方の桂馬を跳ねてかつ先手の金駒が前に進んでいないので桂頭を狙われやすいのが課題です。

桂頭に空間をあけずに指すのが参考になった1局でした。

後手の飛車を目標に手厚く指す

上図は、角換わりからの進展で▲6六銀と7七の銀が上がったのに対して△8六歩と突いた局面。ソフトの評価値+779で先手有利。

先手は右玉に対して後手は棒銀から9筋で銀と香車を交換した展開で、後手は飛車を働かす意味で△8六歩と突いた局面です。

次に△8七歩成があるので先手がどう受けるかという局面ですが、▲8六同歩としても後手の攻め方が分かっていませんでした。

実戦は、△8六歩以下▲同歩△4四角▲4五歩△2六香で、ソフトの評価値+346で先手有利。

この手順は、△8六歩と後手の飛車を軽くしてから△4四角と狙いの角を打って▲4五歩の催促に△2六香とB面攻撃をする展開です。

右玉に近いところを攻める△4四角から△2六香はこの戦形だとよく出る筋ですが、このタイミングでは見えていませんでした。

これでも先手有利のようでソフトの候補手の1つでしたが、推奨手は▲7五銀でした。

△8六歩以下▲7五銀△8二飛▲8三銀で、ソフトの評価値+754で先手有利。

この手順は、▲7五銀と飛車を責める手ですが、銀が7筋にいくと少し働きが悪くなると思って指せませんでした。

▲7五銀に後手は飛車を下に下がるか横にいくかのどちらかですが、▲7五銀に△5四飛は▲4五銀△5五歩▲5六歩△6五飛▲7七桂で、ソフトの評価値+1178で先手優勢。

この手順は、▲4五銀から飛車を取れる形なので先手優勢です。

よって▲7五銀に△8二飛と引きますがそこで▲8三銀が少し重たい手です。

▲8三銀には△5二飛と逃げます。

▲8三銀以下△5二飛▲同馬△同金▲9二飛で、ソフトの評価値+878で先手優勢。

この手順は、△5二飛に▲同馬から▲9二飛として飛車と角を交換して飛車を打ち込む手です。

部分的には▲5二飛成と▲9八飛成の両取りですが、ここで後手も粘ります。

▲9二飛以下△8七歩成▲同金△8二歩▲9八飛成△8三歩▲9二龍△5一香▲8一龍で、ソフトの評価値+1020で互角。

この手順は、後手は△8七歩成から△8二歩と打って粘る手で、このような手を先手はうっかりしやすいです。

▲9八飛成では▲8二同飛成もありそうですが、△5一香▲7七桂△3五歩▲同歩△5四角で、ソフトの評価値+570で先手有利。

この手順は、▲8二同飛成とする手でこれでも先手有利ですが、8三の銀が盤面に残っているのが気になります。

よって△8二歩には▲9八飛成と香車を取って△8三歩と銀を取られますが▲9二龍から▲8一龍とすると駒割りは、先手の桂得で自陣に隙が少ないので先手が指せそうです。

後手の飛車を目標に手厚く指すのが参考になった1局でした。

銀を5段目に出て活用する

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△8四歩と突いた局面。ソフトの評価値+388で先手有利。

この局面は、後手は三間飛車で3筋の歩を交換しているのに対して、先手は居飛車穴熊を完成しています。

△8四歩と突いたのは将来△8三銀から△7二金の狙いですが、ここで先手がどう指すかという場面です。

対局中は△8三銀とさせてから動いた方がいいかと思い1手ためました。

実戦は△8四歩以下▲1八香△8三銀▲3五銀で、ソフトの評価値+309で先手有利。

この手順は、▲1八香として後手が△8三銀と上がって6一の金が離れ駒になったら▲3五銀と出る手です。

△8三銀と上がった形は、先手に桂馬があれば▲7五桂のような手があるので後手は△7四歩と突きたいところですが、▲3五銀と出て2筋から動く手をみせて先手が少し有利のようです。

ただし最初の局面では▲1八香はソフトの候補手には上がっておらず、推奨手は▲3五銀でした。

▲3五銀△8三銀▲2四歩△同歩▲同銀で、ソフトの評価値+540で先手有利。

この手順は、玉を囲ったら分かりやすく駒を前進させる▲3五銀です。

△8三銀は6一の金が離れ駒になるのですが、△8四歩と突いた手を活かした手です。

△8三銀には▲2四歩から▲2四同銀で2筋が突破できそうで先手有利のようです。

感覚的に▲2四同銀と出た形は少し銀が重たいと思っていたのですが、そうでもないようです。

▲2四同銀以下△3六歩▲同歩△6四角▲4六歩△3六飛▲3七歩△3一飛▲2三銀不成で、ソフトの評価値+899で先手優勢。

この手順は、△6四角の飛車取りには平凡に▲4六歩でいいようで、△3六飛には▲3七歩から▲2三銀不成で先手優勢です。

先手は銀が捌けてさらに飛車が成りこめれば圧倒的に先手優勢になりそうです。

後手は先手の銀を2筋まで出させるのはまずいので、出させない指し方をします。

▲3五銀以下△3四歩▲4六銀△8三銀▲5七銀△7二金▲2六飛△4五歩▲6六銀で、ソフトの評価値+352で先手有利。

この手順は、△3四歩に▲4六銀と引く手で以下銀を▲5七銀から▲6六銀と組み替える展開です。

▲6六銀とした形は銀を攻めにも守りにも選択できそうで幅広いです。

▲6六銀としてからは▲5五歩や▲2四歩を含みに手を進める感じです。

手の流れからいえばこの指し方が本格的だと思いますが、最初の局面から▲3五銀△3四歩に▲2四歩と突く手もありそうです。

▲3五銀△3四歩▲2四歩△3五歩▲2三歩成△3六歩▲同歩△同飛▲1二とで、ソフトの評価値+324で先手有利。

この手順は銀と香車の交換でやや先手が駒損ですが、飛車が成れそうなのでこの手順でも先手が指せそうです。

銀を5段目に出て活用するのが参考になった1局でした。

終盤は1手違いになる

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△9五桂と打った局面。ソフトの評価値+313で先手有利。

駒割りは飛車と銀銀の交換で先手が少し駒得です。

後手玉は薄いのですが、先手も攻め駒が少ないので攻めが繋がるかが微妙です。

先手玉は飛車2枚と桂馬で攻められていますが、金銀5枚の囲いで対抗できているようです。

ここで貴重な先手の手番ですが、どう指すかという局面です。

対局中は攻めることは全く考えておらず、受けに回りましたがかえって後手の攻めが早くなりました。

実戦は△9五桂以下▲7七金寄△6七歩▲同銀△6八歩で、ソフトの評価値+346で先手有利。

この手順の▲7七金寄は8七の地点をさらに補強したのですが、最初の局面では8七の地点は後手の攻めは9五の桂馬1枚に対して、先手の守りは8八の銀と7八の金の2枚なので、数の上では守りが上回っています。

よって▲7七金寄と補強しなくてもよかったようです。

それに対して後手は△6七歩と歩の小技を使ってきました。

▲6七同金寄とすれば1歩得して元の形に戻りますが、今度は後手の手番になるので▲6七同金寄とはしにくいです。

よって▲同銀としたのですが、そこでさらに△6八歩と歩の小技を仕掛けてきました。

金と銀の形を逆形にしたいかにも筋という手で、次に△6九歩成がありますが▲6八同金としても△8七歩成▲同金△同桂成▲同銀△7九飛成で先手玉が詰んでしまいます。

先手玉の守りは金銀5枚で囲っていても、少し形が崩れればつかまってしまうという典型です。

△6八歩には▲8四銀不成で先手が少しいいようでしたが、手の流れからここで▲8四銀不成とは指せず、実戦は▲4五歩△6九歩成でソフトの評価値-3676で後手勝勢。

これらは典型的に自滅のパターンです。

最初の局面の▲7七金寄で▲8四銀不成がありました。ソフトの評価値+719で先手有利。

この手の▲8四銀不成は受けでなく攻めに出る手で、次に▲8三銀成△同桂に▲7三角成が狙いです。

そのように進めば後手受けなしですが、ここで後手に攻める手があるかが気になります。

▲8四銀不成以下△8七歩成▲同銀△同桂成▲同金△6九飛成▲7八桂△8六歩▲8三銀成△同桂▲7三角成△7八龍▲同玉△8七歩成▲同玉△8六歩▲同玉△9五銀▲同馬△同桂▲8三飛で、ソフトの評価値+99986で先手勝勢。

この手順は、8七の地点で清算してから△6九飛成が△7八銀からの詰めろなので油断なりません。

先手は▲7八桂と敵の打ちたいところに打ての格言に沿った手で受けます。

後手は△8六歩と攻めを継続しますが、▲8三銀成から▲7三角成として後手玉はほぼ受けなしです。

ただし後手も△7八龍から△8七歩成とはっとする手があり、今度は先手玉が少し危なくなります。

以下▲8七同玉に△8六歩▲同玉に△9五銀も際どい攻めですが、先手は馬が利いていたので▲同馬から△同香に▲8三飛と打って以下詰みです。

これらの手順は先手がうまくいった例ですが、将棋は最後は一手違いになるようで、自分もこれくらい終盤で指せるようになりたいです。

終盤は1手違いになるのが参考になった1局でした。

▲3四飛型で使うか▲2六飛型で使うか

上図は、横歩取りからの進展で△4二銀と上がった局面。ソフトの評価値+100で互角。

後手は横歩取り△3三角型で、△3三角と上がると先手は▲2四飛とすることができず、2筋に回るためには▲3六飛から▲2六飛というルートになります。

それとは別の指し方で、3四の飛車のまま駒組みを進める指し方もありそうです。

実戦は△4二銀以下▲3六飛△8四飛▲2六飛△2三歩▲8七歩で、ソフトの評価値+105で互角。

この手順は、▲3六飛と引いて穏やかに指す手で先手は1歩得ですが、手損になっている展開です。

評価値を見てもそんなに変動していないので、自然な手の流れのようです。

先手は飛車を遠くから相手陣を見ている形なので、飛車が狙われやすい展開にはなりませんし、飛車は縦と横の両方の筋に使えそうです。

通常の横歩取り△3三角型は、後手は2筋に歩を使っていないのが多く、この局面は△2三歩と打って持ち駒の歩が1枚しかないので、少し損をしていると思っていたのですが、あまり影響はないようです。

最近の将棋では、後手から2筋に歩を打って傷を消すような指し方もあるようです。

そのような意味でいい勝負のようです。

また▲3六飛では▲3六歩もありそうです。

▲3六歩△4一玉▲3七桂△5一金で、ソフトの評価値+61で互角。

この手順は、3四の飛車のまま▲3六歩から▲3七桂とする手で3三に角がいるので、桂馬を活用していつでも▲4五桂の筋を見るのもありそうです。

後手は3二の金が浮いているので△4一玉から△5一金とするのは、この戦形でよく出てきそうです。

どちらかというと、こちらの指し方の方が力がいる指し方のように思います。

理由は3四の飛車を活用するのが結構難しいというのがあって、飛車の動ける範囲が狭いので後手に狙われやすいのと、早めに3七桂を跳ねているので持久戦模様になりにくいということです。

どちらかというと急戦模様の指し方でうまく手を作ればいいのですが、相手も用心してくるので簡単ではないです。

歩越し飛車は飛車が使いづらいので、場合によっては飛車と角を交換するような手もあるかもしれません。

ほんとは3四の飛車のまま駒組みを進めば手損は解消されるので一番いいのですが、歩越し飛車になりやすいのでこのあたりが難しいです。

飛車を▲3四飛型で使うか▲2六飛型で使うかが参考になった1局でした。

辛抱するもあまりよくならない

上図は、横歩取り青野流からの進展で△2一飛と8一の飛車が回った局面。ソフトの評価値-412で後手有利。

この局面は駒の損得はなく先手の1歩得ですが、先手の5五の飛車の働きがいまひとつなのに対して、後手は5四の角が2筋を3筋を狙っており、2三の銀が△3四銀とすると飛車も攻めに参加する形です。

そのような意味で後手が少し指しやすいようです。

先手はあまり攻めの態勢になっておらず、金と銀が低い形なので飛車と角と桂馬を使った攻めしかありません。

実戦は▲8六歩△3四銀▲8五桂△同桂▲同飛△8四歩▲同飛△4四桂で、ソフトの評価値-943で互角。

この手順は、▲8六歩と突いてから▲8五桂として桂馬を活用する手ですが、桂馬を交換してから△8四歩と打って▲同飛に△4四桂と打つのが細かいです。

△8四歩と打った意味は▲同飛とすれば一時的に先手の飛車の働きが悪くなります。

8五の飛車であれば飛車の横利きで受けにも役立ちますが、8四の飛車であれば飛車の横利きはないです。

そのような意味で△8四歩には▲5五飛と辛抱した方が良かったようですが、それでも先手が指しにくいです。

このような展開になると8六の歩を突いたのが、かえって飛車の動きを狭くした感じです。

△4四桂の局面では、▲4六桂や▲5五桂のような筋はありますが、△3六桂と飛ばれる方が厳しいです。

▲8六歩では▲8五桂がありました。

▲8五桂△3六角▲7三桂成△同金▲7七銀△8四歩で、ソフトの評価値-465で互角。

この手順は、単に▲8五桂と跳ねて桂馬の交換を狙う手です。

後手は△3六角として、桂馬を交換して3六の角が移動すれば△3六桂があります。

先手は桂馬を交換してから▲7七銀と遊んでいる銀を活用しますが、△8四歩として8筋に飛車が回る手を防いだ展開です。

先手の5五の飛車が歩越し飛車で歩を使った攻めができません。

3筋に歩が使えそうなので▲3五飛と回る手はありますが、△4五角▲4六歩△3四銀で、ソフトの評価値-1002で後手優勢。

また△8四歩に▲5六飛は△4五角▲8六飛△3六桂があります。

よって先手はこれ以外の手を選ぶことになりそうですが、7七の銀が攻めに役立っていないのもあり、先手の手が単調な感じです。

辛抱するもあまりよくならないのが参考になった1局でした。

攻めの銀に玉を近づけて受ける

上図は、角換わりの進展から△4二金右と5二の金が寄った局面。ソフトの評価値+159で互角。

後手が棒銀に対して先手はまだ居玉で、後手はいつでも△9五歩の筋や△7四歩から△7三銀として△6四銀から△7五歩のような仕掛けがあります。

実戦はここで▲4八玉と右玉に構えたのに対して、後手は△9五歩▲同歩△同銀と仕掛けてきました。

自分の感覚では▲4八玉はそんなにおかしな手ではないと思っていたのですが、ソフトの候補手にも上がっていませんでした。

ソフトの推奨手は▲6八玉でした。

▲6八玉△9五歩▲同歩△同銀▲同香△同香▲4五桂△4四銀▲6一角で、ソフトの評価値+615で先手有利。

この手順の▲6八玉は、後手の攻めの銀に近づく手で自分の感覚では少し指しづらいと思っていたのですが、堂々とした手です。

後手は分かりやすく9筋から仕掛けてきて銀と香車の交換になりますが、▲4五桂△4四銀▲6一角と打った局面は、先手の陣形に隙がなく△9八香成としても、次の△8九成香には▲同飛があります。

▲6一角△9八香成▲8三銀△6二飛▲7二角成△同飛▲同銀不成△8九成香▲5一飛△4一香▲8九飛で、ソフトの評価値+647で先手有利。

この手順は、▲6一角に△9八香成としたときに▲8三銀が手厚い手です。

△6二飛と逃げた時に▲7二角成がうまい手で、これを▲7二銀成とすると△6一飛▲同成銀△6五角で、ソフトの評価値+200で互角。

この手順の▲7二銀成から▲6一成銀では、銀の働きがいまひとつです。

よって▲7二角成から飛車と角を交換して先手が指せるようです。

また後手は△9五歩では△7四歩もあります。

▲6八玉以下△7四歩▲4五桂で、ソフトの評価値+194で互角。

この△7四歩は将来7筋から戦いをおこす手ですが、▲4五桂と単騎で跳ねるのが少し意外でした。

△7四歩と突いた瞬間は先手から▲5五角のような筋はありますが、簡単ではありません。

▲4五桂△4四銀▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲2九飛△7五歩▲3五歩で、ソフトの評価値+172で互角。

この手順は、△4四銀と桂先の銀で手堅く受けた展開に2筋の歩を交換して▲2九飛とする展開です。

後手はあまりゆっくりできないので△7五歩と仕掛けますが、▲3五歩としていい勝負のようです。

▲3五歩に△同歩なら▲6六歩と手を戻して、後手の攻めてもらって歩がたくさん入れば▲3三歩のような感じです。

▲4五桂△2二銀▲6六銀△4四歩▲5五角△7三銀▲4四角△6四銀▲5五銀で、ソフトの評価値+358で先手有利。

この手順は、△2二銀から△4四歩で桂馬を取りにいった手ですが、▲6六銀から▲5五角として▲4四角とすると簡単には桂馬は取られずに、最後の▲5五銀とぶつければ先手が指せるようです。

攻めの銀に玉を近づけて受けるのが参考になった1局でした。

終盤で飛車が移動して即詰み

上図は、相掛かりからの進展で△3三同玉と成銀を取った局面。ソフトの評価値+811で先手優勢。

先手は持ち駒に角と金と桂馬があるので▲4五桂からの寄せがありそうな局面です。

ただし、即詰みはなさそうでどうするか展開ですが、後手も持ち駒が豊富にあって6五の角が攻防に利いているので少し複雑です。

実戦は△3三同玉以下▲4五桂△4三玉▲2四飛△7九銀で、ソフトの評価値-99973で後手勝勢。

この手順の▲4五桂の王手は自然な手ですが、△4三玉に▲2四飛が悪かったです。

部分的には▲2三飛成からの詰めろですが、この瞬間に△7九銀がありました。

後手も受けがなさそうなので攻めるとすればこの筋になるのですが、なんとこの手から即詰みだったようです。

2筋は2四に飛車がいるので不詰みかと思っていたのですが、そうではなかったようです。

実戦は、△7九銀以下▲同玉△7八銀▲同金△同歩成▲同玉△7六香▲6九玉△7八香成▲5九玉△6八金▲4九玉△5八金打以下詰みです。

この手順は、△7九銀と捨ててから△7八銀として清算すると後手の持ち駒に金が2枚入ることになるので、先手玉が寄せやすくなります。

なお△7八銀に▲6八玉と逃げるのは△6七銀成▲同玉△5五桂以下で、後手の持ち駒に金銀銀桂歩があるので詰みです。

△7九銀から清算する筋は手数はかかりますが、並べ詰みのようです。

なお最初の△7九銀に▲5九玉としたほうが複雑だったのですが、△5八銀が気がつきにくい手です。ソフトの評価値-99977で後手勝勢。

後で△7九銀には▲5九玉で不詰みだったのではと思っていたのですが、△5八銀がありました。

△5八銀では普通は△6八銀打と銀を打つ筋なのですが、▲4九玉△5八銀▲3九玉で、金銀桂桂歩では2四に飛車がいるので、不詰みのようです。

最後の図面の△5八銀と捨てるのは意味が少し分かりづらいのですが、▲同玉でも▲同金でも後手の攻め駒に近づけた形にして駒を清算しやすくするためです。

△5八銀に▲同金なら△6八銀打で、▲4八玉なら△3八金で詰みなので▲同金とします。

△5八銀▲同金△6八銀打▲同金△同銀成▲同玉△7八金があります。

△7八金以下▲5九玉なら△5八歩があって、▲同玉なら△4七銀以下詰みです。

また△7八金に▲同金なら△同歩成▲同玉△7六香▲7七歩△同香成▲同玉△8七飛成▲6八玉△7八金以下詰みです。

また△5八銀に▲同玉なら、△6九銀▲4九玉△5八金で、▲3九玉△4八金▲2八玉△3八角成▲1七玉△2七金▲同玉△同馬▲同玉△3八銀▲3七玉△4七飛▲2八玉△2七飛成までで詰みです。

よって最初の局面では△7九銀を防ぐ意味で2九の飛車はそのままにして、▲4五桂△4三玉▲5三角などで、△2九角成なら▲4二金で詰みを狙うような感じだったようです。

終盤で飛車が移動して即詰みなのが参考になった1局でした。

遊び駒を活用する手順

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△5四歩と突いた局面。ソフトの評価値+286で互角。

後手の構えが少し珍しいですが、金と銀を密集させて5筋と6筋が手厚いです。

その反面、8筋と9筋がやや薄い形でここで先手がどのように指すかという局面です。

実戦は▲9五歩△同歩▲8四桂△同銀▲6四歩△同銀▲同角△4一飛で、ソフトの評価値+75で互角。

この手順は9筋の歩を突き捨ててから▲8四桂と打つ手で、△8二玉と逃げれば▲9二歩という展開で、後手玉が守り駒から離れるので先手が指しやすいです。

よって後手は△8四同銀としますが▲6四歩で後手の銀が死ぬ形で、以下△同銀▲同角△4一飛という展開です。

先手は銀と桂馬の交換で少し駒得になってこの局面は先手が良くなったかと思っていたのですが、△4一飛と引いて▲9一角成を受けられると意外と大変です。

先手は駒得といっても9筋の歩を突き捨てているので、どこかで△9六歩と逆用されることもあるので思ったほど成果が上がっていないかもしれません。

また6五の歩の位も大きく、将来△6六桂のような手もあって先手としてもうるさい形です。

▲9五歩では▲2六角がありました。

▲2六角△2四歩▲同歩△2二飛▲3七桂△2四飛▲2五歩△2二飛▲4四歩で、ソフトの評価値+699で先手有利。

この手順は▲2六角として角を活用する手です。

▲2六角に後手は歩切れなので△2四歩から動いてきましたが、▲同歩△2二飛に▲3七桂の活用が味がいいです。

最近の将棋は、先手であれば2九の桂馬が相居飛車や対抗形の将棋であまり活用する形にならないのが少し気になっていましたが、本来は攻め駒で使いたいです。

桂馬を跳ねてもかえって狙われやすいということだと思いますが、盤面全体で駒を活用すると駒組みに厚みがでてきそうです。

▲3七桂に△2四飛▲2五歩△2二飛に▲4四歩が大きな手です。

この展開は2六の角が活用できていて、△4二歩と受けても▲4五桂打で後手は角が取られてしまいます。

▲4四歩以下△4二飛▲7七桂△5三桂▲4五桂△同桂▲同飛△5三桂▲4八飛で、ソフトの評価値+808で先手優勢。

この手順は△4二飛として4筋を受けたのですが、次の▲7七桂が興味深いです。

▲7七桂では▲4三歩成や▲4五桂と4筋から動きたくなるのですが、捌き合いにいくと後手から△6六桂がうるさいので、大駒の交換をしない形で手を作っていきます。

▲7七桂は次に▲6五桂として6筋の位の歩を取りにいく手で、後手の6五の歩がいなくなるとだいぶ印象が違います。

よって後手は△5三桂と6筋の位を守ったのですが、今度は▲4五桂として桂馬を捌く形で以下△同桂▲同飛△5三桂▲4八飛で、3七の桂馬を持ち駒にして先手が指せるようです。

今度は先手は▲8五桂から動く手があり手の流れがいいと思います。

遊び駒を活用する手順が参考になった1局でした。