上図は、角換わりからの進展で△4三金と3三の金が寄った局面。ソフトの評価値+565で先手有利。
駒割りは、角と銀の交換で先手が駒得ですが歩切れです。
先手は穴熊に囲っていますがそんなに強い穴熊ではなく、後手は右玉で金と銀が集まっており手厚い陣形です。
△4三金と寄った局面は、先手は2枚の角と5三の銀と6六の歩の攻めの拠点があるので、ここで継続手があれば先手が指せそうです。
実戦は▲6五歩と桂馬を取ったのですが、これがまずかったようです。
▲6五歩以下△4二金▲同銀不成△6六角▲8八金打△8六歩で、ソフトの評価値-255で互角。

この手順の▲6五歩は桂馬を取って自陣を少し緩和した手に△4二金▲同銀不成と進みました。
部分的には角と金桂の2枚替えで先手が駒得ですが、△6六角が厳しく▲8八金打で先手の戦力が落ちた時に△8六歩とされると後手の駒が働いてきた感じです。
先手の3六の角の働きがいまひとつなのに対して、後手の飛車と角の働きがよく上部が手厚いです。
形勢は意外もまだ互角だったようですが、対局中はだいぶ先手が悪くなったと思っていました。
▲6五歩では▲6四銀成がありました。ソフトの評価値+413で先手有利。

▲6四銀成はやや働きの悪い銀を捨てる手ですが、歩切れを解消して▲6五歩と桂馬を取った時に後手の駒にあたる意味があります。
▲6四銀成以下△同銀引▲同角成△同玉▲6五歩△同玉▲6六歩△6四玉▲6五銀△7三玉▲7五桂で、ソフトの評価値+568で先手有利。
この手順は、▲6四銀成から▲6四同角成と角と銀を捨てる手で、部分的には角銀と銀桂の交換で実質角と桂馬の交換です。
しかし▲6五歩△同玉から▲6六歩と玉頭を叩く手があって、以下△6四玉に▲6五銀と打てば上部を手厚い形になって先手もなんとか手になっているようです。
このような展開になれば4二の角と5三の銀が捌けた感じで、後手より先手の上部が手厚くなっているようです。
玉頭戦は厚みが大事なのが参考になった1局でした。