馬を作って桂馬を取りにいく

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△4六同歩と飛車を取った局面。ソフトの評価値+428で先手有利。

駒割りは飛車と角の交換で先手が少し駒損ですが、後手の4四の金が浮いていてここで先手の手番なので先手が少し指しやすいみたいです。

攻める形ですがどこに角を打つかという局面です。

実戦は、▲3一角△1二飛▲5三角成△5四金▲4三馬△1三桂で、ソフトの評価値+148で互角。

この手順は、▲3一角から▲5三角成と4四の金を馬で狙う展開ですが△5四金が馬取りで金を自陣に寄せる味のいい手で、▲4三馬に△1三桂も1筋の歩を突いた効果で桂馬を逃げる展開です。

後手は離れ駒がなくなったので陣形がすっきりしており、先手は▲5五歩とすれば金取りですが△6四金とさらに玉に金を寄せることになります。

形勢は互角のようですが、振り飛車側からすると遊んでいる金を手順に寄せて、その後は飛車を下ろしてからじっくり攻める振り飛車らしい展開です。

先手玉は堅いですが手を作るのが少し大変です。

▲3一角では▲5三角がありました。

▲5三角△5四金▲3一角成で、ソフトの評価値+287で互角。

この手順は、▲5三角と直接4四の金を狙う手で△5四金に▲3一角成とする手です。

▲3一角成とすると飛車取りなので、普通は後手は飛車が逃げます。

▲3一角成以下△6二飛▲5五歩△6四金▲2一馬△5九飛▲5三銀△6一飛▲4三馬△8一飛▲6九金打△2九飛成▲5六桂で、ソフトの評価値+711で先手有利。

この手順は、△6二飛に▲5五歩と金取りになるのも味がよく△6四金に▲2一馬で桂得になります。

桂馬が入ると攻め筋が増えてきますので、手が広がります。

後手も△5九飛と飛車を下ろして攻め味とつけますが、その後の▲6九金打が気がつきにくい手です。

▲6九金打は金と銀が3枚で守ってそこそこ固い囲いにさらに金を埋める手ですが、△2九飛成に▲5六桂が取った桂馬を攻めに使う手です。

このような展開になると、2一の桂馬が5六に使えるので先手てしては満足です。

実戦の▲3一角と▲5三角の違いは2一の桂馬が取れるかどうかの違いで、桂馬が取れればそれを攻めに使えるのが大きいです。

ちょっとした角の打ち場所で形勢はだいぶ違うようです。

馬を作って桂馬を取りにいくのが参考になった1局でした。