玉のコビンをあけてから角を使う

上図は、後手ゴキゲン中飛車からの進展で▲8四銀と打った手に△8二玉と8三の玉が引いた局面。ソフトの評価値+2339で先手勝勢。

お互いの攻め駒が相手玉に迫っている形で、どちらの玉も危ない形ですがまだどちらも即詰みはありません。

ここで先手の手番ですが、先手の攻めの方が少し足らない形かと思っていました。

後手玉へのうまい詰めろがかかりにくいということですが、この局面が先手勝勢だったのは全く分かっていませんでした。

対局中は先手が少し悪いと思っていたくらいです。

実践は△8二玉以下▲5五角△5三飛▲同銀成△7四銀で、ソフトの評価値-1597で後手優勢。

この手順の▲5五角は▲7三銀右成からの詰めろですが、そこで後手が△5三飛が豪快な手です。

△5三飛は7三の地点の受けに効いていますので▲同銀成としますが、この手も次に▲7三角成△同桂▲8三飛以下の詰めろになっています。

最初は△5三飛はありがたいと思っていたのですが、▲同銀成に△7四銀がありました。

この△7四銀は▲7三角成△同桂に▲8三飛に△同銀とするを受けの手で、同時に△6九歩成以下の先手玉への詰めろになっています。

詰めろの手順は、△6九歩成▲7七玉△6五桂▲8六玉△8五銀打▲9七玉△9六金までで詰みです。

よって△7四銀は詰めろ逃れの詰めろになっています。

△7四銀に実戦は▲7三角成から迫りましたが、少し足らないようです。

▲5五角では▲7四歩がありました。ソフトの評価値+3044で先手勝勢。

この手順の▲7四歩は次に▲7三歩成からの詰めろです。

詰めろの手順は▲7三歩成△同桂▲同銀右成△7一玉▲8二角△8一玉▲9一角成△同玉▲8三桂△8一玉▲8二香△9二玉▲9三銀成まで詰みです。

この手順は6六の角のラインが何気に詰み筋に役立っています。

またこの手順の△7一玉のところで△8一玉と逃げても、▲7二角△同金▲同成銀△同玉▲7三歩△8一玉▲7二金△9二玉▲9三銀成まで詰みです。

よって▲7四歩には後手は普通は△同歩とします。

△7四同歩以下▲5五角△6九歩成▲7七玉△7二銀▲7三角△7一玉▲5一角成△同金▲7三歩で、ソフトの評価値+4408で先手勝勢。

この手順の△7四同歩とさせて▲5五角とすれば、今度は△5三飛としても▲同銀成が王手になるのが大きいです。

後手は△6九歩成をいれてから△7二銀と受けますが、▲7三角が厳しく△同桂としても▲同銀不成で先手の駒の数が多いので以下即詰みです。

▲7三角に△7一玉とすれば即詰みはありませんが、▲5一角成から▲7三歩が詰めろで1手1手のようです。

手順の△6九歩成に▲7七玉の形は先手の上部が手厚いので、思ったよりしっかりしているようです。

玉のコビンをあけてから角を使うのが参考になった1局でした。