例外的に守りの銀を攻めに使う

上図は、先手が矢倉模様から2筋で角交換をして駒組みが進んだ展開で、△5四銀と上がった局面。ソフトの評価値-25で互角。

後手は腰掛銀にしたのに対して、先手は序盤で▲7九角から▲5六歩の組み合わせで2筋から角交換をしたので5六に歩がいる形です。

普通は5筋の歩を突いていると、角交換をすれば相手からの角の打ち込みが生じやすいのであまりよくありません。

現局面ではまだ後手からの角の打ち込みはありませんが、先手の駒組みが進むと△5七角とか△3九角とかの筋があります。

実戦も4八の銀が少し使いづらい形なので、攻めの幅を広げる意味で▲6六銀と上がりました。

△5四銀以下▲6六銀△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△8一飛で、ソフトの評価値-22で互角。

この手順は、▲6六銀と上がって将来▲5五歩や▲5五銀とぶつける味をつけた手ですが、反面8筋が弱くなるので後手は8筋の歩を交換します。

普通は、守りの銀を上部に上がって後手に飛車先の歩を交換されるのは先手が損で、対局中も少し大局観がおかしかったかなとは思っていましたがソフトの推奨手でした。

▲6六銀以外に手が浮かばなかったので結果オーライという感じです。

ただし、実戦の△8一飛に▲8八玉と上がったのがあまりよくなかったようで、ここは▲4五歩と突くべきだったようです。ソフトの評価値-22で互角。

実戦の▲8八玉がなぜよくなかったというのは、▲8八玉には△9五歩があったようで以下▲9五同歩△9六歩が気になる筋です。

△9六歩に▲同香が普通ですが、以下△8五角▲9七玉△9六角▲同玉△9五香▲同玉△9三香▲9四歩△8五飛▲9六玉△9四香で詰みです。

これは後手のうまくいきすぎですが、飛車と香車の組み合わせで先手玉と詰めるのはたまに出てきます。

▲8八玉と▲6六銀との組み合わせであまり囲いとしては強くないのと、後手から攻めのあたりが強くなるので▲7九玉型で駒組みをした方がよかったようです。

よって△8一飛には▲4五歩として数手前に▲6六銀とした手を活かす展開です。

▲4五歩に△同歩なら▲5五銀で、ソフトの評価値±0で互角。

この展開は△4五同歩とした手に▲5五銀とぶつけて▲6六銀から銀交換を目指します。

銀を交換すれば▲6三銀△同金▲7二角のような狙いが生じます。

▲5五銀には△同銀▲同歩△6三銀で、ソフトの評価値-41で互角とまだこれからの将棋のようですが、このような展開なら▲6六銀とした手は筋が通っているようです。

例外的に守りの銀を攻めに使うのが参考になった1局でした。