終盤でどのように粘るか


上図は、相矢倉からの進展で△9六香と打った局面。ソフトの評価値-334で後手有利。

駒割りは飛香と金銀でいい勝負のようで、先手は▲7三角成と桂馬を取った手に後手は飛車を逃げずに△9六香と打った展開です。

△9六香は詰めろで▲8二馬とすると△7八飛▲同金△同桂成▲同玉△6九銀▲6八玉△5八馬▲7九玉△7八金まで詰みです。

この手順は8六に桂馬がいるので清算して△6九銀から詰みです。

後手玉はまだ全然詰まない形なので、先手は詰めろを防ぐ一手です。

実戦は▲8六銀△9九香成▲同玉△9六香▲9七香△8六歩で、ソフトの評価値-2314で後手勝勢。

この手順は▲8六銀と受けたのですが、後手は△9九香成が次に△9八飛▲7七玉△8八銀▲7八玉△8九銀成▲7七玉△8八飛成までの詰めろです。

よって先手は▲9九同玉としたのですが、△9六香に▲9七香に△8六歩が次に△8八銀▲同玉△8七歩成▲7九玉△8八とまでの詰めろです。

後手の3六の馬が6九に利いているので先手玉が寄ってしまいます。

△8六歩には▲8二馬△8七歩成▲1三銀とする手はありますが、△8七歩成に対する受けが難しいので後手玉が寄らなければ後手勝勢です。

▲8六銀はだいぶ悪い手だったようで、後手は自然な手が詰めろの連続で勝勢になった感じです。

▲8六銀では▲8六歩がありました。

▲8六歩△同歩▲8二馬△8七銀▲7九玉△9九香成で、ソフトの評価値-288で互角。

この手順は、▲8六歩と詰めろを消す手で△同歩に▲8二馬が際どいタイミングで飛車を取る手ですが、先手玉に即詰みはありません。

後手は△8七銀と抑えてから△9九香成とする手で、次に△8九成香▲同玉△9七桂▲7九玉△8九飛の詰めろです。

△9九香成の局面は先手にほとんど受けがないようで、△9九香成に▲6九金としても△8九成香▲6八玉△7八銀成▲同玉△8七歩成▲同玉△6九馬▲7八銀△8四香▲8五歩△8八金以下手数はかかりますが詰みです。

よってこのような局面になると先手は後手玉に迫って、あわよくば詰めろを消すような展開にするしかなさそうです。

△9九香成以下▲1三銀△同桂▲同歩成△同玉▲1一飛△1二香▲1四歩△同玉▲1二飛成△1三銀▲2六桂△同馬▲3七桂で、ソフトの評価値-257で互角。

この手順は▲1三銀から清算して▲1一飛と打つ手で、上部に脱出される可能性もありますが、8二に馬がいるのでそれを頼りに攻めます。

△1三銀の合い駒に▲2六桂と捨ててから▲3七桂と迫るのが参考になる手で、後手の3六の馬を2六に移動させることで、先手玉の詰めろが消えています。

なお▲3七桂は次に▲2四金△同歩▲2三銀の詰めろです。

このあたりはかなり難しくここからも簡単ではありませんが、先手の考え方は単に受けるのでなく攻めることで後手の3六の馬を移動させて詰めろを消すという考えです。

形勢は互角のようですが、このような終盤でどこまで粘れるかというのが大事みたいです。

終盤でどのように粘るかが参考になった1局でした。