危ない玉形でも攻め合いにする


上図は、相掛かりからの進展で△2九飛と打った局面。ソフトの評価値-50で互角。

駒割りは桂馬と香車の交換でほぼ互角です。

先手は馬ができており▲2一馬と桂馬が取れる形ですが、後手の△2九飛もなかなか厳しく次に△6九角のような狙いがあります。

対局中は攻め合いにでるか受けに回るか迷いましたが、龍ができる形の攻め合いは危険と思い受けに回りました。

実戦は△2九飛以下▲3九香△2三飛成で、ソフトの評価値-273で互角。

この手順は▲3九香と1段目に香車を打って後手の飛車の利きを止めましたが、△2三飛成と自陣に龍を引っ張って▲2一馬を防ぐ形です。

先手陣が少し安全になったとはいえ香車を受けに使ったのはやや不本意で、本来は攻めに使いたい香車です。

また後手の龍の働きがよく、一時的に受けに回ってもまた△2九龍と入る筋もあり、先手はあまりいい形ではありません。

実戦は△2三飛成に▲3四歩と突いたのが悪く、△3八歩▲同金△4五桂で、ソフトの評価値-652で後手有利。

この手順の▲3四歩はどこかで△3三桂を跳ねるのを防いだ手ですがやや甘く、後手は△3八歩から△4五桂が厳しかったようです。

▲3四歩では▲2四歩△同龍▲3四飛として、後手の龍を消すような指し方の方がよかったようですが、この手順も少し浮かびにくい手です。

▲3九香はソフトの4つの候補手にない手でした。

ソフトの推奨手は▲3九香で▲2一馬でした。

△2九飛以下▲2一馬△6九角▲同玉△4九飛成▲5九香で、ソフトの評価値-47で互角。

この手順の▲2一馬は桂馬を取ってさらに金取りになるので部分的には自然な手ですが、後手も△6九角から△4九飛成が強烈です。

頭の中ではこれも考えましたが、さすがに先手がまずいだろうと思ってそれ以上考えませんでした。

△6九角から△4九飛成まで一本道ですが、ここで▲5九香と合駒するのがやや盲点です。

一間龍の形なので安い駒を合駒するのは仕方ないですが、これをやむを得ず打つのでなく読み筋の中で打つのが少し考えにくいです。

▲5九香以下△5八金▲7九玉△5九龍▲8八玉で、ソフトの評価値+181で互角。

この手順は、手順に香車をただで取られて龍を活用されるので、ぱっと見で先手がいいところないようですが、駒割りは角と金の交換になります。

最後の▲8八玉と逃げた形が意外と耐久性があって、後手の攻め駒がやや少ないです。

後手は金を使ったのがやや重く、次に▲3二馬の狙いが残っており、後手はどこかで自陣に手を戻さないといけないようです。

本来は後手は△5八金と打つところでは△5八歩と打ちたいのですが、この場合は2歩になるので打てませんでした。

最後の▲8八玉に△3一金と引いて馬にあてても▲4三桂の切り返しがあります。

ちょっと先手玉は怖い形だったのですが、△6九角と打たせもそれなりに勝負になっていたようです。

危ない玉形でも攻め合いにするのが参考になった1局でした。