上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△9五歩と突いた局面。ソフトの評価値+104で互角。
後手が三間飛車から3筋の歩を交換して△3四飛と石田流に構えたのに対して、先手は居飛車穴熊にした展開です。
後手が石田流に対しては先手の右の銀は4六にいくことが多いイメージですが、本局は▲6六銀と左側に移動した形です。
ここでは▲7八金右が自然な手でこれで穴熊が完成しますが、本局はその手を後回しにして▲2六飛としました。ソフトの評価値+9で互角。

この▲2六飛は部分的にある形で▲3六歩から▲3五歩と飛車を取りにいく手や、場合によっては▲3六飛と飛車をぶつける手が狙いです。
また▲5五歩から▲5六飛と飛車を横に使うような形もあります。
ただし、この局面ではあまりいい手ではなかったようで▲2六飛には△4五桂がありました。
△4五桂は次に△3七桂成が狙いですが、△4五桂に▲5九角と引いても△6五歩▲5五銀△同銀▲同歩△5七桂成があります。
また△4五桂に▲4六角は△7三角で、ソフトの評価値+30で互角。
△7三角とした局面はいつでも△6五歩と決戦する筋があり、△4五桂と跳ねた形はいつでも△5七桂成とする筋があるので先手は神経を使います。
振り飛車側からすると、2一の桂馬が4五まで跳ねることができれば最低限の役目は果たしたような感じだと思います。
▲2六飛では▲7五歩がありました。ソフトの評価値+80で互角。

この▲7五歩は▲6六銀型の穴熊でたまに出る筋ですが、歩を交換して6六の銀を活用する手です。
▲7五歩に△同歩なら▲同銀△6三銀引▲7四歩で、ソフトの評価値+113で互角。
この手順は、歩を交換して銀が5段目に出ると単騎の銀とはいえ後手玉に近い形で後手も神経を使います。
▲7四歩と抑えた形は▲4六角と出ると▲6四銀から角で後手玉のコビンを狙う筋があります。
また▲7四歩と抑えた形は、大駒の交換になって小駒が入れば7三から打ち込む手もあります。
▲7五歩に△6五歩は、▲4六角△7三角▲同角成△同銀▲7四歩△同銀▲7七銀で、ソフトの評価値+114で互角。
この手順は△6五歩と突いたら先手の▲7五歩は失敗のようですが、この場合は▲4六角と王手で角が飛び出る手があります。
後手は△7三角と対抗しますが、角交換から▲7四歩と取り込み△同銀に▲7七銀と引いた形は、後手の駒組みが少しバラバラなので先手としては手が作りやすいです。
▲7五歩のようなB面攻撃のジャブみたいな手があると、盤面全体で駒が動くような感じで気持ちがいい展開だと思います。
玉側からの歩を突いて手を作るのが参考になった1局でした。