上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△6三銀引と5四の銀が引いた局面。ソフトの評価値+279で互角。
△6三銀引で後手はダイヤモンド美濃が完成して部分的には満足な形ですが、この手はあまりよくなかったようでこのあたりが将棋の難しいところです。
ここで先手の手番ですが次の手も少し甘かったようです。
実戦は△6三銀引以下▲7八金右で、ソフトの評価値-45で互角。
▲7八金右が少し甘かったのは次に△4五桂があったようで、△3七桂成を受けるため▲3六歩と突きますが、△6五歩▲7七銀△8四角とされると、△5七桂成や△4八角成を少し受けづらいです。
▲7八金右は穴熊を固める手ですが、後手から動かれると少し損をしているようです。
▲7八金右では▲3六歩がありました。
▲3六歩△4五桂▲4六歩で、ソフトの評価値+327で先手有利。

この手順は▲3六歩として次に▲3五歩と飛車を取りにいく手です。
後手は飛車が取られてはまずいので△4五歩か△4五桂とします。
△4五歩なら▲3五歩△4四飛▲5五銀△4三飛▲3四歩で、ソフトの評価値+530で先手有利。
この展開は▲5五銀と中央に銀が出て▲3四歩といつでも桂馬を抑えて取れる形なので先手が指せそうです。
よって後手は△4五桂としますが、そこで▲4六歩が平凡ながら桂馬を取りにいく手です。
これも後手は桂損が確定ですが、後手は桂馬を取られる前に手を作ってきます。
▲4六歩以下△6五歩▲7七銀引△7三角▲1七香で、ソフトの評価値+312で先手有利。

この手順は、△6五歩として▲同銀なら△6四歩がありますが、▲7七銀引と手順に玉を固めます。
以下△7三角も狙いの筋で▲4五歩なら△1九角成がありますので、事前に▲1七香と逃げる形です。
この形にすればいつでも▲4五歩と桂馬を取ることができます。
▲1七香以下△3七桂成▲同桂△8四角▲2四歩△4八角成▲2三歩成△3七馬▲3三と△2六馬▲3四と△1七馬▲4三とで、ソフトの評価値+653で先手有利。
この手順は▲1七香に△3七桂成と取られる桂馬で形を乱す手で、▲3七同桂とした形は桂馬が浮いてあまりいい形ではありません。
後手は△8四角から△4八角成として3七の桂馬を目標に指してきますが、その直前の▲2四歩が軽い手筋です。
▲2四歩に△同歩は▲4五歩として▲2四飛とぶつけて飛車交換を狙う筋です。
よって後手は△4八角成から△3七馬として駒損を回復して、その間に先手もと金を作ってまだまだ戦いは長くなりそうですが先手が指せるようです。
最後の▲4三とに△同金なら▲5五桂が狙いです。
後手の捌きに対抗する指し方が参考になった1局でした。